嗚呼!おんなたち 猥歌

嗚呼!おんなたち 猥歌

作品情報

製作年 1981年
日本劇場公開日 1981年10月23日
製作国 日本
上映時間 83分

新着感想・ネタバレ

Land_of_Mineの感想・評価
プレスリー、ローリングストーンズ。音楽で生きる事を目指し、夢を追う間に失われてしまう活力。バンドマンや売れない音楽家を題材とした映画が余り好きでは無いのは、彼らの甘えをひしひしと感じるからだ。自分が好きなものに対して一直線に励むことは確かに素晴らしいが、その限度もわきまえずいつまでも方向転換が出来ない幼稚さも否定できない筈だ。歌を歌っている時より澪、服を脱いだパフォーマンスの方が盛り上がるライブ。熱狂の中の一抹の哀しみ。ステージの上で頭を振る彼の姿は、私生活を少し覗き見ただけでもう、滑稽にしか見えない。

本作では、そんないわゆるクズなミュージシャンでありながら、多くの女性を翻弄させてしまうほどの魅力を持っている「あるある」を描いていた。内田裕也がこの役に驚くほどにピッタリ。何故女はミュージシャンに惹かれてしまうのか。ダメな男といつも付き合っている女性の心理を解き明かしたい。お互いに男の愛人として出会った2人の女性の関係が面白く、被害者同士である種の信頼関係を築いていく。ダメな男に愛想をつかした2人の女が、いわゆるレズとして愛を深めるのは、ロマンポルノでは度々見かける光景だ(『(本)噂のストリッパー』)。真正の人たらしを描いた一作。ラスト、男が選ぶ職業が、因果応報、結末として実に秀逸。必要に駆られてなのか、罪悪感からなのか。描かれない心の底を確かめる術はない。
ciatrをフォロー: