2016年7月23日更新 999view

ウェス・クレイヴン監督おすすめ映画10選!『スクリーム』他

『スクリーム』の監督で知られるウェス・クレイヴン。作品の多くはホラー、スプラッター的な要素を含みますが、1999年には監督増を覆すドラマ作品『ミュージック・オブ・ハート』を手掛けました。そんなウェス・クレイヴン監督のおすすめ映画を10選にして紹介します。

ウェス・クレイヴン監督はホラー映画の巨匠

ウェス・クレイヴン監督

ウェス・クレイヴン監督は1939年、アメリカはオハイオ州の出身。『スクリーム』や『エルム街の悪夢』など、ホラー、スプラッター作品で有名ですが『ミュージック・オブ・ハート』などのドラマ作品も手がけています。

大学では心理学と哲学を学び、友人のすすめで映画の世界に入るまでは大学で教鞭をとっていました。映画の仕事もはじめは編集が中心で、監督として関わった作品は1972年公開の『鮮血の美学』が初となります。

1.スプラッタを笑うものはスプラッタに死ぬ

theskinheads
最近ハマってるシリーズの1作目。
ここまで一風変わったホラー?サスペンス?ってあんまりないよな。
まず、犯人が万能じゃないところ。これがすごくいい味を出しててコメディにも通じてると思う。そんでメタ発言って言われるのが数多く登場する。ホラー映画で童貞は殺されないんだとか、映画中に言うなよみたいなね。
そんでちゃんとホラーもやってる。しかも、あからさまにホラーの映画のタイトルを出すあたり、すごい好きなんだろうなホラー、って思う。これはNetflix限定でやってるスクリームのドラマでも変わらなくてやたら他の海外ドラマの名前が出てくるんだよね。しかもだいたいホラーかサスペンス。それに影響受けてこのシーン作りましたって言わんばかりの主張が微笑ましい

犯人衝撃的だったなぁ。この映画は

ShogoNaramoto
友人に進められ鑑賞。

正直ホラーは一定パターンでつまらないと思ってて、てきとーに所々みて感想だけ言おうと思ってたけど、意外にも面白くて最後までのめり込めた!

てか彼氏、21jump streetの頃のジョニー・デップに似てね?

この映画が公開されたのは1996年。お決まりの展開になりがちなスプラッター映画は既に飽きられつつあった時代です。クレイヴン監督は、観客の「慣れ」と「飽き」を逆手に取りました。

まずは登場人物に先の展開を予測させ、「お決まりの展開」をとことん貶させることで観客を混乱させます。そして時には意外な展開、時にはベタな展開で、登場人物たちがバタバタと殺されていくのです。お決まりのパターンという「常識」を叩き壊される、あるいは分かっていても結局逃れられないという理不尽さは、スリルをより大きくしました。むろん、監督はそこまで計算していたでしょう。

ストーリーの全体像としてはかなりギャグに寄っているのですが(お面もどこか滑稽ですよね)、そこで起こる事件の一つ一つはかなり残酷。このギャップがいい具合に心を削ります。『スクリーム』とは悲鳴、絶叫といった意味。皮肉に見えてしっかりと原点に回帰している作品と言えるでしょう。

2.夢の世界の人気者?

1231netabare
DVD

゛確かにセットしてたさ。夢の中でな!゛

ホラーとしては一級品でしょう。
何よりも設定が素晴らしい。避けようのない睡眠を恐怖の対象としたところが最も評価ができるところであると思います。夢で殺されたら死亡だなんて、本当にどうしようもないことです。しかも、夢である以上現実離れするような恐怖の空間を演出できるのです。これ以上にないものでしょう。夢と現実の狭間のようなお風呂のシーンなんて、最高でしたね。「アラームをかけたわ。」→「かけていたさ。夢の中でな!」これの圧倒的な絶望感がとても印象に残っています。
さらに、殺人鬼のフォルムも素晴らしい。クリスマスカラーのセーター、古びた帽子、焼け爛れた肌、低くつぶれた声、そして鉄の爪。キャラクター性抜群です。

因みにジョニーデップの初出演作が本作になるようです。そう、ベッドの上でジュースにされた男の子ですね。

ホラー映画の悪役は時に人気者となります。『エルム街の悪夢』のフレディは、とてつもなく恐ろしいキャラクターでありながら評価が高く、『13日の金曜日』のジェイソンとは対決するなど、多方面に進出しています。フィギュア化もされており、造形の面でも愛されているようです。

本作の恐ろしいところは事件が夢のなかで起きるということ。夢の世界はすべてフレディの思うがまま、手の打ちようがありません。単に凶暴だとか不死身だとかというのとは次元が違います。物語の終盤でフレディの弱点が解き明かされ、打倒の道筋が立つのですが…

