別離 (2011)

別離 (2011)

作品情報

原題 جدایی نادر از سیمین‎, Nader and Simin, A Separation
日本劇場公開日 2012年4月7日
製作国 イラン

新着感想・ネタバレ

southpumpkinの感想・評価
別離、という邦題なので離婚劇なのかと思ったのですがもうちょっとテーマは深く、いつしか法廷劇に。イランの映画らしく、やれ信条だ、やれコーランだと根底にはエスニックな単語も出てくる雰囲気の中で、微妙で複雑な人間の心が素晴らしく丁寧に描かれていきます。その人間の心は万国共通なのですね、最後の最後まで移ろい続ける登場人物たちの心は最後まで観る人を引き離さないでしょう。
好みなジャンルではなかったですが、かなり優秀な映画です。非常に面白い。ちょっとコアな映画ですが、かなりお勧め。ドハマりする人多いんじゃないでしょうかね。
HMworldtravellerの感想・評価
ある家族が徐々に崩壊し、文字通り別離に至るさまを描いたドラマ。イランの映画です。

イスラム教の教えからくる習慣・しきたりや文化の違いはあれど、そこに描かれているのはどこの国にでもありがちな情景。驚くようなプロットや目を奪われるような映像美があるわけでもない。会話と口論が大半を占める構成なのに、とても引き込まれるのはなぜだろう?

身近にもありそうな人間関係と家族の姿は宗教や国を超えた親近感を感じるもので、スクリーンの向こうの物語とは思えないリアリティがあった。脚本も巧みで、登場人物のその時々の心理状態がヒシヒシと伝わってくる。

娘の将来・就学環境を鑑み海外移住を望む妻と、アルツハイマーの父の介護のためイランにとどまりたい夫。2人の板挟みになり戸惑う中学生の娘。家族が依頼したヘルパーはヘルパーで失業中の夫と幼い娘を抱え経済的理由による労働を余儀なくされながらも宗教観との離叛に苦悩し葛藤する。

誰もが愛する人のことを考えているのに、愛する人のことを思ってのそれぞれの言動がうまく噛み合わない。家族を思う気持ちや気遣いから発した1人1人の小さな嘘がすれ違いや溝を生み、だんだんと修復不可能な大きな亀裂になっていく。ほんの少しずつ歩み寄れば違う結果になるはずなのに歩み寄れない。

当事者でない者が俯瞰的に見るからそう感じるけれど、相手を思っての言動がその相手や他の誰かを傷つけていることに...
shingo_n66の感想・評価
初めてのイラン映画。意見の相違から別居することになった夫婦。夫は認知症の父と一人娘と暮らし、仕事の間父の介護をしてくれる女性を雇うがその女性との間に問題が発生し裁判へ。題材としてはどこの国の映画にもありそうなものだけれど、イスラム教の国イランで撮られたこの映画では宗教というものが彼らにとっていかに大きなものであるかを教えてくれる。イスラム教に馴染みのない人からみれば理解できない部分もあるかもしれないが、ストーリー展開がすごく良かったので楽しめると思う。
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