2017年9月13日更新

神谷浩史おすすめアニメ20選

このページにはプロモーションが含まれています
神谷浩史

AD

声優アワード殿堂入りを果たした神谷浩史

神谷浩史といえば『夏目友人帳』の夏目貴志、『さよなら絶望先生』の糸色望や、そして『デュラララ』の折原臨也まで、おっとりとした不思議キャラからキレと狂気をはらんだアクの強いキャラクターまでこなす万能選手です。何でもこなす演技力を持つ一方、しっかりと「神谷らしさ」を確立していて彼でなくては成り立たないというキャラクターも数多く存在します。 ベースは柔らかく落ち着いた声色でありながら、高低や緩急を極めたセリフは幅広い層を魅了し多くのファンを獲得しています。2016年3月には「声優アワード」で殿堂入りを果たしたことをご存じの方も多いでしょう。5年連続で最多の得票を記録したというのですから納得ですね。 ここでは神谷浩史の主要な出演作品を公開順にご紹介していきます。

1:2004年『SDガンダムフォース』(キャプテンガンダム ほか)

過去のガンダムシリーズに登場した機体が勢揃いするオールスター的な位置づけの『SDガンダムフォース』は初の3DのCGを駆使した作品として話題になりました。子供にとっても馴染みやすく、お父さん世代には懐かしさを感じさせる作品として人気を集めています。

機体から主人公、サブキャラまで!

神谷が演じたキャプテンガンダムは「機体」です。表情などもコミカルにデフォルメされてはいるもののやはり人間のキャラクターよりは動きが制約されますね。 しかし、神谷浩史の演技力はその不足を十分に補っており、躍動感のあるキャラクターとして楽しむことが可能です。また、成人したシュウト(主人公、28歳)や足軽(ザコブッシ)、お玉ザコなどサブキャラクターの声も当てており、引き出しの多さに圧倒されます。

2:2005年『ハチミツとクローバー』(竹本祐太)

羽海野チカのコミックを原作としたアニメ作品で、心根の優しい主人公の目を通した美大生の日常を柔らかなタッチで描いた本作は多く共感と憧れの対象となり、大きなヒットを記録しました。アニメから実写映画まで幅広く展開されていることからもその人気ぶりが覗えますね。

ハチクロⅡでは事故に見舞われ…

神谷浩史が演じる主人公、竹本祐太は群馬県出身の青年。性格は素直で不器用、かつ独り身の母親を支えることを生きがいとするなど優しさの溢れるキャラクターです。美大に入学したきっかけは母親の再婚によって生きがいを失ったこと、そして手先が器用であったことでした。 しっとりと落ち着いたキャラクターは神谷浩史の声の「柔らかさ」や「伸びやかさ」を味わうのにはピッタリ。さらに世界観が美しく、ハラハラする人間ドラマもありと、見応えのある作品となっています。 『ハチミツとクローバーⅡ』の収録後半では通勤中に交通事故に遭うという悲劇に見舞われた神谷…。入院期間中、最終回の声は野島健児が担当しました。その後快復し、DVDでは通常通り神谷浩史の声が当てられています。

3:2006年『Fate/stay night』(間桐慎次)

TYPE-MOONから発売されたテレビゲーム(ビジュアルノベル)を原作とするアニメ作品で、日本の地方都市を舞台に展開される壮大なストーリーや個性的なキャラクター複雑な人間ドラマなどを盛り込んだ濃厚な物語を特徴としています。 ゲーム、アニメともに多くの続編やスピンオフ作品を展開しており、幅広い層からコアなファンを獲得し続けている作品です。

器用貧乏とはまさに…なお坊ちゃん

神谷浩史演じる間桐慎二は魔術を扱う名家の出身で育ちも裕福、おまけに文武両道で容姿端麗、何をしてもそれなりにこなしてしまうという最強のキャラクターです。しかし、魔術を扱う家の生まれ、そして聖杯戦争に身を投じる「マスター」としての自負、幾つもの運命が彼の人格や運命を歪ませました。 どちらかと言うと腹の立つキャラクターですから、純朴な善人、愛すべきヘタレ、あるいは小狡いがカリスマ性のある人物を演じることの多い神谷にしてはかなり異質ではないでしょうか。 しかし、じっくりと物語を紐解いていけば、彼も『聖杯戦争』のシステムに運命を狂わされた人物である事がわかります。一見、単純な憎まれキャラに見えて深い傷を抱えているといえますね。