随所に笑いどころが仕込まれているのもホラー映画の定石ですが、クレイヴン監督のそれは自然に入ってくるので怖いと思いつつ最後まで見てしまう作品です。

3.殺戮者の日常

サランドラ

southpumpkin
アレクサンドル・アジャ監督がリメイクした『ヒルズ・ハブ・アイズ』のオリジナル版。『ヒルズ・ハブ・アイズ』は本作に『悪魔のいけにえ』を足して二で割ったものでした。本作に『悪魔のいけにえ』要素はありません。先にリメイク版を観てしまうとどうにも物足りなさがありますね。それでも車で襲われるシーンは「レ○プってマジで怖いな・・・」と思わせます。あれは恐怖です。ウェス・クレイヴンといえば『スクリーム』辺りで有名になったホラー映画オタクかと思いきや、こういった正統派ホラーも撮れるのですね。アルジェントと活動時期が被っているので、やはりこの辺がホラー映画黄金期だったなあという感じがします。

ウェス・クレイヴン作品の中ではやや地味な存在とも言えるのが1977年公開の『サランドラ』。

「田舎街の外れの荒野で車が故障し、殺戮者に襲われる」という定番の展開ですが、ちょっと変わっているのは殺戮者が「家族」あるいは「部族」単位で行動していることでしょう。この設定のおかげで、彼らに妙な人間臭さが生まれています。これを善しとするかどうかで評価が別れる映画かもしれません。

とは言え、圧倒的な殺戮者が所帯持ち、しかもいきなり大げんかを始めるという展開はなかなか見られません。後述のリメイク版と見比べるのもアリでしょう。

色恋沙汰もあるでよ!リメイク版

憎みきれない殺戮者という静かに斬新な設定が特徴の『サランドラ』ですが、2006年にはリメイク作品が公開されました。監督はアレクサンドル・アジャでタイトルは『ヒルズ・ハブ・アイズ』。

凶暴な殺戮者が生まれた原因となった核実験、よりクリーチャーらしい造形など作りこみが強化されています。しかも、一部別の意味で襲ってくるクリーチャーも…これは人によってはかなりショッキングでしょう。

一方で前作には登場しなかった殺戮者の幼子や、ターゲットの青年に恋をし、身を危険にさらしてまで手を差し伸べる殺戮者の娘など、鑑賞者を困惑させる要素も追加されており、オリジナル以上に好みが分かれる作品となっています。

4.ジェイソンは2番手なんです

鮮血の美学

Keimiyazato
ウェス・クレイヴン監督のデビュー作品、大胆 不謹慎に「処女の泉」をスラッシュリメイク、1972年にしては残酷描写が多くチェーンソー初登場もこの映画だとか、追悼でエルム街を流して欲しい
ひさしぶりに観たいな

スプラッターホラーにチェーンソーとくればジェイソンでおなじみの『13日の金曜日』を思い浮かべる方も多いかと思います。しかし、ホラー映画においてチェーンソーが凶器として活躍したのはもっと早く、1972年の『鮮血の美学』がその元祖だというのはご存知でしょうか。

弄ばれた挙句無残に殺された娘、殺人者が腹を満たすために忍び込んだのはなんと被害者の両親の家だった!というところから血みどろの惨劇が始まります。チェーンソーの遣い手は被害者の父親であり、復讐に燃える殺戮者でもあるコリンウッド。用意された殺人ではないために、ガレージに転がっていたチェーンソーを持ち出したというわけなのですが、そのリアリティが恐ろしいです。

初監督作とは思えない凄みのある作品です。

5.こんなぼくにも(最終兵器)彼女が出来ました。

Keimiyazato
80年代のチープホラーの味わい全開ですが お勧めするには勇気の要る、、そこがまた80年代!監督はエルム街やスクリームの人だし 脚本はジェイコブズラダー、ゴースト/ニューヨークの幻の人、なのでチープとは言え整合感はあり小声でならお勧め出来るかな?内容はフランケンフッカーと同じような感じ(例えに出すには知名度無い作品ですいませんが)、大草原の小さな家、の男の子が成長し青年になって主人公を演じています。

ホラー映画でしばしば引き合いに出されるのがマッドサイエンティスト。1986年公開の『デッドリー・フレンド』でマッドサイエンティストとなるのは15才の少年です。

趣味の機械いじりが講じて小型ロボット「ビービー」を創りだすほどの頭脳の持ち主であるポールはまさに小さな科学者。隣人の少女サマンサに恋をするなど甘酸っぱい流れから一転、不幸な事故によりビービーは破壊され、サマンサは虐待により死亡…。そこで閃いたポール少年。残されたビービーの基盤とサマンサの亡骸を組み合わせて双方を復活させることにしたのです。はじめは指すら自由に動かせなかったサマンサでしたが…。

