ヴェルサイユの宮廷庭師

ヴェルサイユの宮廷庭師

作品情報

原題 A Little Chaos
製作年 2015年
日本劇場公開日 2015年10月10日
製作国 イギリス
上映時間 117分

あらすじ

1682年、フランスの田園地方。心に傷を負い、ひとりで生きるサビーヌ・ド・バラ(ケイト・ウィンスレット)は、裕福とはほど遠いながら、造園家という天職を得て、樹木や土と格闘する日々を送っていた。そんな彼女のもとに、時の国王ルイ14世(アラン・リックマン)からの書状が舞い込む。それは王が造営するヴェルサイユ王宮の庭園建設参加を求めたものだった。サビーヌは腹心のメイドが用意したシンプルなドレスに、間に合わせの羽飾り付帽子を被り、庭園建設の責任者ル・ノートルの面接へと向かう。鬘をつけて飾り立てた同業者たちは、サビーヌが女性であることを理由にあからさまな皮肉を口にする。緊張の面持ちで対面したル・ノートルとは意見が対立し、あっという間に面談は終了。落選を覚悟したサビーヌだったが、ル・ノートルは彼女の感性に新しさと可能性を感じ、〈舞踏の間〉建築の任を与える。

新着感想・ネタバレ

s_p_n_minacoの感想・評価
追悼アラン・リックマン監督出演作。ヴェルサイユ宮殿と共に作られた庭園の中のひとつが舞台。設計コンペみたいなの本当にあったのかな。まず英国人や英語ってのが違和感あるし、造園そのものは物足りない。けれど丹念に描かれるのは、庭園を通して心の平安を求める者たちが調和してゆく物語。ルイ14世、庭園建築家と女性庭師は太陽と草と花、雨風を受けながら舞踏の間という果実を育てる。ベタなメロドラマだけど、視点を置くのは自然の生命力だ。
そのため鮮やかな緑、風になびく髪やドレスの動きが非常に丁寧に捉えられている。更に、華やかに着飾った宮廷の貴婦人には白髪の老婆も混じり、自然の摂理と逞しさに説得力をもたらす。そして完成した庭園は、青空の下この世の春として祝福される。場面毎に違うケイト・ウィンスレットの衣装デザインが良くて、平民の作業着でも着回しコーディネイトがお洒落だったな。そんなふうに細やかな美意識が伺えて、今後も監督作に期待できそうだったのに…。
HMworldtravellerの感想・評価
無造作にハーブが咲き乱れる野趣溢れる庭にも惹かれるけど、ベルサイユ、シェーンブルン宮殿、ピュートル大帝の夏の宮殿などシンメトリーで幾何学的に美しい宮殿庭園にはまた別の魅力があって好きだ。本作で取り上げられている”舞踏の間”。計算された秩序の美とはちょっと趣きが異なる遊び心のある空間だ。一番最近訪れた際には修復中なのか見ることができず残念だったことを思い出し、旅の思い出に押されるように鑑賞した。

ルイ14世による庭園の増改築の一部を任された架空の女性庭師が主人公。仕事や庭園そのものよりも、17世紀のフランスで女性が仕事に就いて自立することの苦労、その中で生まれるラブストーリーにフォーカスした内容。思っていたものとは違っていたけど、これはこれで良かった。

当たり前と言えば当たり前だけど美しい庭が完成するまでには文字通り泥臭い過程がある。汗と泥にまみれて庭を作るケイト・ウィンスレットが泥だらけになればなるほど艶かしく見えた。「愛を読む人」でも思ったけど彼女の容貌はバリバリ現代よりも少し前の時代の方が似合う。過去の辛い出来事を払拭するかのように庭師の仕事に取り組む姿が、背景にピタリとはまる。

美しい映画だった。しか〜し、決定的にNG出したいと感じたのが英語。これはないわー。フランスが舞台でフランス人の設定で「私達フランス人は・・」という台詞もあるこの映画が英語って、、、うーん。これは何とかならなかったんだろうか?
flowermurmurの感想・評価
ヴェルサイユ宮殿の庭園造りを任された女性とそれを取り巻く男たち。ケイト・ウィンスレットの存在感がやっぱりすごい。実際にあの庭があるかどうか知らないけど、昔の貴族って暇をもてあましてほんと無駄遣いするわ。監督も務めたアラン・リックマン王様が微笑ましい。
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