あの日のように抱きしめて

あの日のように抱きしめて

作品情報

原題 Phoenix
製作年 2014年
日本劇場公開日 2015年8月15日
製作国 ドイツ
上映時間 98分

あらすじ

アウシュヴィッツから生還した妻と、変貌した妻に気づかない夫。 奇しくも再会を果たしたふたりは、再び愛を取り戻すことができるのか――。 1945年6月ベルリン。元歌手のネリーは顔に大怪我を負いながらも強制収容所から奇跡的に生還し、顔の再建手術を受ける。彼女の願いはピアニストだった夫ジョニーを見つけ出し、幸せだった戦前の日々を取り戻すこと。顔の傷が癒える頃、ついにネリーはジョニーと再会するが、容貌の変わったネリーに夫は気づかない。そして、収容所で亡くなった妻になりすまし、遺産を山分けしようと持ちかける。 「夫は本当に自分を愛していたのか、それとも裏切ったのか――」。その想いに突き動かされ、提案を受け入れ、自分自身の偽物になるネリーだったが・・・。

新着感想・ネタバレ

igagurichanの感想・評価
時は第二次世界大戦後のベルリン。
アウシュビッツ収容所で奇跡的に生還した主人公は、顔に深い傷を負っていた。整形手術を受けるが、彼女の望みは「元の顔に近いままで」
それは生き別れになった愛する夫が自分だと分かってくれるようにとの望みからだった。

ジャケ画からして、夫と再会するが彼には既に女性がいて、なんやかんやありながらも元妻と分かりラストは抱き合ってハッピーエンド!なんて勝手にストーリーを想像していたのですよ...(今思うとありきたりでツマラン(^_^;)

人は見たくないもの、信じたくないものを無意識のうちに記憶から削除できる生き物なのかもしれない。映画「フレンチアルプスで起きたこと」の夫がそうだったように。
ラストシーン。彼女の歌声に全て持っていかれた。歌うは「スピーク・ロウ」
開けられたドアには光が溢れている。
短いながらもいつまでも心に残る秀作。
EllyMimyの感想・評価
アウシュビッツから生還した妻、けれど彼女の顔は暴力により変貌してしまい、妻に気付かず再会した夫。二人の再会を軸に真実を描き出す切ないストーリー。
気だるい『スピーク・ロー』をBGMに、あまりにも悲し過ぎる物語が展開します。
辛い映画ですが、主人公である彼女の心象風景を感じながら物語に惹きつけられました。終わり方も好き。
HMworldtravellerの感想・評価
人は信じたいものを信じる生き物なんだと思った。

ナチスの強制収容所から奇跡的に生還したものの、顔に大怪我を負い再生手術を受けた妻と、再会しても妻に気づかない夫のドラマ。

ネリーは絶望しないのだろうか?こんな目にあってまでなぜ夫にこだわるのだろう? 鑑賞中、終始そんな思いが心の中に満ちていた。 強制収容所は言わば死の淵。過酷な日々の中、夫の存在が彼女の心の支えだったことは容易に想像がつくし、ようやく出会えた彼のことを信じたい気持ちも理解できる。が、彼は今目の前にいる自分が妻だと気がつかない。私がこの立場なら、戦時中の裏切りよりも何よりもそれが一番ショックだ。その上とんでもないことを持ちかける。失望し打ちのめされて、悩みながらも早々に別れを決断すると思う。

いろんなことを語らい合った声、見慣れたはずの姿, 背格好、立ち居ふるまいや日常のちょっとした癖、それに筆跡。顔が多少変わったとしても 何日も一緒にいて妻である自分に気がつかないのはとても辛い。裏切りもショックだけれど、自身の命も危うい戦時中のこと、彼もまた戦争の犠牲者だと思えばそのことは耐えられる気がする。

人は信じたいものを信じる生き物。夫は自分のことを愛していたと信じたい。夫の裏切りや企みを ” 裏切り ” だと認めた瞬間、自分がもっと傷つくとわかっているから無意識のうちに認めることを避け信じようとする。彼女は心から夫を愛してい...
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