2016年6月30日更新 94,756view

2016年上半期に映画館で観ておくべきだった映画25選!

2016年も注目映画が目白押し!レオナルド・ディカプリオ新作、人気少女漫画「ちはやふる」の実写化、『キャプテン・アメリカ』新作まで2016年上半期をさくっと紹介!

7人の男女が織りなす不器用な恋の物語【1月9日公開】

____RiN____
決して情熱的には見えないし、冷めている風に取れてしまうし、棒読みなのかな?人の話ちゃんと聞いてる?と聞きたくなるようなひとたちが、ふっと熱を見せる瞬間ってのがあって、そういうのにはからずもグッときてしまったりするじゃないですか。アレ、あの瞬間の切り取り方がとても上手で、掴まれてしまいました。あまりにもイマっぽいひとたちの群像劇。

人付き合いの苦手な靴職人見習いの韓国人の青年を中心に、7人の男女の恋心が交錯する群像劇。

夫婦や恋人同士にすらある「思いの差」をドロドロではなく楽しく温かく描いた作品です!

中国の闇を描くヒューマンドラマ【1月16日公開】

skr_icj
#eiga #movie
苦しい、どころじゃない悲惨の連鎖。出てくる人たちは誰も悪くない。悪いのが何なのか、最善の解決の道さえわからないまま進んでいく。どこにも救いがないシーンが多すぎて、悲しみ、苦しみが私の許容範囲を超えてしまい、呆然として涙さえ出なかった。法律は人びとのためにあるべきで、社会のためではないはず。守るべきものを守ってくれる社会が当たり前ではないことを学んだ。

3年前に誘拐された我が子と出会う両親の姿を痛々しくも切実に描いた、実話がベースの物語。何をもって人は親となるのか?という疑問が浮かばずにはいられない問題作!

2016年上半期最高の韓国映画【1月22日公開】

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社長にバレると怒られるので大きい声では言えませんが、仕事をサボって観に行って良かったです。ツッコミどころがないわけではないですが、こういう物語は大好きなのです。2016年の年間ランキング上位に入ってくるだろうことが予想されます。

ハン・ヒョジュがかわいすぎてつらい。。。

寝て起きると外見が変わってしまうという男が恋をしたら?という設定のラブストーリー。日本でも人気の韓国女優ハン・ヒョジュが主演、上野樹里と共演したことでも話題になりました。

公開規模は小~中規模ながら、高評価をしている人が多い、是非ともチェックしておきたい1作です。

「世界史上最大の悪」ホロコーストの真実とは【1月23日公開】

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「自分の良心にしたがえ」これも正にそんな言葉に胸張って生きた様な映画でした。
あんな地獄のような場所で悪魔の諸行が実際に行われていたなんて信じられないと何度も思った。冒頭のあの扉を叩くだけで今すぐにでもこの席を立ち去りたいと思った。
ヒトラー政権下で何が行われていたかわ知っていたつもりだったけど監督が言う通りこういう事実を視覚的にかつ、不可能な事は行わず突きつけてきた作品は他にはない。知っておかなければいけないこととしてこの映画を観る価値はある。

一方でサウルが息子らしき遺体をせめてちゃんとした手順で埋葬しようとするその行動にこそ同じ事を繰り返さないための答えがあるように思えました。サウルは最後救われたとも感じました。

第二次世界大戦中、ドイツのナチス政権によって行われたユダヤ人の大量殺戮「ホロコースト」が題材の作品です。強制収容所で同胞であるユダヤ人の死体処理を科せられている男が、息子の遺体を見つけ、ユダヤ式の埋葬を行おうとする姿が描かれます。

映画史上に残る手汗映画【1月23日公開】

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高さ411m, 地上110階。彼の足、ピンと張られたワイヤー、その下に広がる息を呑むような風景。美しい。けれど途方もない距離。見えている地上のその更に下にどこまでも続いているのではないかと思うような、吸い込まれそうな感覚。心臓はバクバク、両手は汗でグッショリになった。手汗をこんなにかいたのは初めてかもしれない。劇場中が固唾を呑んで見守っているのを肌で感じる。映画館で観てほんとに良かった‼︎ これがあるから映画館通いはやめられない(笑)。

綱渡りをするだけ。しかも実話だから結果はわかっている。なのにそれをやすやすと良い方向に裏切ってくれた。ワイヤーに置かれた足に重心が移動する瞬間、世紀の芸術的犯罪の実行段階に鳥肌がたった。狂気の沙汰。ほんとに狂ってる‼︎ ひざまづき、手を上げ謝意を示す。寝そべる。興奮と歓喜maxになりながら「こいつ、どこまでも馬鹿だわっ‼︎ 最高にして最強の愛すべき芸術的馬鹿‼︎ 」と思った。

綱渡りのシーンがfocusされがちで、もちろんそこがクライマックスに違いないけれど、そこに至るまでの”共犯者” 探しや計画段階の描写が実に良く計算されていておもしろい。毎日変装してビルのオペレーションや出入りする人々を観察し綿密に準備する。クライマックスをクライマックスたらしめた準備のステップ。監視の目を欺いて機材を運んだり、ワイヤーを張ったり。この段階のスレスレ感がその後の興奮を一気に高めたのは間違いない。当たり前と言えば当たり前だけど偉業の裏には膨大な量の地味な努力や試行錯誤、そして 支えてくれる人達がいることが改めてわかる話でもあった。

序盤のモノクロの回想シーンもいい。アートな写真集を早送りで見せられているような映像。モノクロの中に赤を挟む演出はシンドラーのリストが有名だけど、やはりハッと目を惹く。JGLのしなやかな物腰も、別の画像で見たフィリップ・プティ本人とよく似ていてハマリ役だと思った。

9.11で崩壊してしまった、今は亡き旧WTC。芸術的犯罪が行われた時、この27年後にテロで崩壊するなど誰も知る由もない。そう考えるとフィリップの偉業が一層感慨深く、特別な時間を共有できたように思えた。鑑賞は是非、劇場で‼︎

1974年8月7日、フランスから来た大道芸人のフィリップ・プティが、ニューヨークにあるワールドトレードセンターでツインタワーをロープでつなぎ、綱渡りをしたという挑戦が映画化されました。

この作品でフィリップ・プティを演じるジョゼフ・ゴードン=レヴィットは、プティ本人に特訓を受け、実際にある程度の綱渡りができるようになるなど、しっかりとした役作りをして、本作に臨みました。

火星でジャガイモ作ってアイアンマン!【2月5日公開】

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2016/02/26(映画館)
面白い!見やすい!とにかく良い!最近観た映画の中だとダントツ一位です。よかった。
何が一番良いかってテンポが良いところ。火星に置き去りにされてからの流れがとんとん拍子で必要以上にネガティブにならなくて、まああまりにも流れが進んで「あれ?笑 早いね?笑」て感じもしましたけど。
あと一つ欠点というか、気になったところをあげるとすると、専門用語が多すぎてこの打ち上げは何のためなのか?このハッチは何を積んでるのか?てのがゴッチャになったところ…?きちんと集中して見てたんですけど、ところどころ追えなくてンン?てなりました。でもそれこそ全くわからん!て部分はなかったしストーリーの流れから予測することはできたので欠点というほど悪くはなかったです。
とにかく面白かったな〜〜良い作品でした。

火星への有人探査計画に参加したクルー、マーク・ワトニーは火星での探査任務中、あるトラブルから火星に一人取り残されてしまいます。果たしてマークは次の探査船が来るまで、生き延びる事が出来るのでしょうか。

この作品で主人公を演じたマット・デイモンは、植物学者で博識ですがユーモアも忘れないマーク・ワトニーを見事に演じて、最近ぱっとしなかったが、この作品で完全に復活した、とまで言われています。

年間ベスト級の恋愛映画【2月11日公開】

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やっと観れた……

ダメだ、素晴らしすぎる映画で、思い出すだけでじんわり泣けてくる
主演の二人は絵画のように美しいんだけど、ただキレイでおしゃれってわけじゃなくて全体的に暖かくて柔らかくて、香水とか雨の匂いすら漂ってくるリアルさ

50年代のNYで、まだまだ同性愛が一般的ではなかった頃のおはなし
デパート店員のテレーズと、6歳の子供がいるキャロルが運命的に出会って、運命的に惹かれ合う

テレーズがキャロルに抱いてる、憧れとか同情とか、知らない危ういものに惹かれる気持ちとか、一方で自分を求めてくれる喜びとか、そういう色んな好きが重なっていって、結果的にキャロルと関係を持ったとしてもそれは当然のことだって思えてきてしまう、たとえそれが女性同士だとしても
男性と女性は絶対に分かり合えないところがあって(ある意味男性性に女性は惹かれたりするんだとは思うけど)、そういう意味では圧倒的に女性同士のほうが分かち合いやすいのかもしれない、キャロルを見てるとどうしてもそんな風に思えてくる

あああケイト・ブランシェットは、本当に本当にすごい女優さんだなあ
優雅に振る舞っていたかと思いきや実は心の中はボロボロで、眉毛をピクつかせたり呼吸が荒くなったり、こみ上げる爆発的な怒りの表現がさすがケイト様
そして単純にお声が好きです、セクシーで紫の瓶の香水みたいな声

テレーズ役のルーニー・マーラも可愛くて可愛くて、キャロルの言う「天から落ちた人」の表現がぴっっったりだった
50年代の服装も抜群に似合ってた

とにかく美しくて二人の一つ一つの動作が切なくて目が離せなくて泣くことすら出来なかった
ですので終わった今こうやって泣きながら思い出してるんです、素敵な映画だったなあ、また観に行きたい

1950年代のニューヨークを舞台に、ジャーナリストを夢見てニューヨークにやって来たテレーズは、クリスマスシーズンのデパートでアルバイトをしている時、デパートに娘へのプレゼントを探しに来た魅力的な女性、キャロルにひと目惚れしてしまいます。

テレーズ役のルーニー・マーラは第68回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞しました。

エディ・レッドメインとアリシア・ヴィキャンデルの夫婦愛【3月18日公開】

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観ていて辛い状況でも
すべてが愛に溢れた美しい映画でした。

あの状況で
リリーの心に寄り添える
ゲルダの強く美しい心に
あらゆる場面で涙です。
映像も美しく
優しくて、少し切ないカラーが
ストーリーをさらに魅力的にしていました。

今の私には感じることのない
痛みだったり、苦しみですが
こういう感情を理解して
受け止めていける人間でいたい。

愛って不思議で強い。

本当に美しかったです。

1930年代のデンマークで、リリー・エルベという画家が世界で初めての性別適合手術を受けた実話を映画化。彼はどのように目覚め、葛藤し、手術を受けるまでになったのか、繊細かつ鮮烈に描き出します。

主演をエディ・レッドメイン、ヒロインにアリシア・ヴィキャンデル、わきをベン・ウィショー、アンバー・ハードといったキャストがかためています。

少女漫画実写映画のひとつの完成形【上の句:3月19日公開、下の句:4月29日公開】

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こんなあどけなさ、まっすぐさを持った女の子がいたら誰でも好きになっちゃうでしょ…という王道ヒロイン。片思い男子とライバル男子。そして競技かるた。百人一首の句にも触れつつ、青春ものがたりが描かれていく。一つのものに向かってみんなで進んでいく様子は眩しくて涙が出る。あのキラキラが私にもあったのかな。後編も楽しみです。

競技かるたにかける高校生たちの青春を描いた、累計発行部数1200万部突破の大人気コミックス「ちはやふる」の実写映画化です。主演は広瀬すず、共演に野村周平、松岡茉優など若手注目キャストが集結しました。

二部作で映画化することで、高校生たちの恋愛、情熱、夢などの描き方が繊細かつ大胆に、より丁寧になっています。監督は『タイヨウのうた』『ガチ☆ボーイ』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の小泉徳宏がつとめています。