自由に動けるようになるほど人間性を失っていくサマンサとそれを見つめるポールがなんとも切ない。しかし、そんな切なさは吹っ飛ぶ程のエグい展開がすぐ後ろに控えています。さすがウェス監督といったところです。

6.イカレた夫婦に少年が立ち向かう

southpumpkin
追悼ウェス・クレイヴン
前からウェス・クレイヴンのファンを名乗っているのですが、本作がなかなかレンタルできず歯がゆい思いをしていました。この度ようやく鑑賞で、ここにきて最高傑作に巡り会いました。ありがとう、ウェス・クレイヴン。
悪いおっさんにけしかけられて大家の豪邸に忍び込むことになった少年が豪邸でひどい目に遭う、という話。序盤こそ全く期待していませんでした。少年が主人公である以上あまりに過激な演出が無いのでは、とも思いましたが全くの杞憂。MIシリーズでおなじみヴィング・レイムスがぶっ殺されてからどんどん怪しくなってきます。あれこの映画ちょっとすごいかも…。と思い始めたが最後、むちゃくちゃに強い犬、ヒステリックなババア、そして全身ボンデージで侵入者を狙うおっさん…、たちと壮大な追いかけっこが始まるのです。『スクリーム』で確立し、ウェス・クレイヴンの代名詞となった追いかけっこの源流を垣間見ました。そして少年が出会う、ババアとおっさんに監禁された少女、そしてゾンビ化した人々。少年のみ命からがら逃げ出すものの、少年は再び彼らを助け出すために家に忍び込むのです。もうわかったでしょうか、2015年の大傑作『マッドマックス 怒りのデスロード』そのものなのです。ゾンビ化した人々はウォーボーイズにしか見えないし、少女はフュリオサにしか見えなくなってしまいます。そして完全にマッドとなった少年。役者と舞台が完全に揃っているのです。例えるならば『怒りのデスロード』と超過激『ホーム・アローン』を足して二で割った映画を『スクリーム』直前で最高に脂ののったウェス・クレイヴンが初期の『鮮血の美学』並みのマッド演出で描く!!!!どうだ!!!!これはもう観るしかないでしょう!!!!!!!

「親の心子知らず」。大人になればその有り難みがわかるとはいえ、子供の頃には意味もなく怒っているだけにしか見えなかったりするものです。

ただし、本作に登場する夫婦と思しき男女は完全にイカレているかもしれません。子供が欲しかったという理由で少年少女をさらって監禁、虐待しているのです。本人たちの中ではそれが正しいと思っているので余計に恐ろしいです。

彼らを倒すのはスラム育ちの少年フール。両親を知らない生い立ちと「愚者」を意味する名前は実に象徴的ですね。彼はすばらしい身のこなしで腹立たしい「とーちゃん、かーちゃん」(実際には違うのですが)の手をかいくぐり、少年少女を助けます。この対戦の仕方が、少年らしく全く手加減がないのがポイント。エグさではイカれた男女に負けていません。最終的には被害者たちの助けも借り…。

コミカルでスピード感溢れるアクションと、ホラー映画としては珍しい大団円に近いエンディング。少し変わったウェス・クレイヴン作品はいかがでしょうか。公開は1991年ですが、いま見ても新鮮さを味わえる映画です。

7:もし、監督が2人いたのなら

Yuka_Ono
『ミュージック・オブ・ハート』鑑賞。2年くらい前に観たけども心温まる作品だったのは覚えてる。もう一度見直したい。それにしてもメリル・ストリープはいい役もらいやすいね
skr_icj
バイオリンを弾いている女の子と話したら観たくなって←
合唱部を思い出した。厳しくて口悪くて辛いんだけど、温かさがある。
一生懸命なひとは誰かが見ている。誰かが助けてくれる。色々な試練を乗り越えたあとの演奏はずっと聴いていたいほど素敵ね。

『ミュージック・オブ・ハート』は“ウェス・クレイヴン監督と言ったらホラー”という常識をくつがえす、ヒューマンで意義深い作品です。

荒れたクラスを立て直し、子どもたちに希望を与えるために音楽の授業をする主人公。これは『レッスン!』や『天使にラブソングを』にも見られる、音楽と子供をモチーフにした作品では定番のテーマでしょう。本作は他の作品以上に、とても穏やかでじっくりと物語が紡がれていく、味わい深い作品となっているのです。

この作風だけでも十分に成功できたであろうと言うクオリティの映画。とはいえ、ホラー映画の監督というイメージや、時間の制約もあったのでしょう。クレイヴン監督がもう一人いたらこういう作品をもっと見れただろうか?と思わずにいられない。まさに名作です。

8:電気ってすごいね!

