ピアニスト

ピアニスト

作品情報

原題 LA PIANISTE
日本劇場公開日 2002年2月2日
製作国 フランス、オーストリア

新着感想・ネタバレ

sykstの感想・評価
うぅ。久々にフランス映画。ガツンと痛い。色んな意味で痛い。自らを傷つけるシーンからちょっと血の気が引いてしまって心にグサグサ。この感覚久しぶり。
southpumpkinの感想・評価
母を疎ましく思いながらも共依存の関係を続けているピアニストの女。厳しい抑圧の中で生きてきた女は、性的欲求を常に求め歩いている。そこで出会った愛に無垢な美青年。少々強引に女を誘惑し、そして女は屈する。誰かに依存しなければ生きていけなくなった女の悲劇です。
洗練されたクラシックの音色に乗せて語られるには、とても汚くそして人間らしい欲望。この激しいコントラストにクラクラしてきます。理性の仮面を被った女が一瞬で脱ぎ捨てる様やその後の衝撃的な展開など、一瞬にして目に見えない何かが崩れていく様子の描き方がすごい。それもハネケらしい静な映像によって引き立てられているのです。
主人公が最も好きだ、というシューベルト。劇中では強弱とメリハリの激しい曲を書くとされ、とても醜いと評されます。バッハではなくシューベルト。この辺りの好みにも主人公の性癖が如実に表れているかと思います。
美青年が親子関係の破壊とも言える乗り込みをしてくるこの映画、ハネケ自身もお気に入りなのであろう『ファニー・ゲーム』のセルフリメイクかに見えます。『ファニー・ゲーム』で登場する空っぽの殺人者の中身に愛を詰め込んだかのような青年でした。
igagurichanの感想・評価
ミヒャエル・ハネケ監督作品。
幼い頃から母親に生活の全てを支配されてきた中年女性エリカ。名門音楽院でピアノ教授として働く日々だが、母親からの呪縛は続いていた。「共依存」と言う言葉がありますが、この親子はそれの斜め上をいっちゃってます。
母親からピアノを弾くことだけを強制され感情を抑圧された彼女は「愛」を知らない。ピアノへの情熱は強く表現力も高いのに、人への「愛し方、愛され方」はわからない。彼女の性癖にはドン引くものがありますが、それも致し方ないような気がします。狂気、暴力…血なまぐさいし、痛々しくて不快感が強く、観た後に置いてけぼりにされるような映画ですが、映画の全てが心に傷のように刻まれました。しばらく頭から離れなかったです。ハネケ監督の思惑通りみたいな気がしてちょっと腹が立ちます…。
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