5等になりたい。

5等になりたい。

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Land_of_Mineの感想・評価
足が不自由な少女・りつこを主人公とした物語。障害を持つ人々について理解が及ばないのは現在の大人の世界でも同様だが、子供にとっては本当に奇妙な事なのだろう。何故歩けないのか、想像する力に欠ける小学生たちの残酷さは時に大人のそれを上回る。大人が彼女に気を遣えば遣うほど、周りには贔屓に見えてしまうという悲しいジレンマ。台詞のテンポが少し遅いのは、子供向けに作られているからなのだろうか。全ての台詞をしっかりと噛み砕きながら、少しの差異と大きな差別をひしひしと感じる。

りつこが雲に乗って空を飛ぶ空想にふけるシーンはとても悲しい。様々なシーンが説教臭くも見えるが、教育用のアニメーションと考えれば上手く出来ているのだろう。誰も責めない、「どうして違うのか」「何故バカにしてはいけないのか」丁寧に教えてくれる。「ただ」歩くことに努力を重ねている存在がいるなんて、子供には想像すら付かないのだろう。

2人目の担任の先生の言葉「りつこちゃん?普通に歩けるじゃない、皆と同じに。」という台詞が印象的だった。全てにおいて優先すればいいというわけでもないのだ。特別扱いをしてほしいわけでは無い。少し厳しいくらいが、実は愛に満ちているのだと気付けた。ただ、映画として観ると少し喋りすぎかもしれない。そういう楽しみ方をする作品では無いのは分かるけれど。
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