ある戦慄

ある戦慄

作品情報

原題 The Incident
日本劇場公開日 1966年11月30日
製作国 アメリカ

新着感想・ネタバレ

southpumpkinの感想・評価
夜の列車に偶然集まった人々。そこに二人組の青年が現れて、乗客たちに絡み始めます。それは徐々に常軌を逸したものに…。
オープニングでやばそうな二人組を紹介して以降、様々な事情を抱えた人たちが列車に乗り込んでくる映像で50分くらい潰れます。が、ご安心。二人組が乗車してから、それらの伏線が見事に回収されて行きます。若者は一人(一組)ごとに人権を破壊していきます。激しい恫喝、カップルの女をいじり男に見せつけ、etc。しかし人々は一致団結して立ち上がろうとしない。乗客は皆それぞれの事情や躊躇、恐怖があり、人ごとのまま過ぎることを期待しているのです。黒人(あえてこう書いています)の男はほんまに涙が出るくらい可哀想やった。数は乗客のほうが圧倒的に多い。腕っぷしの強そうな若者も何人かいるので、やろうと思えばすぐに青年二人を制圧できたでしょう。しかし、それが"絶対にできない"という説得力がこの映画にはあるのです。あなたはこの状況に置かれて立ち上がることができるのか。非常に鋭くシニカルなオチに鳥肌が止まりませんでした。この映画を見て傷つかない人はいるのでしょうか。超猛毒エンターテイメント映画です。
集団の青年たちがもたらす不条理映画といえば、当然キューブリック『時計じかけのオレンジ』やハネケ『ファニー・ゲーム』などが連想されますが、実は本作が一番早い。もしかしたら影響を与えているのかもしれません。
eigamirudesuの感想・評価
しびれるモノクロ映画。

ビリヤード場から嫌々出てきて、8ドルしか持ってないおっさんから文句言いつつ強盗してボコボコにするというチンピラ2人組が地下鉄の乗客たちを一組ずつなじっていくというお話。

なぜみんな何もできないのか?絡まれなければ関係ないのか?きっかけは2度、3度あったような…反抗を何人かはするが、グループ化できない感じ。

普段から事なかれ主義、傍観者、受身の立場になりがちな人におすすめしたいなと思いました。

乗り合わせてしまった乗客たちに大きな爪痕を残した事件後の生活が気になります。

ずっーと寝ているホームレスのおっさんをみんな跨いで降りていく皮肉っぽく意味深なラストも良かったです。
wigglingの感想・評価
レンタルDVDにて。町山さんのトラウマ映画本に載ってたやつで60年代のアメリカ映画。すっごい面白い。深夜の電車の1車両を2人の不良が乗っ取って乗客を好き放題するって話。暴力とかじゃなくて精神的に追い込んでいくのね。乗客もみんな訳ありで崩壊寸前まで追い詰められる様がほんとスリリング。こういう状況に置かれると人間本音が出る訳で、人間関係も修復不能な事態になってしまったりとか。かなり後味悪いけど傑作なので観た方がいいです。
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