ブラジルのアニメ、観たことありますか?【3月19日公開】

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出稼ぎにでた父を探しに旅にでた小さな男の子が、いろんな人に出逢いながら社会の現実を目の当たりにするブラジルのアニメーション映画。
2016年良かったアニメーションは間違いなくズートピアだと確信していたのだけどそれよりずっと私の中で響いた大好きな映画になった。すごく良かったけど、何がどう良かったっていうのはとても言葉にできる映画ではないと思う。説明のできない鳥肌と説明のできない涙が流れてた。
ストーリーももちろん良かったけど何よりよかったのはこの映画を見ている時の感覚。子供の頃の記憶をみてるみたいにすごくノスタルジックなきもちになる、やさしくて、あたたかくて子供の感覚を思い出すような不思議な感覚を得た。
クレヨンや色鉛筆の絵本みたいな独特の色合いと頭から離れない笛の音、お祭りの唄。セリフというセリフはなく、大人の会話は何語かわからない言葉で、男の子と同じように何を話しているんだろうって視点でこの世界をみる。
正直もうこれだけで素晴らしいんだけど、そのなかにまじる社会の現実に、すごくチクチクしたきもちが交わってくる。子供の頃のただただ純粋なきもちと、見たくない現実と向き合う大人のきもち、両方がわかるからこそすごく複雑な感情になる。大人の絵本。
戦争や自然破壊、機械の発展、仕事を失くす人々、悲しい顔をする大人、これでもかと描かれる苦しい現実を、なにも知らない男の子はその純粋な目でどんどん吸収していく。世界の事実に直面する。
そんな簡単に苦しい世界は変わらない、男の子は父が家族のために苦しい現実にぶつかっていくことをまだわかる歳じゃない。それでもこの世界に流れる不穏な空気には気づいてるはず。なんでこの人悲しい顔しているのかな、なんで楽しくないのかな、好奇心が働くからこそ、世界中のたくさん苦しいことに気づいて彼は大人になってく。
それでも男の子はこの苦しい世界と一緒に交じる楽しいことに気づける。世界は苦しくて悲しいことばかりではないこと、お祭りみたいに色鮮やかで楽しい音色が彼はどこにいたって聞こえてくる、必ずハッピーになる要素はどこにでもある。この旅で気づいたことは男の子の人生にとって大きな道筋になるんだろう。
うねうねに曲がる道が大きな波に変わっていくシーンがすごく好き。社会の波にのまれそうになりながらも、彼は進み続ける。どこにいても、大人になっても子供の頃のあの時の感覚はずっと忘れない。 この映画を観てたくさんの大人が忘れちゃいけないことを思いだす。見たくない現実を見ても私たちが純粋なことに変わりはない。それは大人になっても一緒だよ。すごく素晴らしかった。

全編セリフなしで展開するブラジル発のアニメ作品。

出稼ぎにでかけた父親を探して、少年が世界中を旅するという普遍的な内容ですが、世界最大のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞と観客賞を同時受賞するという世界で認められた作品です!

岩井俊二監督最新作【3月26日公開】

mazda620
何にも考えないって楽 っていうけど、何にも考えないで生きていくことの方が苦しい。
その勉強なんのためにやってるの?なんのためにその学校にいって、なんのためにあなたはそこで働いてるの? なんでその人が好きなの?何でそこにいるの?何故生きてる?
自分のなかに、答えが「なんとなく」のものがいくつあるだろうか。
日常でいくつ自分を演じてるだろう。仕事のために良い顔してなきゃいけないのも、空気を読んで感情をこらえなきゃいけないのも、仕事のできる人、妻らしい人、そうすることがすでにありのままの自分ではない。演じている自分。
よくわかんないけどとりあえず私できる人にならなきゃ。よくわかんないけど、とりあえず私笑ってればいいのかな。
そんなことがこの世界にうじゃうじゃあると思う。その違和感を描いてるのが本作。
映画を見て思い出すのは『不思議の国のアリス』アリスは現実の世界に退屈していたから、不思議の国に迷い込む。この映画の主役七海は目の前に現れる物事に対して、それを拒む理由もないし、それ以外にとくに選択肢があるわけでもないから というのがたぶん理由でどんどんこの偽りの世界に迷い込んでく。
七海はあまりにてきとうに、何にも考えず生きてるから、目の前で起きていることを疑わない。自分がしている事に違和感を感じない。彼女が泣く時私は違和感をもった。なんでこの人泣くのかな。何が悲しいのかな。普通の生活がそんなに大切だったのかな。どのことについて涙を流してるのかわからない。 たしかにそれは絶望的なシーンで、なんでどうしてそうなったの?っていう疑心感で溢れるシーンだけど、あまり悲しくならないのは、彼女がなくしたものがすこしも大切なものではなかったから。”なんとなく大切なもの”だった。だから私が一番に違和感をもつ先は、違和感だらけの世界よりも、大切じゃないものに涙を流す彼女。よくわかんないけど泣いてる、なんとなく涙がでてしまった のかな。
この映画はアリスとは真逆の形で終わりを迎える。結局彼女はこの世界の違和感に気づくのだろうか、自分自身が違和感の塊なことを知る日はくるんだろうか。
世界の違和感に気づかなくても私たちは生きていける。形だけの家族でも、やりたくない仕事でも生きていける。ネットで知り合った関係でも繋がっていくことはできるし、何にも考えなくても生きれなくはない。
この映画のキャッチコピー「この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ」この言葉は登場人物の言葉じゃなくて、私たちが七海にかけてあげたい言葉だと気付いた。何も考えなくても生きれるけど、考えた方が生きやすい。生きる上での選択肢は無限にあるんだよ、楽しいことも幸せなことも。いつか気づいてほしい、夢みたいな世界よりも現実の世界にある素晴らしさに。

岩井ワールド炸裂してたなあ。テーマがすごく良かっただけに後半に連れてなんだか方向性ずれてきてしまって、このテーマを生かし切れなかった感じがした。前半の現実の世界に対して後半からの違和感の世界の演出がもう尋常じゃないので、最初のテーマの置いてけぼり感すごいな、、って感じだった。岩井俊二って良くも悪くもやることがすごく極端って思ってたけど、七海みたいになんとなく生きて、この映画をなんとなく観た人にでも、ハッとさせるためにここまでオーバーにしてるのかな。着地点がいつもあやふやな感じがしてるけど、 結局どうなったの?どういうことだったの?ってその方が観者が考えるから、答えをださないようにしてるのかな。ほんといつも不思議な終わり方をする。曖昧を作った感じ。
キャストすごく良かったって思うけどダントツで綾野剛が良かった。黒木華もcoccoも、もともとその人がもってる素質を引き出した演技だったのに対して、綾野剛だけは3時間通して1ミリも感情が描かれなくて人間じゃないみたいって思わせられた。”演じて生きる人”を演じきっていたと思う。
映画って不思議で、誰と観た どこで観た が感じ方を左右させることがあると思う。これから観るという人は間違いなく、ひとりで観るべきだと思う。1人の方が映画を見終わってでた世界の違和感に気付きやすい。
映画館を出た時の街のネオン、ゲラゲラ笑って、フラフラに飲んだ人だらけの金曜日の夜。現実の世界に引き戻された感覚。アンニュイな空気。満員電車にゆられて帰る。この人たちもみんな演技してるのかなとか、何して生きてんのかなって想像してみる。余韻にものすごく浸る、映画を観終わった後の帰り道の感覚も、全部この映画の特典みたいだった。なんとなく、また観たいと思う。

映像詩人、岩井俊二が原作・脚本・監督の、ある女性派遣社員の一時期を描いた作品です。主演は黒木華、共演は綾野剛、Coccoです。

タイトルの『リップヴァンウィンクル』は、アメリカの有名な、浦島太郎的な短編小説の主人公で、慣用句として、「時代遅れの人」とか「眠ってばかりいる人」を指してリップヴァンウィンクルと呼ぶこともあります。

上半期公開の感動映画の代表作【4月8日公開】

mazda620
7年監禁された女性とその監禁の部屋で生まれてから今まで5年間、部屋から一歩も出たことのない男の子が、部屋の外の世界へとびだす話。
率直に純粋に、すごくいい映画だったと思う。あたまが痛くなるほど映画館で泣いたの久しぶりだ、映画館っていう人がたくさんいる空間の中で、誰の感情も気にならないくらい自分の感情で溢れそうになる映画に出逢えた時のその感覚、圧倒的な幸せ。
天窓だけの狭い部屋という世界しか知らない彼にとって、部屋の外の世界を知った瞬間から、自分の知らないその世界の大きさは未知数なんだということをまず最初に知る。彼が外の世界で最初に気づいたこと、天窓の正方形でしか見たことなかった空が実はこんなにも広いことを知る、その瞬間の彼の目がすごく純粋できれいだった。
子供は生活の中で触れるあらゆるものに疑問を抱く、この人は誰だろう、ここはどこだろう、これはどんな味、なんであったかくて、なんでつめたいんだろう。
葉っぱは緑だけじゃないことも、アイスが美味しいだけじゃないことも、遠くにいても人と話せることも、外に出て感じる楽しさも、人と接して感じるきもちも、彼にとって全て初めての世界。
数えきれないほど溢れるはずの疑問は、狭い部屋にいては確実に生まれなかった。平坦な日常の中で私たちはどれだけ世界っていう情報を受けてるんだろうって感じる。
彼が初めて気づいたことは、形のあるものだけじゃない。狭い部屋で自分自身の心をねじ伏せていた母親の感情も広い世界にでて初めて知る。母の弱さも、母の悲しみも、母の苦しみも、本物だって知る。彼が外の世界にでて一番本物だと知ったことは間違いなく感情だったと思う。誰かと過ごす時間の楽しいという感情も、誰かがいなくなって悲しいという感情も、知らない一歩へ感じる恐怖も、テレビの世界にはない、自分の中にある本物だということを知る。

先日保護された朝霞市の女の子監禁事件でも、女の子が帰りたいと思った理由は両親が自分のことを探していることを知る機会があったから だった。女の子がどんな気持ちで抜け出し、どんな気持ちで電話をかけ、抜け出したその感覚がどんなものなのか、私たちには到底理解できるものではないと思うけど、彼女も大好きな人たちの感情に触れたいって思ったから大きく一歩踏み出せたんだろうなって思う。人の感情は広い世界にいて初めて発信できる、閉じこもってる場では気づくことだってできない。
美しいって言い方はあまりに他人事かもしれないけど、それでもそうやって一歩踏み出して誰かの本物のきもちを知ることがすごく美しい。
“ルーム”は監禁されていた部屋 っていうネガティヴなトラウマの印象しか一見捉えられないけど、生まれてから5年間その部屋で育った男の子にとっては、”自分の生まれた場所”だったし”初めてみた世界”っていう存在だったはず。私たちの視点ではただの狭い部屋でも、初めて見た世界っていう存在だった彼にとって、ベットの下の世界も、クローゼットの中も、バスタブも、洗面台も、すごくすごく広かった。母と犯人にしか会ったことのなかった男の子にとって、汚いネズミも蜘蛛も自分と同じ”本物の生き物”だった。だから彼は毎日”生”を感じていた。このネズミが本物だということは彼の知っている世界の貴重な1こだった。だから彼にとってこの部屋は嫌な思い出じゃなく、特別な部屋っていう目線だったと思う。
世界中にたくさん「知らないこと」は存在していて、自分の国以外に国があること、自分と違う言葉を喋る人がいること、すごく楽しいものがあること、すごく悲しい事実があること、その事を知らない人がたくさんいて、私もまだ生きてる上で驚くほど知らないことがあるんだろう。
正直大多数が感動するような話だとは思う、言ってしまえばハズレのないストーリー。それでも、「知る」ことの喜びをこの映画を通して感じれた、生きてる、何かを感じるって素晴らしいなって思った、「感動する映画」っていうのをとっくに超えたし、王道なんてそんなのどうでもいい。私が今までみてきたあらゆるものが愛おしくなった。観てよかった。

