収容病棟

収容病棟

作品情報

原題 瘋愛
日本劇場公開日 2014年6月1日
製作国 香港・フランス・日本合作

監督・スタッフ・キャスト

新着感想・ネタバレ

changpianの感想・評価
 十三・第七芸術劇場で鑑賞。前編・後編を合わせて4時間を超えるドキュメンタリー映画だが、飽きることはない(ただ、見る人を全く選ばないかというと、そうでもないだろう)。雲南省の精神病院を舞台に、様々な「患者」が登場する。それぞれの個性的な姿が印象に残る。中庭を囲んで四方に廊下が連なる精神病院の3階、光線のパランスも映画的だし、この建物自体が香港映画の「客棧もの」を連想させたりもする。
 前編では夜の時間が長く、異質な空間としての精神病院の重苦しい雰囲気が支配するが、後編に入ると昼の時間も増え、観客はいつの間にか精神病院の世界に慣れ親しんでいることに気づく。後編には精神病院の世界の外にカメラが移動するパートがあり、内と外の世界が対比される。精神病院の外に出ることもけして解放ではなく、青年は暗闇の中へと歩みを進めていく(話はそれるが、あの青年の実家には毛沢東のポスターが掲げられていた。我々が調査で訪れる雲南の少数民族の村と同様だ)。
 王兵監督のこと、ここには当然政治的メッセージも含まれているだろう。前編の終わり近くで、ある患者が漏らす「ここに入れば、まともなやつだってほんとうに精神病になってしまうんだ」という台詞。逆に言うと、ここには精神疾患ではない様々な理由で収容されている人がいるということだ。政治的な理由で収容されている人も当然いるだろう。そして、彼らの日常から垣間見れる様々な「生」のありさまとホモセクシュアリティにも注目したい。また、2階と3階に隔てられた男女の愛の姿。あのラブシーンは映画史に残るのではないだろうか。
Hiroko__Hiramatsuの感想・評価
雲南の貧しい地域の公立精神病院のドキュメント。淡々と映し出される事実に、収容されたばかりの者の怒り、悲しみ、焦り、そして長期に収容された者の諦めが伝わる。見舞いに来る妻の、肝っ玉母さんぶりに拍手。娘の父を思う気持ちに感動。映像だけで、じゅうぶんに伝わるものがある。
前編、後編合わせて4時間という時間の長さを感じさせない。力作、あっぱれ。
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