ショッカー

『ショッカー』は電気椅子で処刑された男が体ごと電気に溶け込み(理系の方ならモヤモヤするであろう表現)、電波に乗った意思が人々を恐怖に陥れるというパニック要素の強いホラー作品です

。電気製品を介せば「だいたいなんでも乗り移れる」というおそろしい能力を獲得したピンカー。工事現場のおじさんから少女、そしてマッサージチェアーまで…。ついにテレビの電波をジャックし、あらゆる番組に紛れ込みます。最終決戦はテレビの中!?

『壁の中に誰かがいる』に次ぐ、ノリとテンポの良い作品です。さらに『エルム街の悪夢』と同じく「念」の概念が取り入れられています。夢と違い、起きていてもお構いなしに襲いかかってくるのですから余計にタチが悪いでしょう。まさに神出鬼没です。彼が曲芸師に見えて来るのはご愛嬌。当時の人々が「電気」や「コンピューター」「通信」といったハイテク分野にどれほど大きな期待を抱いていたか、その一端が感じ取れる作品とも言えます。

9:いい意味で「あれっ?」となる作品

southpumpkin
ゾンビ伝説、と銘打っておきながら、おそらく『食人族』辺りの影響をモロに受けたアドベンチャー&オカルトホラーです。原作も実話を元にした…、とあるので、その影響は間違いがないように思います。1980年代『エルム街の悪夢』期における作品なので、序盤こそ控えめならしさも、後半や特にラストシーンになるにつれてウェス・クレイヴンっぽさを感じることができます。最後の展開にはファンとして微笑ましさすら感じてしまいます。
死者を復活させる粉、というなんともウソっぽい粉を探しに行くんですが、この粉の正体がちょっと面白い。ほう!となりますが、よく考えると穴だらけ。

『ゾンビ伝説』は1988年に公開されました。

現在のゾンビ映画の「生きた人間を襲いむさぼり食う(新鮮な生命力を得るため、あるいは凶暴化するため)」「噛まれた人もゾンビになる(呪い、あるいは病原体)」という原則はジョージ・アンドリュー・ロメロ監督による『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(1968年)』の影響によるもので、元となっているブードゥー教(アフリカ大陸の信仰体系)の「ゾンビ」にそういった決まりはないのです。

本作は本来の「ゾンビ」の実態を追ったドキュメンタリー形式の作品で、スプラッタ要素もコメディもかなり控えめですから、『スクリーム』や『サランドラ』のイメージで見ると肩透かしを食うでしょう。ただし、「死者の蘇生とは?」というテーマを掘り下げていることから『デッドリー・フレンド』と併せて鑑賞するのにはおすすめといえます。クレイヴン監督の真面目さがよくにじみ出た作品ですね。

10:「希望を持つ」のは良いことばかりではないのかもしれない

チルド

southpumpkin
ウェス・クレイヴン追悼…。ウェス・クレイヴン監督作品の中でもかなりマイナーなタイトルに分類される本作。ウェス・クレイヴンファンのみなさんには見かけたら手に取っていただきたいです。
冷凍保存されていた会社社長が手違いで保存状態から解凍され、治療を受けたところ蘇るのですがどうやら様子がおかしいのです。映画は全然違うのですが『ツイステッド・ナーブ 密室の恐怖実験』っぽさがありました。この時代のサスペンスはサイコパスへの言及が多いですね。息子の冷凍保存を望んだ母の葛藤があります。あるのですが、息子に心がないとわかった途端「お前は息子なんかじゃない」とばかりに裏切ってしまうのがちょっとあっさりしていたのが悲しい。あまり深みのない映画かもしれませんが、設定の面白さで見せる映画ということでしょう。
この辺りからもウェス・クレイヴンお決まりの鬼ごっこの源流を感じることができます。やはりファンには見逃せない映画ということでしょう。

治療あるいは蘇生の術がない人を凍結状態で保存する「コールドスリープ」。SF好きなら一度は耳にしたことのある技術でしょう。現代では解決できない問題を「未来の技術」が解決してくれることに賭けるわけで、いわば希望が根拠となっているサービスとも言えます。

コールドスリープが実用化された近未来。人々の期待に反し、蘇生を果たした者は居ません。ところがマイルズだけは違いました。機械の故障によって期せずして蘇ってしまった彼を、周囲の人々は歓迎します。しかし、それは果たして彼自身なのでしょうか?彼の振る舞いは人々を失望させ、恐怖に陥れます。彼は何を思い、周囲の人々はどう受け止めたのか…。

未来はそんなに都合のいいものなんだろうか?1985年公開の『ザ・チルド』はそういった疑問や不安をはっきりと見せつけます。全体的な構成はB級臭漂うホラーかもしれませんが、なぜか心に棘を残す。そんな作品です。

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