7年間納屋に監禁されていた女性とそこで生まれた5歳の男の子が、本当の意味で「解放」されるまでを描いた物語。主演のブリー・ラーソンは本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞、息子役のジェイコブ・トレンブレイの演技も世界中で大絶賛されました。

予告編で「部屋」から出るということは明かされていることからも推測できますが、いかにして「部屋」を出るかを中心に描くサスペンス映画という作りにはなっていません。本当の意味で「解放」されるとはなんのなのか、「世界と出会う」とはなんなのかといったテーマを正面から丁寧に描いた良作です。

アカデミー賞作品賞受賞作!【4月15日公開】

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神父が少年少女をレイプする…、そんなセンセーショナルな事件を追う記者たちの物語。僕の好きな映画『ゾディアック』も新聞社が舞台でしたし、マーク・ラファロが登場していたということで、つい重ねて見てしまいます。『ゾディアック』ではあえて悪役を登場させることなく、際立つ心理描写に重きを置いていました。そういう意味で本作も同じです。いやらしい笑みを浮かべる神父は登場しませんし、ましてや凄惨なレイプシーンなんかはありません。新聞社対極悪神父!みたいな映画を期待するとダメです。キリスト教のタブーに切り込む、というよりも新聞社チーム「スポットライト」にスポットが当てられています。
真実を解き明かすために昼夜問わす仕事に奔走する姿。社畜だとか労働基準法が瑣末な問題に見えてしまうほど、彼らの仕事っぷりはとてもかっこいいです。少数精鋭という言葉がぴったりでしょう。三人の超優秀な実働部隊に、それらをまとめる上司、その上司もその上司(編集長)も誰も彼も自分の仕事をしっかりと認識し、最高のパフォーマンスをしていきます。組織の素晴らしい理想系を示してくれています。
情報一つあたりの単価がどんどん低下していく現代、このようなプロフェッショナルが探し続けたたった一つの情報に素晴らしい価値が見出されます。情報そして報道のあり方を今一度問い直す傑作でした。

教会の神父による性的虐待と、その事実を見過ごしてきた教会側の姿勢を暴いた記者たちの、実話の映画化です。2002年に『ボストン・グローブ』に掲載された「SPOTLIGHT」という記事で事件が発覚した事から、タイトルが「スポットライト」になっています。

マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムスといった豪華キャストが集結。アカデミー賞作品賞を受賞しました。

パレスチナ青春映画の傑作!【4月16日公開】

Ryosuke_Ohba
2016年の年間ミニシアター映画ランキング上位に食い込んで来るであろうパレスチナ発の傑作青春ミステリー映画です。ciatr世代はみんな好きなんじゃないでしょうか?

本作を「ミステリー」と称するのが適切かどうかはわかりませんが、ミステリーとしても観ることができることは確かです。私はどんでん返しにやられました。

占領下のパレスチナの若者のリアルを描く、というと、重いミニシアター映画だと思うかもしれせんが、本作はただ重いだけではありません。エンタメとしても楽しめる作品になっています。

どんでん返しがあると思わずに観に行ったがためにやられるところがなくはないですが、それを差し引いても素晴らしい作品だと思います。

そしてまた、恋愛映画としても非常に良くできています。

5段階で4.5寄りの4。是非観ていただきたい作品です!

占領下のパレスチナを舞台にした青春映画。分離壁を越えたことが知られると逮捕、銃撃されるという環境で、主人公のオマールは日常的に壁を越え、恋人に会いに行っています。仲間たちとともに反乱を企てますが、逮捕されてしまったオマールはスパイになるか懲役約90年かの選択を迫られ……。

レオナルド・ディカプリオが悲願のアカデミー賞主演男優賞受賞!【4月22日公開】

southpumpkin
ディカプリオがオスカーを獲得!イニャリトゥとルベツキがまたすごい映画を撮った!と、話題のこの映画ですが、内容だけ聞くとスコリモフスキの『エッセンシャル・キリング』っぽさがあります。あれは本作のお金をかけて撮影した箇所とイニャリトゥの一貫したテーマ性をごっそり抜いて、スコリモフスキおじちゃんが犬と自転車突っ込んだ映画でした。更に比較すれば本作はディカプリオ演じるグラスのタフさがギャロを大きく上回り、同じ背景にも関わらず何倍も見応えのある映画となっていました。『エッセンシャル・キリング』はそれはそれで面白い。
相変わらず親子の関係性に言及し、イニャリトゥ教とも思える独自の宗教観をガンガンに押してきているイメージです。序盤の熊にもまた子がいる、という設定がまた考えることを増やしてくれそうです。ただこの作風、僕の理解力が足らないのかトムハ演じるフィッツジェラルドが悪に染まった理由として、家族の不在を訴えているような気がしました。フィッツジェラルドに守るべき妻や子どもがいればこんなことにはならなかった、と言外で伝えていると思います。単身者=悪とする流れすらも感じ、やや違和感が残りました。単身者にも素敵な人はたくさんいます。ついついフィッツジェラルドに同情してしまいます。とは言えイニャリトゥ作品を全て鑑賞しているわけではないので言い切るには忍びないです。不勉強で情けない。
映像はむちゃくちゃどちゃくちゃにすごいです。痛いし寒いしがガンガンに伝わってきます。坂本龍一大先生の音楽も荘厳でよい感じ。

レオナルド・ディカプリオが、置き去りにされた冬の未開拓の荒野から、復讐心を胸に300キロの厳しい道のりをサバイバルする主人公を演じるドラマ作品です。

監督は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。大自然のシーンでは自然光のみで撮影されています。

主演のレオナルド・ディカプリオは、撮影中の格闘シーンで、鼻を折ってしまうほど、体当たりで演じています。

ここ20年のディズニー映画で最高と言っても過言ではない作品!【4月23日公開】

HMworldtraveller
「持って生まれた属性は変えられなくても生き方は変えられる。」「先入観や偏見は真実を見る目を曇らせる。」今どき珍しいくらい奇をてらわない直球のメッセージが潔い。内容も映像も満足度が高く、加えて 4Dで見るとアトラクション気分も味わえるディズニー最新作!

いつもながらディズニーは「エンターテイメント性と社会性」「最新技術と普遍的なメッセージ」の融合が素晴らしい! 大人の中にある童心をくすぐり、文字通り子供時代にタイムスリップしたようにワクワクし胸が弾む。それでいて、内に込められた教訓や問題提起に時々ハッとさせられ、気付きを促す力を持っている。一方、子供は純粋に色鮮やかな映像や愉快なキャラクター達が織り成す躍動感溢れるアドベンチャーに夢中になるのだ。

動物が人間のように暮らす高度文明社会の大都市ズートピア。そこは本来 誰もが夢を叶えることのできる場所。だが描かれるのは、先入観が招く異種間の軋轢や、プロフィールで人を判断することのリスクマネジメント上の落とし穴だ。”肉食動物は獰猛” ” 草食動物はおとなしい” というのは人間社会で言うなら特定の人種やグループを一括りにして語ることのメタファーなのだろう。

あからさまな差別や偏見は無くても私達にも少なからず経験がないだろうか? 明らかに他国のブランドや商標をコピーしたと思われる偽物で商売するニュースに触れ「中国人は模倣文化が染み付いている」と言ったり、イスラム国のテロの映像を見て「アラブ人は危険な思想を持っている」というように、一部の人々や集団を見て あたかもその人種全体がそうであるような見方をしていないだろうか。ズートピアは、そういうステレオタイプな物の見方への警鐘を鳴らしている。

もちろん、そんなことを考えず、シンプルに、ウサギのジュディが活躍し成長する物語として見ても充分おもしろい!社会派映画顔負けのメッセージを秘めながらエンタメ性を失わないところはさすがディズニーというしかない。4Dの必然性は必ずしも無いけれど、4Dとディズニーは相性抜群なので、4Dで観るのもいいと思う。圧倒的なCG技術による美しい映像と、それに合わせた風・ミスト・振動・香りの演出は、アニメでありながら臨場感に溢れ、文字通りアトラクション気分が味わえた。

やや優等生的な印象はするけれど、世知辛い世の中だからこそ、どこまでも前向きなウサギのジュディ・ホップスのひたむきさが響く作品だった。

服を着て、二足歩行で歩く動物たちの世界を舞台にした、ディズニースタジオ55作目の長編アニメーションです。

そんな世界で、動物たちには種類によって役割があり、小さな動物と大きな動物、というだけでもその役目が違います。そんな中、うさぎのジュディ・ホップスは、本来ゾウやカバなどの大きい動物しかなれない警察官になりたいと夢を持って、都会に出てきます。

ディズニー作品らしい陽気で感動的な物語が展開し、思いも寄らないクライマックスへと向かいます。

ヒロインのうさぎ、ジュディ・ホップスを、「ティンカー・ベルと流れ星の伝説」でフォーンを演じた、ジニファー・グッドウィンが演じています。

キャプテン・アメリカVSアイアンマン【4月29日公開】

taichimachima
賛否両論あるかと思いますが、近年のMCUでは最も良かったです。
世論に対するそれぞれの意見の違い、そしてキャップのバッキー(ウィンターソルジャー)への想いから、アベンジャーズが見事に真っ二つになってしまいます。キャップとトニー、どちらの意見も間違っているとは言えない、そんな中対立していく2人を見るのは非常に心苦しかったです。
ネタバレせずに本作の良さを伝える文才が無いのが歯がゆいですが、とにかく本作は今までのMCUとは全く違います。最後まで観ればこの意味がわかると思います。

ストーリーはもちろん、バトルも見応え抜群です。見知ったヒーロー同士がガチで戦うとこんなことになるのか、やべえ、すげえと少年心丸出しで見入ってしまいました。
キャストもすごい。ダニエル・ブリュールとマーティン・フリーマンが出てるんですもの。
DC映画と違い(皮肉)、コメディ要素もしっかりあります。バッキーとサム(ファルコン)の掛け合い非常に良かったです(笑)

そうだ、余裕があればスターウォーズエピソード5を観てからの鑑賞をオススメします。

『キャプテン・アメリカ』第3作『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』が公開。今作からMCUはフェーズ3に突入。アベンジャーズ並みに豪華なキャストが集結し、マーベルオールスター総出演といった作品になっています。

是枝監督最新作【5月21日公開】

HMworldtraveller
【今の自分は、自分が思い描いたなりたかった大人ですか? 】

是枝監督作品の鑑賞は本作で5作目になる。観た作品に共通するのは、日常を切り取って人の心のひだを丁寧に静かに見せてくること。”こうあるべき”という断定的な結論を押し付けてこないこと。それ故 登場人物の誰かに自分を重ねたり、作品に触発され自分のこれまでの歩みや将来に思いを馳せたり、何らかの形での思考を促される。

本作も例外ではなかった。冒頭の質問にYESと言える人は果たしてどのくらいいるのだろう。就きたかった仕事、手にしたい地位や年収、理想とする家族の姿、ライフスタイル、取りたい資格、良好な人間関係、かけがえのない友人、そして何よりも そんな属性やプロフィールを剥がした裸の自分自身は自分がなりたかった人物なのか。良多ほどではないにしても、誰もが多かれ少なかれ持っている心の弱さを取り出し 良多という人物に凝縮して赤裸々に見せる本作に私の中で2つの相反する気持ちが激しくぶつかった。

「ミカンの木、花も実もつかないんだけど、あんただと思って毎日水やってんのよ」というちょっと自虐的なセリフの中に感じた息子への母の想い。なりたかった大人になれなくても、うだつの上がらないダメ男でも 愛おしく思ってくれる人がいるという幸せ。そんな母や息子など大切にしたい人がいる幸せ。包み込むような優しく穏やかな空気に「必要としてくれる人がいて、身体も五体満足で健康。まだまだ捨てたものじゃない」と感じるemotionalな自分。

左脳優位な論理的な自分が反撃する。「いやいや、だからこそ 弱い自分やできない自分を認めて受け入れなきゃ何も変わらないじゃない。ありのままの今から 目を背けたら次に進めない、しっかりしろ良多」と苛立つ自分。

ドライに言ってしまうと、良多というのは心の断捨離ができない人物なのだろう。これ以上は1着たりとも収納不可能なパンパンのクローゼットに新しい服をしまうには、今ある服を処分するか お金や時間をかけて 他にスペースを確保するしかないように、人生も 目標や行動の断捨離、もしくは 断捨離しなくて済むように自分のキャパシティを増やすための投資が必要なはず。断捨離というと捨てることに目がいきがちだけど重要なのは「何を残すか」だ。

ああ、だけど、言うのは易し行うは難し。私も断捨離や自分への投資ができているとは言い難い。そんな大人達を突き放したり見下したりするわけでなく、かと言って 励ましたり慰めたりするわけでもなく、ただ現実を穏やかなタッチで描く是枝監督。その作品は温かいけれど とても罪深い側面を持つ映画だと言えるかもしれない。

「あん」でファンになった樹木希林さんの演技が素晴らし過ぎて適切な形容詞が見つからない。本作の訥々とした話し方も 何気なくてぬくもりのある佇まいも とても好きだった。

市井の人々の日常を静謐に、かつドラマチックに描いてきた是枝監督の最新作『海よりもまだ深く』が5月21日に公開されました。

メインキャストには阿部寛、樹木希林、真木よう子という是枝作品常連の演技派が揃い、わきを小林聡美、リリー・フランキー、池松壮亮といった俳優がかためるという盤石の布陣。不安要素は一切ありません。

柳楽優弥が殴る!殴る!殴る!【5月28日公開】

dtanbe
この映画はね、破壊する欲望で溢れている柳楽優弥が愛媛で片っ端から街の人をボコボコに殴って回る映画で、最初から最後までボコボコボコボコ本当に殴ってばかりの映画なんだけど、『コインロッカー・ベイビーズ』っぽいんだよね、破壊願望をひたすら描いてるところも似ているし恐らく意識しているんだと思うけど、俺は『コインロッカー・ベイビーズ』が好きな小説ということもあって、暴力も生々しく嫌悪感を抱くように撮っていてとても好感が持てたし、小松菜奈も拉致されるキャバ嬢ということでいやらしい雰囲気の役なんだけど、もっとエロい感じに踏み込んでたらさらに良かったなと思うけど、まあとにかくすごく良い映画だった、舞台が愛媛だから岡山県出身の俺の地元の方言と似てたよ。

柳楽優弥、小松菜奈、菅田将暉、村上虹郎、池松壮亮と日本を代表する若手演技派俳優が集結した注目作。ミニシアター映画にあるまじき豪華さと言っても過言ではないでしょう。

生々しい暴力と途切れない緊張感。人によっては目をそらしたくなってしまうかもしれませんが、スクリーンから一時も目を離せなくなってしまう人も多くいるだろうと思います。元ナンバーガールの向井秀徳が担当した音楽も作品の雰囲気にぴったりでした。ミニシアター好きには是非とも劇場で観ていただきたい一本です。

ライムスター宇多丸も絶賛したバイオレンスムービー【5月28日公開】

『ヒメアノ~ル』

(C)古谷実・講談社/2016「ヒメアノ~ル」製作委員会
southpumpkin
『ヒミズ』などで知られる古谷実原作の同名漫画映画化。昨今言われ続ける「漫画原作の邦画ダメ説」を本作と『アイアムアヒーロー』で一蹴できます。非常に高品質なサイコスリラーです。
日々をなんとなく生きている中途半端な童貞が、頭のおかしな職場の上司の色恋沙汰に付き合わされる…。童貞を濱田岳、上司をムロツヨシが演じます。この二人はオトボケの世界で生きています。ムロツヨシが一方的に思いを寄せる女の子をうっかり濱田岳が奪っちゃって、ムロツヨシがチェーンソーでバラバラにする…、実際は当然行われません。ただこの映画に乱入してくる森田という男。こいつがそれをなんの躊躇もなく行う男なのです。ファッションな狂気と本当の狂気の違いを明確にし(画面の色彩すらも変えるこだわり)それらが何度も交錯します。もちろん森田剛(役名も森田)の驚異的な演技力(もう二度とアイドルできないんじゃないか、とも思える)にも支えられているとは思いますが、本当に森田が怖くなります。容赦ないバイオレンス描写もあり、ホラー並みの怖さ。
メタファーも気づいた人だけニヤニヤできるタイプです。自慰や足跡です。上手いなああ〜〜〜〜!となりました。ラストカットはむしろ優しすぎです。一つ前のカット(ピントの合っていない状態)で終わればよかった。
超一級サイコスリラーでありながら、それがとても日本らしい。これはまさに漫画原作であり日本らしい超一級ゾンビ映画をやった『アイアムアヒーロー』と双璧を成します。邦画の未来は誰が憂いているのでしょうか。

はからずも上半期の邦画バイオレンスムービーの二大傑作が同日公開となりました。ある意味では『ディストラクション・ベイビーズ』よりも生々しい作品です。なんといっても特筆すべきは森田剛の演技でしょう。好みは別にして、おそらく本作を観た誰もが凄いと認めざるをえないポイントだろうと思います。

原作漫画を大胆に改変しているため原作ファンの評価が低いところはありますが、V6ファンやバイオレンス、サイコ好きは軒並み高評価な映画です。

マーベル史上最高の作品の呼び声も高い傑作【6月1日公開】

Pit7775Pit
アメコミ作品。やりたい放題。映画好きのための作品。ずっと笑ってました。
まさか観客に向けて発する台詞があるとは思わなかった。新しい映画だと思う。
オチの作り方がとてもうまい。脚本が素晴らしい。音楽も様々なジャンルを使うことで通常の流れに捉われない演出。
にしてもこれほどまでに観客の心を掴む作品、今後現れるのだろうか。

X-MENスピンオフ映画『デッドプール』が6月1日に公開。『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』ではヴィランとして登場したデッドプールが主人公の本作、アメコミファンは必見の作品です。

ほかのアメコミ作品に比べて、エロ増し、グロ増し、ギャグ増しの映画となっています。アメコミ映画史上最も笑える作品であるという人も多いだろうと思いでしょう。

ボクシング×親子愛!【6月3日公開】

Ryosuke_Ohba
素晴らしいボクシング映画でした!

