薬指の標本

薬指の標本

作品情報

原題 L' Annulaire
日本劇場公開日 2006年9月23日
製作国 フランス

新着感想・ネタバレ

HMworldtravellerの感想・評価
事故で薬指の先端を失った女性と標本技師との異端な情愛の形。

そこは、人々が “永遠に遠ざけたい、永遠に閉じ込めたいと思う品々” が持ち込まれる標本室。死んでしまった文鳥の骨、かつての恋人が贈ってくれた楽譜、麻雀牌、火傷の痕・・・。持ち込まれるのは”標本” と聞いて通常思い浮かべるものとは違うものばかり。何かをそのままの形で残すことで悲しみや失望感を昇華させたいのか、処分したいけれどこの世のどこかに存在させておきたい気持ちがそうさせるのか。訪れる人それぞれに秘めた理由があるのだろう。100%の共感ではないけれど、標本にするという行為で救われたいという気持ちは何となく理解できる。

そして彼女と彼。上手く言えないけれど、”好きな相手に所有されたい欲求” ”囚われていたい欲求” とでも言ったらいいのだろうか?私自身は、誰かに囚われていたいとか 閉じ込められたいとは思わないし自由でいたい。そしてもちろん、人は物ではなく所有するもされるもないと思っている。だけどなぜだろう、心の奥底にそういう気持ちのカケラが全く無いかというと、そうも言い切れない。ずっと閉じ込められるのはまっぴらだけれど、刹那的になら、所有したい所有されたい, 束縛されたいという気持ちはわかる気がする。

古びた建物、部屋に差し込む光、標本を入れるシリンダーのガラス、エンジ色の靴、彼女の肌に光る汗・・。フランス映画らしく情景や描写の対象は何...
o325の感想・評価
事故により薬指を無くした少女、偶然標本室で働くことに。その標本室は封じ込めたい思い出にまつわる品々を標本として保管される場所だった。

小川洋子原作のフランス映画という事ですが、違和感なくむしろフランス映画として撮ってよかったくらいでした。そしてオルガ・キュリレンコ初演技だったのは凄くよかったと思います。雨や汗が印象的な映画で何だかはそこは日本を感じたんですがフランスの気候はどうなんですかね?

靴が重要になってきますが、童話の「赤い靴」のように靴が脱げなくなるイリス(オルガ・キュリレンコ)は最終的には靴を脱ぐことで自由を手にするも自ら標本となる道を進んだと考えましたが、何に魅了されたのか僕にはよくわかりませんでした。原作読んだ方で物足りないと書いていたのを見たので原作を読んでみようと思います。
終始、ウェットでひんやりした官能的な世界感はとても不思議な感覚でした。
Hnmznの感想・評価
期待が大きかった分、ちょっとガックリ。変態的というか不気味というか、好きな人は好きかも
ciatrをフォロー: