2017年7月6日更新

野村萬斎、本業の狂言の他に教育テレビ、映画、ドラマ出演などマルチにこなす俳優の8つの事実

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野村萬斎

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1:本業は狂言師、野村萬斎のプロフィール

野村萬斎は本名野村武司(のむらたけし)として1966年4月5日に東京都で生まれ、狂言方和泉流の能楽師・俳優として活躍しています。二世野村万作と詩人阪本若葉子の長男という能の世界のエリートとして1970年に4歳で初舞台を踏んでおります。1985年に俳優としても黒澤明監督作品『乱』でデビュー。1994年に萬斎を襲名、現在は能楽狂言方和泉流野村万蔵家の名跡です。

2:大河ドラマ『花の乱』、朝ドラ『あぐり』出演で知名度を上げる

野村萬斎は1994年にNHKの大河ドラマ『花の乱』に細川勝元役で出演を果たします。あいにく9ヵ月という従来シリーズと違う変則放送もあり視聴率は振るいませんでしたが、その怪演は世間から大評判を受けることとなります。 その後1997年に同じくNHKの朝ドラ『あぐり』に出演します。主人公のあぐりの夫役という準主役とも言える重要な役どころでの出演だったため、世間に野村萬斎の名前を広げる大きなきっかけとなりました。

3:映画出演2度目にして『陰陽師』シリーズでは主演で安倍晴明を演じる

2001年滝田洋二郎監督の映画『陰陽師』に主演として出演することになります。映画出演2度目での主演を務めるということは当時大変な評価を野村萬斎が受けていたことが伺えます。映画公開後、陰陽師こと安倍晴明を演じた萬斎の演技・存在感にまたもや脚光を浴びることとなり、日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞しました。続編も制作されることとなり、安倍晴明といえば野村萬斎の名が上がるほどインパクトを残しています。

フィギュアスケート選手・羽生結弦への影響

フィギュアスケートの羽生結弦選手も萬斎が出演した『陰陽師』に影響を受けていると公言しています。2015年に行われたプログラムでは、羽生選手は『陰陽師』の音楽を使用した日本の代表だと言えるような和をテーマにしました。演技の前には二人の対談も行われています。野村は羽生に演じるにあたり助言を与えており、羽生も野村萬斎が演じた安倍晴明の演技を参考にしているそうです。 SEIMEIというプログラムでは世界最高得点を記録しました。

4:NHK教育テレビ『にほんごであそぼ』にレギュラー出演

NHK教育テレビで放送の『にほんごであそぼ』に開始当初からレギュラーを出演しています。この番組は日本語を母国語とした子どもに日本語の豊かな表現を楽しんでもらうコンセプトです。そのため日本の伝統芸能や、方言による詩の朗読なども番組で紹介しています。野村萬斎はその中で狂言師として狂言コーナーに出演をし、狂言の奥深さを番組で紹介しています。 『にほんごであそぼ』には子役が出演していることがあり、息子の裕基ともこの番組で共演を果たしました。

5:映画『のぼうの城』では日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞

2012年に映画『のぼうの城』に主演として出演します。和田竜原作のヒット小説の実写映画化作品です。映画化されたこの作品はTBS開局60周年記念作品あり、興行収入約28億円を記録する大ヒット作品になりました。 普段はひょうひょうとしているが肝心な場面で力を発揮する成田長親という難しい役どころを演じた野村萬斎は、9年振りの映画出演ながらまたもやその演技に大喝采を受け、再度日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞することとなりました。

6:演じるだけではなく自身で舞台も手掛ける野村萬斎

多彩な才能を発揮する野村萬斎ですが、舞台の構成・演出をも自身で手掛けています。 2010年にはシェイクスピアの『マクベス』を独自の解釈で作り上げました。野村萬斎流の『マクベス』には狂言の様式・手法が織り込まれているなど彼にしか作れない作品と大好評になっています。またこの作品はニューヨーク・ソウル・ルーマニア・パリなどの海外でも上演され、各地で賞賛を浴びました。野村萬斎は海外の人たちに分かりやすく日本文化の「粋」という部分を分かりやすく表現したかったと語っています。

7:息子も狂言師として活躍

野村萬斎は3人の子供を持ち、その長男・野村裕基は3歳で『靱猿』で初舞台を踏み、それから多くの舞台に出演しています。 デビューの際には、よくメディアでも特集されるような稽古の舞台裏からその舞台上に上がるまでを追ったドキュメンタリー番組もNHKで放送されました。

8:初の現代劇『スキャナー 記憶のカケラを読む男』に主演で出演する野村萬斎

そして2016年4月29日公開の映画『スキャナー 記憶のカケラを読む男』に野村萬斎は主演します。 本作は萬斎にとって初めての現代劇としての出演作品になります。残留思念を読み取ることができる特殊能力を持つ仙石和彦という役を演じます。共演の宮迫博之とコンビを組んで事件の捜査をしていくという物語にも要注目です。そして監督には国内外からも高く評価されている金子修介が担当することも本作の期待度を上げている要因の一つです。 職業「野村萬斎」を地で行く、彼の今後も見逃せません。