4:2007年『機動戦士ガンダム00』(ティエリア・アーデ)

ガンダムシリーズ通算12作目の本作は、2シーズン分割での放送、年代の表記が西暦(従来はガンダムシリーズオリジナルの表記を使用)、2つの年代を軸にした複雑なストーリー展開など、これまでのガンダムシリーズの常識をくつがえす作品となっています。 1stシーズンのキャッチコピーは『ガンダムによる全戦争行為への武力介入を開始する』ときな臭さ全開(ガンダム自体決して平和なお話ではないとはいえ)も目を引きますね。

「性別はティエリア」という格言まで生まれた

神谷浩史が演じたティエリアですが、容姿に関してはどう見ても女性。これはストーリーにも関わってくるのですが、彼は「イノベイド」という戦闘に特化するようデザインされた種族で、性別というものを持ち合わせていません。 凛々しいとはいえ容姿端麗で余生的なビジュアルに、柔らかいとはいえ中性的とは言いがたい神谷の声が充てられているのはこうした理由によるものです。 彼は物語のうえで重要な役割を果たし、活躍の機会も多いことから、男女ともに人気の高いキャラクターです。性別がないというのはこの点でもプラスに働いているのでしょう。

5:『さよなら絶望先生』(糸色望)

『かってに改蔵』などで知られる久米田 康治のコミックを原作としたアニメ作品で、『化物語』シリーズを手掛ける新房昭之の監督作であることでも知られています。ハイ・ロー入り乱れた不条理ギャグが山のように盛り込まれたストーリーと、ほぼ一話完結の気軽さ、そして濃厚すぎるキャラクターたちによって一度見れば頭から離れなくなる作品です。 また新房監督の作品らしく、ギャグテイストの中にも黒いユーモアが盛り込まれ、画面の構成は鮮やか。切り絵を思わせる服の模様の処理など、ストーリーの外にまで見どころが散りばめられています。

絶望したっ!

「絶望したっ!」っという決め台詞とともに知られ、やたらとスタイリッシュなアングルで画面に登場することの多い糸色望。 明治・大正の書生風のスタイルやメッシーな髪型に、神谷浩史の柔らかくハスキーな声がハマります。新房監督とは相性がよく、後の『化物語』にも起用されています。

6:2008年『夏目友人帳』(夏目貴志)

緑川ゆきのコミックを原作とし、孤独に生きてきた青年と、忘れられつつある日本の妖怪たちの交流をえがいた作品です。自然で透明感のあるタッチとほのぼのとした作風で描かれるのは人の孤独やすれ違い。 しかし、それを乗り越えて心を満たされていく主人公の生き様は多くの人の共感を得ました。ガイド役の「にゃんこ先生」の人気も高く、多くのグッズが展開されています。

勇気づけられ、勇気づける

神谷浩史演じる主人公の夏目貴志は妖怪が見える体質。そして、その能力ゆえに周囲から拒絶され、孤独に生きてきました。ある日ふとしたきっかけで祠の封印を解いたこと、さらに祖母レイコの残した「友人帳」を見つけたことで彼の運命は大きく動き始めます。レイコは彼と同じく孤独な人生を歩み、その不満のはけ口として妖怪たちに決闘を挑み、打ち負かした妖怪の名前を奪って帳簿につけていたのでした。 この物語の見どころは、不満のはけ口として作成された『友人帳』が一人の青年を勇気づけ、孤独から抜け出すきっかけとなったことです。このことにより、それまで顧みられることのなかったレイコ自身の人生にも光が当てられたとも言えるでしょう。もちろん、これは貴志自身が孤独を解決しようという意思を強く持っていたからに他なりません。 気弱ながらも芯の通った青年、そしてその成長の物語に神谷浩史の柔らかく落ち着いた声がハマり、とても説得力のある作品に仕上がっています。

7:2008年『マクロスフロンティア』(ミハエル・ブラン)

