8 1/2

8 1/2

作品情報

原題 Otto e Mezzo
製作年 0000年
日本劇場公開日 1965年9月26日
製作国 イタリア

新着感想・ネタバレ

southpumpkinの感想・評価
温泉地でのんびり新しい映画を考えようとした映画監督が、様々な映画関係者の声に耳をかたむけるあまり、妄想の世界に取り憑かれる映画…。と書いてしまえばそれまでなのですが、超すごいことが行われている映画です。
だんだんと現実と虚構とがないまぜになってくる辺りから、とんでもない事実に徐々に気づかされるのです。それは『8 1/2』の中で作ろうとしている映画は『8 1/2』そのもの、ということ。例えば、映画の途中で唐突に素晴らしい美貌を持った主役級の女が監督の前に現れ、夜のローマをドライブします。暗がりに車を止め、監督と女が話し始める。その話の顛末から、女は「この映画に私の出番はないのね」と言う。それに対して監督は「この映画もない。物語はここで終わる」と言うのです。映画内で映画が破綻したことを観客に告げます。観客である僕たちは「この後の映画はどうなっちゃうの〜〜」と心配になる。つまりこの映画における、監督以外の人物の中に観客である我々も含まれているということ。監督以外の人物は映画そのものに制限をかける存在でしかないのです。しかしこの映画の終盤でそれを打破する。映画は自由であって良いのだ、と気づくのです。そして、登場人物が総出演して大円卓を迎える。恐ろしいメタ構造だと思いませんか。
この映画は論理的に説明できない映画に対して、観客に自由を与えている映画と言えます。さらに多くの制限に苛まれる映画監督に向けて、そして自らに向けて「もっと自由に映画を撮れ」と鼓舞しているのです。作品自体の面白さよりも、挑戦しようとしたことの壮大さに震えが止まりません。
この作品の後に、ローマ三部作に出会いたかった…。
sabiinuの感想・評価
2015/08/08 刈谷日劇
Doraの感想・評価
この映画が彼の自伝映画的な作品だったことは見終えてから知った。ラストに至るまで頭の中に?が渦巻いていた。やっぱ自分にこんな昔の映画は早すぎたかな…なんて考えたりもしながらウトウトしていた。他の方のレビューにもある通り難解なストーリー展開である。ただラストシーンでバラバラのピースが頭の中で合わさっていく音がした。それまでの全てが最後のパレードの美しさへの伏線だったのか。空想と現実の堺目が難しいのも醍醐味である。なんかこれは随分美味しいとこを味わい損ねた気分なのでもう一度観たい。
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