馬々と人間たち

馬々と人間たち

作品情報

原題 Of Horses and Men ( Hross í oss )
日本劇場公開日 2014年11月1日
製作国 アイスランド

新着感想・ネタバレ

mazda620の感想・評価
馬を愛し共に暮らすある村の馬と人間たちを描いたアイスランド映画。
シュールシュールと聞いてかまえていたせいか思っていたほどではなかった印象、ホドロフスキーとかのまったくもって理解できない(嫌いじゃないけど)映画に比べたらわかりやすい人間の皮肉が描かれていて短くて観やすかった。
船にある酒を求めて、馬に乗って海を渡る男はその酒に潰されるし、わざわざ張ってある有刺鉄線を壊して馬を連れ出す男は有刺鉄線で顔を怪我するし。映画初っ端から馬の交尾のシーンがあるけど、最後にはその飼い主達が"人間の交尾"という言い方がぴったりな結末が待っていて、なんていうかね、すごくみすぼらしいというか醜いというか哀れというか・・・。そんな人間たちを見つめる馬の冷めた目線。。
犬を「飼う」とかペットとか、そういう人間が上にいるような言い方が好きじゃないけど、ここではどっちが上なのか正直わからない。人間が馬の下にいるように見える。
人間は他の動物よりも優れた能力があることから、動物という枠組みではなく人間という枠の中で生きてる。でもこうやって馬と人間を比較した時、同じ生き物としてあらゆることが共通している。結局人のできるとされることは人間の特性でしかないのかもしれない。チーターが人間よりずっと速く走れるのも、犬が人間より鼻が効くのも、それはその動物の特性だし、私たちが物を使ったり考えて行動することが他の生き物より優...
Keimiyazatoの感想・評価
DVDパッケージの強烈さだけで予備知識無しの鑑賞、予想外なシュールの嵐、、いきなりの馬殺し(´д`|) ストーリーや意味を極力排除して印象的な画の積み重ねをする作品は嫌いでは無いのですが まだぎこちなく奇を照らった感を感じました、だけどその内 タルコフスキーやホドロフスキー テイストの傑作を作りそうな予感も。
HMworldtravellerの感想・評価
初アイスランド映画!噂には聞いていたけど凄くシュールで、人間への皮肉を込めた映画だった。アイスランドの田舎の村を舞台に、そこに住む人々の悲喜こもごもや愚行、共生する馬たちの営み、人と馬との関わりがオムニバス式に映し出されます。これは最初から最後までどちらかと言えば馬目線なのかな? シーンの節目節目に『馬は見ている』と言いたげな馬の瞳が挿し込まれます。目を覆いたくなるシーンや、理解に苦しむ謎の描写、ある時は利己的ある時は滑稽にしか見えない村人の行動などは皮肉であると同時に、ありのままに生きるという意味での生き物賛歌のようでもありました。

人間はエゴ剥き出しの生き物のように描かれていますが、反面、ここでの生活にはいろんな意味で馬が欠かせず、 言い方を変えれば馬に生かされているとも言えます。思慮深さを感じる馬の行動、原始的で本能のままに行動する人間。この映画の中では人と馬がその習性において同類の生き物のように描かれていて、両者が共生共存であることの非言語メッセージと受け止めました。

起承転結やオチがあるタイプの映画ではないのでサラリと終わりますが、良くも悪くも人馬一緒に暮らす生活が必然なアイスランドの田舎の風土と人間の業が、厳しい気候が絵的に似合う男性的で荒涼とした風景の中、際立つお話でした。
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