1982年公開の『時空要塞マクロス』に始まるシリーズ3作目の『マクロスフロンティア』はシリーズ25周年を記念して制作が始まったアニメ。前作の『マクロス7』の公開から13年が経過していることもあり、若い世代では『マクロス』といえば『マクロスフロンティア』が思い浮かぶ人も多いかもしれませんね(ランカちゃんの「キラッ」はこちらの作品)。 マクロスの代名詞といえば歌姫。本作ではハツラツとしたアイドルのランカ・リー、大人っぽく艶やかなシェリル・ノーム、2人のヒロインが活躍します。

超優秀なプレイボーイ。たまに一言多い

神谷浩史が演じるミハエル・ブランは作中では17歳でS.M.Sスカル小隊の少尉。異星人の血を引くことから視力はずば抜けて良く、戦闘時も長距離射撃を得意とします。性格は知的なプレイボーイで幼なじみのクラン・クランとは対立が絶えませんでした。 頭の回転も速い方ですが、死の淵から這い上がってきたキャラクターに対して「で、死んでいたら最高に感動的だったんだけどな」という笑えない冗談を飛ばして後悔するといった一面もあり、お調子者キャラとしても有名です。このセリフは後々の展開で引き合いに出されることが多く、ファンからは呆れられつつも愛されているといった様子が見て取れます。

8:2009年『化物語』(阿良々木暦)

西尾維新によるファンタジー小説をアニメ化した作品でジャンルは「青春怪異小説」とされています。タイトル、ジャンルが示す通り、主人公の阿良々木暦が様々な怪異とそれに関わる少女たちと触れ、事件を解決していきます。 小説自体も文体やセリフ回し等かなり特徴的ではありますが、そこに新房昭之の美しくもクセのある表現手法が加わり、独特の世界観を作り出しています。

ストレートに歪んだ少年

神谷浩史が担当する阿良々木暦はいわゆる「無気力系」「自意識過剰系」の主人公です。日常の退屈さをことごとく否定し、「怪異」を前にしてもあくまで冷静を装い、決してプライドが高いわけではないのに自分を何とかして肯定しようとあがく阿良々木。 彼の言動に共感するにしろ、イライラしながら見るにしろ、誰にとっても思い当たるフシがあるでしょう。無気力に見えて内面には図りしれないエネルギーと葛藤の火種を抱えているキャラクターです。

9:2010年『荒川アンダーザブリッジ』(市ノ宮行)

『聖☆おにいさん』でも知られる中村光によるコミックを原作とした作品。荒川の橋の下で暮らす個性的という言葉では全く足りないほどの「濃い」人々が数多く登場し、シュールで並外れた展開のギャグが盛り込まれています。 笑いを誘う展開の中にも温かな人間ドラマが盛り込まれているほか、パステル調のポップな絵柄から、女性のファンも多く獲得している作品です。

とんでもない借りを作ってしまった青年

主人公の市ノ宮行は大企業の御曹司で家訓の「他人に借りを作るべからず」を忠実に守ってきた青年です。ところが、ふとしたきっかけで荒川で溺れ、自称金星人の「ニノ」に命を救われてしまいます。 とんでもない「借り」を作ってしまった市ノ宮は、ニノの要求を飲み彼女の恋人に、そして「リクルート(リク)」野菜を与えられ荒川の河川敷で「濃い」人々との共同生活を始めるのでした。

10:2010年『Angel Beats!』(音無結弦)

『Angel Beats!』は2010年に放送されたアニメオリジナルの作品です。舞台となる「学園」は転生の足かせとなる未練を取り除くことを目的とし、目的を達成した魂は消滅する決まり。主人公と観客サイドには早い段階で伝えられる事実ですが、他の登場人物は一分誤解をした形で解釈しており「理不尽な人生を強いた神に復讐する」という名目で「天使」こと生徒会長の立華かなでと壮絶なバトルを繰り広げていきます。 この説明で「どんだけ重い話なんだ」と思った方もいるかもしれませんが、ご安心を。実際は絶対に死なない(既に死んでいるため)状態での無茶すぎるバトル、そして各キャラクターのシュールな言動など笑いどころが満載でノリの良い作品となっています。イメージ画像にはしばしば心電図を思わせるギザギザの波形(Beats)が織り込まれています。

