2017年7月6日更新

2016年7月公開のミニシアター映画が異常に豊作な件について

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シングストリート

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ふたつの“国”と“愛”の間で揺れる心【7月1日公開】

脚本は『17歳の肖像』のニック・ホーンビィ、監督は『ダブリン上等!』のジョン・クローリー。 1950年代、アイルランドで暮らす少女エイリシュは、姉の助言によりたった一人でニューヨークへ出稼ぎに行くことを決意します。デパートで働きながらニューヨークの都会生活に次第に慣れ、恋もするエイリシュでしたが、ある時故郷から悲しい知らせが届き……。 主役のエイリシュを演じたのは、2007年公開の『つぐない』に出演し当時13歳でアカデミー助演女優賞にノミネートされたシアーシャ・ローナンです。本作でも移民少女の成長を瑞々しく丁寧に演じ、高い評価を得ています。 相手役の青年にエモリー・コーエン。そのほか、ドーナル・グリーソン、ジュリー・ウォルターズなどが出演しています。

40年前のフィルムに秘められた真実【7月2日公開】

カンボジアの新鋭ソト・クォーリーカーの初監督作品。 カンボジアの首都プノンペンに住む女子大生のソポンは、ふと寄った古い映画館で40年前の映画に若き日の母親が出演していたことを知ります。しかし、女優時代を語りたがらない母。フィルムに関して調べていたソポンは、ある真実にたどり着き……。 主役のソポンを演じたのは、マー・リネットです。母親の少女時代も兼ねています。大御所ディ・サーベットらが脇を固め、カンボジアの辛い歴史を背景に、1本のフィルムをめぐる感動のヒューマン・ストーリーが誕生しました。第27回東京国際映画祭において国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞している話題の作品です。

踏まれてもくじけない“雑草魂”メアリーの逆転劇【7月2日公開】

ランドスケープデザイナーであるメアリー・レイノルズの実話を、ビビアン・デ・コルシィの脚本・監督により映画化しました。 アイルランドの田舎で育ったメアリーの夢は、英国王立園芸協会主催「チェルシー・フラワーショー」で金メダルを獲ること。そのために、有名ガーデンデザイナーに弟子入りするものの、資金集めに苦労したり、自身のデザインを盗まれたりと全くうまくいきません。それでもメアリーは、大会に出場し……。 数々の障害にぶつかりながらも決して諦めないメアリーを演じたのは、エマ・グリーンウェル。最高峰の豪華なフラワーショーにおいて、メアリーはどんな策で臨んだのか?エリザベス女王も感動したというその庭とは?権威ある「チェルシー・フラワーショー」の歴史を変えたメアリーの奮闘劇です。

『はじまりのうた』監督の最新作【7月9日公開】

『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』と傑作音楽映画を立て続けに作り上げているジョン・カーニー監督の最新作『シング・ストリート 未来へのうた』が7月9日に公開されます。 1985年のアイルランド、ダブリンが舞台。14歳の少年コナーの日常は、転校や家庭崩壊の危機などで散々なものになっていました。そんなコナーの支えは兄と一緒に観るロンドンのバンドのミュージックビデオ。 ある日、街で大人びた少女ラフィナにひとめぼれしたコナーは、自分のバンドのPVに出ないかとラフィナを誘います。しかし、バンドなどやっていないコナーは慌ててバンドを結成して……。

伝説的なアルゼンチンタンゴペアの軌跡【7月9日公開】

ヘルマン・クラル監督による、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスのドキュメンタリー。 ふたりは10代で出会い、約50年に渡りペアを務めた伝説的なアルゼンチンタンゴダンサーです。長い間には愛と憎しみが交差し、何度も別れがあり、その度にまたお互いの手を取り合ってきた最高のペアでしたが……。 2016年現在、80代になったマリアとフアンが出演し、ふたりが積み重ねた愛と葛藤の日々を語ります。また、若き日のふたりを再現した情熱的なダンスシーンなども交え、ドラマティックなドキュメンタリー作品となっています。

平和を見つめ直すドキュメンタリー作品【7月16日公開】

杉村春子の語りで製作された1969年の原爆ドキュメンタリー『碑』(いしぶみ)に感銘を受けた枝裕和監督が、2015年に戦後70周年特別番組として『いしぶみ~忘れない。あなたたちのことを~』を手掛け、さらに劇場用に再編集したものが本作。 広島市内の土手で作業中、原子爆弾の投下を間近で受けた旧制・広島二中の321人の生徒たちは、全員がその命を奪われました。遺族の証言や手記から汲み取った彼らが残した言葉を、広島県出身である綾瀬はるかが切々と語ります。ナビゲーターとして池上彰も出演しています。

世界を魅了した夭折の歌姫【7月16日公開】

『アイルトン・セナ 音速の彼方へ』のアシフ・カパディア監督による、イギリスの歌手エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー映画です。 2011年に27歳という若さで亡くなった、ハスキーな歌声が持ち味のエイミー。2006年発売のセカンドアルバム『バック・トゥ・ブラック』が世界的なヒットとなり、2008年の第50回グラミー賞では5部門受賞という快挙を成し遂げたスターです。 そんな成功の傍ら、プライベートではスキャンダルも多かったエイミー。本作では、未公開の貴重な資料に加え、父親のミッチ・ワインハウスやセカンドアルバムを手掛けたマーク・ロンソンなども出演し、エイミーの知られざる素顔に迫ります。第88回アカデミー賞にて長編ドキュメンタリー賞を受賞しました。

世代の違う2組のカップルが織りなすハートフルコメディ【7月22日公開】

ノア・バームバック監督による、ミドルとヤング、2組のカップルを描いた作品です。 40代のジョシュはドキュメンタリー映画監督ですが8年間も新作が完成せず、妻との結婚生活にも何かが足りないと思うようになっていました。そんな時、20代のエネルギッシュなカップルと出会い、刺激を受け……。 ミドルエイジ夫婦の夫ジョシュを演じたのはベン・スティラー、妻のコーネリアはナオミ・ワッツが演じます。20代カップルのジェイミーにアダム・ドライバー、ダービーにアマンダ・サイフリッドというキャスティング。世代の違うカップルが織りなす、くすっと笑えて心あたたまるコメディドラマとなっています。

天才ギタリストの全てが詰まったドキュメンタリー【7月23日公開】

2014年に66歳でこの世を去った、スペインのギタリスト、パコ・デ・ルシア。 息子のクーロ・サンチェスが監督を務め製作した、パコのドキュメンタリー作品。7歳でギターを手にし、12歳にしてプロのフラメンコ・ギタリストとしてデビューしたパコは、ジャズやフュージョン音楽でも活躍し、世界を魅了したギタリストです。 家族だからこそ記録できたパコの貴重な映像の数々、そしてチック・コリアやカルロス・サンタナ、ジョン・マクラフリンなど、音楽界の重鎮たちのインタビューで構成された本作は、天才ギタリストの成功や苦悩、プライベートな素顔まで、パコの全てが詰まった映画となっています。

あたたかい涙が溢れる老夫婦の純愛物語【7月30日公開】

本作が監督デビューとなるチン・モヨンが、老夫婦に密着し仲睦まじい姿を描いたドキュメンタリー。 結婚76年目を迎えた98歳のチョ・ビョンマンと89歳のカン・ゲヨルは、ペアルックをたのしみ、いつも手をつなぎ一緒に出かけ、毎日を幸せに暮らしていました。しかし、老いによる体の変調、心配事などが増え……。 2014年、韓国で公開されると、あたたかい理想の夫婦像が感動を呼び、口コミで観客動員数が急増。韓国ドキュメンタリー映画史上最高の480万人に達したといいます。世界中の映画祭で上映され、第21回ロサンゼルス映画祭最優秀ドキュメンタリー作品賞ほか、多くの賞を獲得。その話題作が、日本にもいよいよ上陸です。