ボクシング映画史に残る傑作だと個人的には思いましたが、本作はボクシングシーンだけでなく、人間ドラマとしても一見の価値がある作品だと思います。落ちぶれたひとりのボクサーが復活を遂げる物語であり、ひとりの男が父親になるまでの物語です。

中心となるテーマは家族愛。ポスターや予告編からもわかるように絞り込まれたバキバキの肉体のジェイク・ギレンホール、へたしたら今までで一番魅力的なんじゃないかと思ったレイチェル・マクアダムス(『きみに読む物語』より本作の方が好きです)、そして娘役のウーナ・ローレンス。この子役はちょっと凄く上手いです。年末の『ピートとドラゴン』にも出るみたいなんで期待してます。とにかく、この3人が非常に魅力的なのです。

難しいことはいっさいなく、シンプルなテーマを素晴らしいキャストとスタッフが小細工なしで表現しています。

へたしたら年間ベストに入ってくるかもしれないレベルの作品です。ボクシングがどうしても無理という人以外には観ることをおすすめします!

ジェイク・ギレンホール主演映画『サウスポー』はボクシング映画史に残る傑作との声も多い作品です。ボクシング映画としてだけでなく、親子愛を描いた作品としても非常に良質な映画です。

本作を支えているのは、主演のジェイク・ギレンホールの役作り、そして子役のウーナ・ローレンスでしょう。2016年ベスト親子賞はこのふたりで決まりです。

森達也が問う。真実とは何か【6月4日公開】

Koichiro_Uematsu
超、超、面白かった!

観る前に階段ですれ違った、パンフレットを小脇に抱えた小太り中年男性を見て「どうせ佐村河内主演の映画を観に来るってのは露悪趣味でもないと務まらんのにようやるわ」と思ってたのに、観終わったらついついパンフレット売り場を探してしまった!

この映画はメディア批判だとか佐村河内は結局耳が聞こえるのか?曲は作っていたのか?等々で議論されているけれど、僕は人間讃歌だと思ったぞ!!!

監督はこの映画を通じて人を救ってると思うぞ!!!!

森達也監督がゴーストライター事件の佐村河内守を撮ったドキュメンタリー。「最後の12分」の衝撃が宣伝されていますが、それを抜きにしても面白い作品に仕上がっています。2016年上半期に最も観るべきドキュメンタリーと言っても過言ではありません。普段ドキュメンタリーを観ない方も、一年に一本くらいは観てみてもいいのではないでしょうか?

太賀の演技が胸を打つ【6月4日公開】

Ryosuke_Ohba
2016年のミニシアター映画ランキングに入ってくるであろう傑作青春映画です。素晴らしかった。83分にまとめた手腕は評価されてしかるべきでしょう。

本作が表現しているのは青春の終わり。つまり、「自分の分身とも言える親友が去り、青春は終わった」という話なのです。それは、スコット・フィッツジェラルドが『グレート・ギャツビー』で表現し、レイモンド・チャンドラーが『ロング・グッドバイ』で表現し、村上春樹が『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で表現したものと同じものです。本作は、かの傑作たちの流れを汲んだ正統派青春物語なのです。

『グレート・ギャツビー』は1925年、『ロング・グッドバイ』は1953年、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は1985年とおおよそ30年周期で語り継がれている物語類型なのですが、本作が春樹から30年経て発表されたことはまさにその正統な後継であることを示唆する要素のひとつと言えるでしょう。

監督の中川龍太郎は1990年生まれと非常に若い監督。才能があるクリエイターであり、映画を撮ることが難しい現状をふまえて、10年に1本の傑作を作るのではなく、10年連続で駄作を作りたいと発言するなど、その姿勢は尊敬に値します。

個人的には10年に1本傑作を撮る監督の方が好みなのですが、中川監督は表現の本質をふまえて上記のような発言をしているので、是非、次の作品も観てみたいと思いました。

また、中川監督は本作を非常に未熟な作品であると語っていましたが、青春物語はコントロールできない未熟さがあった方がいいと考えているので個人的には問題なかったです。

前日から食事をとらず、朝食のシーンにのぞんだ太賀のキャリア最高の演技も必見。

おそらく本作を観た誰もが絶賛するであろう屋上のシーンに代表される、音楽と絵の見事な調和。朝陽が昇ることの絶望、生きていることの絶望、ご飯を食べることの絶望。そのどれもが美しい。

青春の終わりと絶望の美しさを本作に観ました。

2015年に東京国際映画祭で上映され、高い評価を受けた『走れ、絶望に追いつかれない速さで』が6月4日公開されました。上映館数は少ないですが、青春映画好き、ミニシアター映画好きは必見の作品と言えるでしょう。

自殺した親友が遺した1枚の絵。その絵のモデルに会うために、主人公は車を走らせます。青春映画といっても、ハラハラドキドキや胸キュンは皆無な作品ですが、2016年公開の邦画で最も美しい作品のひとつであることは間違いないでしょう。

映像と美人姉妹の美しさ。閉鎖的な村に射す一筋の希望【6月11日公開】

Yk2220s
ソフィア・コッポラ監督の処女作を連想させる映像・設定ですが、あちらがかなり観念的なのに比べて、わかりやすいストーリーなのかなと思います。トルコだけでないとは思うんですが、だいぶ闇の深い社会なんですね.. あと末っ子のラーレちゃんかわいい。

5人の美人姉妹が厳しい保護者の元で揃って暮らした最後の季節を描いた作品、とまとめるとソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイズ』そのものですが、終始ヘビーだったコッポラに比べると、本作はわかりやすく、明るい仕上がりになっています。

コッポラは女の子を撮らせたら世界トップレベルの監督ですが、本作も負けてはいません。5人姉妹も映像も美しく、是非とも劇場で観ておきたい一本です。

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