生きても死んでも「ええやつ」です

物語の主人公である音無結弦ははじめは苗字以外の記憶を失った状態で入学してきます。「死んだ世界戦線」のメンバーと触れ合ううちに記憶を取り戻し、自身がが満足して死亡し、学園にとどまる必要が無いことや、学園が果たす意味を知り、立華かなでと協力してメンバーの未練を消滅させるため尽力しはじめます。 事故に遭い、助からないと悟った際にはドナーカードに記入をし、死後の世界ではみんなを成仏させるべく奮闘、とまさに「ええやつ」すぎる主人公と言えます。

11:2010年『デュラララ』(折原臨也)

成田良悟のライトノベルを原作としたアニメ作品です。舞台は池袋をモチーフにしており、ストリート系、あるいはヤンキー文化がスタイリッシュに取り入れられており、アニメのサブカルチャーとしての一面を際立たせた作風は、若い世代を中心に男女を問わない人気作となりました。 西洋の妖怪を下敷きにした「首なしライダー」伝説とその伝説の発端となっている女性「セルティ」を取り巻く事件を中心に物語が展開されます。

キレッキレのカリスマ少年

個性的なのはセルティだけではありません。小野大輔演じる平和島静雄と対になるように描かれるのは、冷徹なインテリキャラので強烈なカリスマ性を放つ折原臨也。 彼らは事あるごとに死闘を繰り広げ、物語を盛り立てます。勝ち誇ったような表情に非情なセリフ、そして神谷浩史の柔らかい声が融合してサディスティックなキャラクターに仕上がっています。

12:2010年『WORKING!!』(相馬博臣)

高津カリノによるコミックを原作としたアニメ。北海道を舞台に架空のローカルファミレス「ワグナリア」で働く人々の日常をシュールに描いた作品です。 高身長の姉に囲まれ「ちっちゃい」種島ぽぷらを溺愛する小鳥遊宗太、サディスティックな店長白藤と彼女の扱いがやたらと上手い佐藤潤、など登場するキャラクターの性格や背景が個性的。暇なファミレスという、いかにもありそうな舞台で繰り広げられる非日常にどこか元気をもらえます。

腹黒名探偵。しかし、敵が強すぎる

神谷浩史演じる相馬博臣はにこやかで柔らかい印象とは裏腹に驚異的な情報収集能力で相手の「弱み」を握り、証拠を突きつけて説得するのを得意とする超腹黒キャラです。とはいえ、常識から外れていたり、力でねじ伏せたり、あるいは弱みを握られたところで大して気にしないようなずぼらな人物にはこの作戦は無効。 そしてワグナリアのスタッフは「そんなのばっかり」であるため、被害に合う人物は限られてしまう様子です。これまた神谷のソフトな声がピッタリハマっているキャラクターですね。

13:2011年『青の祓魔師』(メフィストフェレス)

加藤和恵のコミックを原作としたアニメ作品で、悪魔を払うエクソシスト(祓魔師)として活躍する兄弟を軸に展開するスピード感のあるストーリーが魅力で、学園生活や祓魔塾での訓練を軸にした学園モノの要素も織り込まれています。 主人公は冒頭から命を狙われ、そして父親を殺されるという重い幕開けとなりますが、あかるく強気な人柄も手伝い周囲の人々をも巻き込んで、時には対立をしながら前向きに突き進んでいきます。

怪しいけど話のわかるおっさん。でもやっぱり怪しい

神谷浩史が演じるメフィストフェレスは一言で言えば「謎の多いキャラ」。父親の葬儀の最中に主人公を殺しに来たかと思えば、祓魔師になると宣言した彼を自身の運営する名門校に招き入れ、熱心に指導をする。 そうかと思えば悪魔をけしかけて危機に晒す…と言った具合です。とはいえ、基本的には主人公の燐をサポートする役柄と言えます。性格だけではなく風貌も独特のセンスでかなり怪しいオーラを放っています。

14:2011年『真剣で私に恋しなさい!』(直江大和)

みなとそふとから発売された恋愛アドベンチャーゲームを元にしたアニメ作品で、神奈川県川崎市をモデルにした「川神市」舞台に武道と学園生活を軸とした物語が繰り広げられます。 マルチエンディングの雰囲気は残しつつ、ヒロイン全員が主人公に対して好意的、というゲームとは一味違う楽しみ方ができることもあって、人気の高い作品です。

エリートだけど落ちこぼれクラス

主人公の直江大和は頭脳明晰で立ち回りもうまく、本来であればSクラス(エリートクラス)に在籍できるであろう成績を残しています。しかし、仲間(通称風間組)と離ればなれになるデメリットを考えた結果、あえて最低ランクのF-2クラスに在籍しているのです。 その頭脳を活かし、仲間の中では参謀役を努め、戦闘能力は低いものの小回りの効く身のこなしで危機を難なく回避します。ややずる賢い面もあるものの、人には好かれる主人公です。

15:2011年『よんでますよ、アザゼルさん』(ベルゼブブ優一)

久保保久のコミック作品を原作としたアニメで、ハイテンションなブラックジョークが次々と繰り出される作風が人気を呼んでいます(はっきり行ってしまえばかなり下品なネタも多数あります)。 恐ろしいはずの悪魔たちが理不尽な契約を元に人間にこき使われるという、設定の段階で黒さ全開。彼らを呼び出す際に用いられる「イケニエ」もカレーや愛の言葉など、通常の悪魔のイメージを持って見るとモヤモヤするものばかり…。しかし、彼らも悪魔、口が悪く人の不幸が大好きでエゲツナイ性格の持ち主。 見た目はぬいぐるみのように愛くるしいのですから、だんだんと頭がこんがらがってきますが、そこを楽しむのが本作の醍醐味!ウザ可愛い悪魔と悪魔より酷い人間たちの狂宴に目が離せません。

イケニエって生きてなくても良いんですか

見た目は貴族っぽい髪型のペンギンですが、魔界ではイケメン王子。しかし、ベルゼブブといえば「蝿の王」として名高い悪魔です。好物はカレー、しかし蝿というだけあり本当に好きなのアレとかコレとか、食事中の方もいるかもしれないので書けないブツです。 まあ、どちらにせよ、カレーパンからカレーまんまで、カレーの付くものなら何でも大悦びの彼を呼び出すためのイケニエは「カレー」。イケニエって「生ける贄」の略ではないんでしょうか…。『呼んでますよ アザゼルさん』はこのような調子でシュールな突っ込どころ満載のギャグが押し寄せてくる作品です。

16:『黒子のバスケ』(2012年)(赤司征十郎)

藤巻忠俊のコミックを原作とするアニメ作品で、天才プレイヤーたちの活躍を描いたバスケットボール漫画です。それぞれのキャラクターの苗字には色の名前が盛り込まれ、髪の色や普段着、色から連想されるイメージが性格に織り込まれるなど特徴的な描かれ方がなされています。アイドルグループのステージ衣装にも通じ、それぞれのキャラクターに感情移入しやすいのです。 また、「超能力バスケマンガ」と呼ばれることもあるほど、現実離れした技術が繰り出されることでも有名です。奇抜と思う方もいるかもしれませんが、『巨人の星』や、『イナズマイレブン』といった他のスポ根マンガや『中華一番』や『焼きたてジャぱん』といったグルメ格闘モノにはよく見られるもので、ある種の黄金パターンとも言えます。 こういったわかりやすさゆえにやや好みが分かれる作品ではありますが、一度ハマると癖になることは間違いありません。

彼自身の正義を貫く熱血のレッド

他のスポ根マンガと比べて圧倒的に勝率が高い本作ですが、その中でも特に「勝ち」にこだわりを見せるのが、神谷浩史演じる赤司征十郎です。「逆らうやつは親でも許さない(原作では”殺す”)」といった過激な発言からも分かる通り、勝つためであれば手段を選ばず、実際に勝ってしまうという超人的なキャラクター。 彼にとってのの正義は「勝つこと」であると言っても過言ではないでしょう。能力面では「天帝の眼(エンペラーアイ)」を持ち、動体視力もさることながらそれを分析する直感に優れていて、相手選手の汗のかきかたや筋肉の動きから次の手を読むことが出来ます。また、潜在能力に関しても敏感で、主人公の黒子テツヤの能力を見出したのも赤司でした。

18:2013年『進撃の巨人』(リヴァイ)

諫山創のコミックを原作としたアニメ作品で、堅牢な壁で仕切られた外界には人間を食らう「巨人」が跋扈する不安に満ちた要塞都市を中心に外の世界に繰り出し巨人の生態を掴み、倒すことを目的とした調査兵団の活躍を描く物語です。 近世的な世界観と近未来的な機械文明が融合した設定、緊張感のある世界観と、生死をかけた人間ドラマが幅広い年齢層の心をつかみ、大ヒットを記録しました。

兵長!人気キャラ屈指の目付きの悪さ

主人公のエレンが所属する調査兵団の兵士長(兵長と略して呼ばれる事が多い)で最強の兵士。元はゴロツキで険しい三白眼がトレードマーク言葉遣いの悪さも見られるものの、潔癖症で赴任先では必ず大掃除を始めるほどです。 また、硬い態度とは裏腹に、とても部下思いの性格で、仲間をかばって負傷するなど、時には自身の身の危険を顧みない行動力とハートの厚さを見せるキャラクターです。

18:2014年『ノラガミ』(夜ト)

あだちとか によるコミックをアニメ化したもので、現代を生きる日本の神様たちの日常や悩み、そして生き残りをかけた戦いを描いたファンタジー作品です。主人公の夜トも神様の一柱ですが、無名のため日々苦労を重ねています。 そうした生活感の溢れる描写が多い一方、神としての力を得るための器の確保や一族の因縁で争うなど、駆け引きやバトルシーンも盛り込まれています。 主人公の夜トは祠も持たない「ノラ」の神様。神様の世界でも格差は激しいようで無名の彼は生活のためにたった5円のお賽銭で何でも叶える「デリバリー」の神様という仕事をするほど…。 それなりに順調な生活を送っていた彼ですが、ふとしたきっかけでヒロインのひよりに怪我をさせてしまいます。怪我の影響で「あの世」に片足を突っ込んでしまったひよりはとても無防備な状態。彼女を保護するため、力を得るための器として選ばれた少年、雪音とともに様々な困難に立ち向かっていきます。 概要をなぞればかっこいいようにおもえる彼ですが(ビジュアルはさわやかな青年です)、ジリ貧故に全体的に清潔感に欠け、手汗がひどいなどの理由で「器」からは嫌がられ、前任の「器」には「生理的に受け付けない」という理由で逃げられたりと散々な設定です。しかし、人間思いで困った人を放っておけないなど人格(神格?)はしっかりしています。

19:2015年『電波教師』(鑑純一郎)

東毅のコミックを原作としたアニメ作品で、堕落しきったニートの主人公がいきなり教師を務めることになってしまった!というところから物語が始まります。キャラの立ちまくった主人公に負けない濃い生徒たちが登場し、収拾がつくギリギリのラインでストーリーが展開していきます。

かくいうわたしもYDでね

主人公の自称YD病でニートのアニメオタクとして自堕落な生活を送ってきた青年。YD病とは「やりたいことしかできない病」の略。それを言うなら僕も、私も…と、言いたくなる人も多いはず。ようするにヘタレで都合のいい性格なわけです。 YD病のことを自慢気に話し、決め台詞にまでしているあたり、確かに重症なのかもしれませんね。容姿と声を除けばどう考えてもいいところがなさそうなこの主人公に何故か引かれてしまうのは、やはりみんな本質的にはYD病だからではないでしょうか。

20:2015年『監獄学園』(藤野清志)

平本アキラのコミックを原作とした、お色気・バイオレンス・コメディの三拍子が揃ったアニメ作品。共学化したばかりの元女子高「八光学園」に入学した男子生徒たちの(羨ましすぎる)受難を描いたストーリーがコアなファンを集めています。 入学早々覗きの罪で生徒会に捕らえられた彼らは監禁、折檻を受け、退学の危機にまで陥るのですが、その内容がMな方々には堪らないもの!そして巻き返しもあり。つまりSな方にもお楽しみいただける内容です。 そもそも「それをするのにそうなるか?」というツッコミを入れたくなるような謎のサービスシーンが満載で、まさに男子の夢がつめ込まれた作品と言えます。

無実の罪かというとそうでもないのがミソ

主人公の藤野清志は男子5人の中では常識人…かというとそうでもなく、覗きは実際にやっていますし、やむを得ないとはいえ女子のセーラー服を着ますし、脱出後のウッカリで自らの、そして仲間の首を絞める事態となります。 裏生徒会は確かに無茶苦茶ですが、彼女たちに好きを与えまくっているのは他でもない、藤野を含めた”彼ら”なのです。その情けなさがなんとも素直と言いましょうか、欲望に忠実で清々しさを感じさせてくれますよ。