2020年2月25日更新

シャア・アズナブル誕生の秘密!彼の目的や生い立ちについて徹底解説!【ガンダム】

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シャア・アズナブル ガンダム

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赤い彗星シャア・アズナブルとは?

ガンダムシリーズにおいて、宇宙世紀史上に欠かせない伝説的なキャラクター、シャア・アズナブル。1979年から放送された『機動戦士ガンダム』に登場して以降、アムロ・レイの宿敵として、”赤い彗星”の異名で親しまれてきました。 シャアは、宇宙世紀0059年、ジオン共和国創始者ジオン・ズム・ダイクンとアストライア・トア・ダイクンの間に誕生。本名はキャスバル・レム・ダイクンであり、ホワイトベースに乗艦するセイラ・マスは実妹です。 偉大な父を持つシャアですが、ジオン公国のザビ家によって波乱の運命を辿ることになります。キャスバルだったはずの少年が、なぜシャアという名前になったのか。一年戦争を皮切りに、数々の戦いに身を投じた赤い彗星・シャア・アズナブルの生涯について紹介します。

幼少期~赤い彗星の誕生【ジオリジン】

ザビ家に迫害された幼少期

宇宙世紀0068年、シャアの父親ジオン・ズム・ダイクンが演説中に急逝。ザビ家による迫害を受け、ジオンの良き理解者だったジンバ・ラルの庇護の下、母や妹と共に地球へ逃れることになります。南欧の名家・マス家に養子入りしたため、エドワゥ・マスと名乗りました。 記録上ジオンは病死とされましたが、デギン・ソド・ザビらザビ家による暗殺との噂も。シャアは、父がデギンを後継に指名したとされる動作をダイイングメッセージと捉え、ザビ家への復讐を誓うのです。 また『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の解釈では、シャアの思慕の対象はジオンではなく、母のアストライアとされています。ジオンとその命を狙うザビ家によって、母が薄幸の運命を辿ったことからザビ家への憎悪を強めていきました。

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偽りの仮面、ジオン軍に入隊

宇宙世紀0074年、キャスバルはシャア・アズナブルと再び名を変えサイド3へ潜入、ジオン士官学校へ入学します。学内では優秀な成績を修め、ガルマ・ザビと出会い親交を結ぶことに。宇宙世紀0087年、卒業と同時にキリシア・ザビ指揮下の教導機動大隊に入隊しました。 ジオン公国に入ってからは、ジオン・ズム・ダイクンの遺児であることを隠すため、仮面で常に素顔を隠しています。しかし、表向きは「火傷の痕を隠すため」と釈明していた模様。妹のセイラには、過去を捨てるためのものだと説明しました。

赤い彗星の誕生

宇宙世紀0079年1月、地球連邦政府との”一年戦争”が勃発しました。シャアはドズル・ザビの率いる宇宙攻撃軍に所属。モビルスーツのエースパイロットとして破竹の活躍をみせます。 ルウム戦役では、パーソナルカラーの赤に塗装した初期量産型ザクⅡを駆って、たった一人で5隻もの戦艦を撃沈し”赤い彗星”の異名を得ます。その名は連邦軍の末端にまで轟き、戦いの功績によって中尉から少佐に特進しました。 その後は、ルウム戦役でドズルが旗艦としていたムサイ級旗艦型軽巡洋艦ファルメルを受領し、モビルスーツ中小隊長に就任します。乗機はその時々の最新機が与えられ、機体の性能を十分に引き出す戦い方から「通常の三倍の速度」と恐れられました。

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シャアの名前の由来とは?

シャア・アズナブルの名前の由来については、諸説ある模様。一説によると、”シャア”という響きは、サンライズの企画部デスクだった飯塚正夫が名付けたと言われています。 仮面を付けたライバルということで、『勇者ライディーン』の人気キャラ、プリンス・シャーキンにあやかったのだとか。それに、富野由悠季がファンだったシャンソン歌手、シャルル・アズナヴールをモジって組み合わせたそうです。 また、「シャー」という効果音と共に登場することから、”シャア”になったと言う説も。これは、NHK『BSアニメ夜話』における富野本人の発言によるものです。真実はわかりませんが、深い意味が込められているというより、遊び心で名付けられたようですね。

アムロ・レイとの死闘の数々【1st】

アムロ・レイとの出会い、地球への降下~左遷と復帰

宇宙世紀0079年9月、シャアは連邦軍が新造艦を開発しているとの情報を得たため、ジオン軍を率いてサイド7へ急襲。偵察に出た部下がガンダムによって撃破されたと知ると、自らコロニー内部へ出撃します。 そして、生涯に渡って激戦を繰り広げるアムロ・レイと出会い、初対決を行います。戦いは終始シャアが圧倒したものの、ガンダムの驚異的な性能により、破壊することは叶いませんでした。

その後ホワイトベースを追って地球に降下後、士官学校時代の同期ガルマ・ザビと共闘を始めました。そして10月4日、シアトルにてガルマ指揮下の機動大隊がホワイトベース隊と交戦し、殲滅させられます。 シャアはこの時、戦況を利用してガルマを謀殺し、ザビ家に対する復讐の第一歩とすることに。しかしこの一件により、ガルマを溺愛していたドズルの怒りを買って左遷されます。同年11月、キシリア・ザビの手引きで突撃機動軍に編入し、復帰を果たしました。 その後、地球連邦軍の本部があるジャブローに潜入しますが、ガンダムによって機体の腕部を破壊され、不具合が生じたため撤退。パイロットとしての成長に驚きつつ、ジャブローを後にしました。

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再び宇宙へ~ア・バオア・クーでの決戦

同年12月、ホワイトベースを追って地球を離脱。サイド6で直接対面した際、アムロがすぐにシャアだと直感したのに対し、シャアはガンダムのパイロットだと気付かないなど。ニュータイプに覚醒しつつあるアムロとの差が見られ始め、戦闘でも一方的に圧倒されるようになっていきます。 そして迎えた、宇宙要塞ア・バオア・クーでの決戦。ジオングに搭乗してアムロのガンダムと死闘を繰り広げたものの相討ちになり、互いに生身での戦いに。妹のセイラの説得、要塞内の爆発で中断された後、部下を捨てて逃亡を図るキシリアを狙撃して殺害しました。 一年戦争終結時、キリシアの死亡によってザビ家の血は事実上途絶えたとされました。これにより、シャアの復讐は一応遂げられたことになります。

ララァ・スンとの関係

一年戦争の最中、シャアによって見出されたニュータイプの少女、ララァ・スン。シャアと出会う前は不遇な環境にあり、連れ出してくれたシャアに恩と愛情を感じるようになります。フラナガン機関で養成された後、ジオン軍の中尉として戦争へ参加しました。 一方シャアは、その母性に思慕を抱くと共に、優れたニュータイプを寵愛することで自身の感覚を研ぎ澄ませようと考えます。しかしその後ララァはアムロと交流を持ち、戦場でニュータイプ同士の交感を果たし、そこへ割って入ったシャアを庇って戦死することに。 これによりララァとの出会いは、シャアがニュータイプ主導の世界を目指すきっかけであると同時に、アムロとの確執の原点となった模様。後の女性関係のみならず、人生において多大な影響を及ぼす存在となりました。

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クアトロ・バジーナとしての活躍【Z】

宇宙世紀0084年9月、シャアは宇宙小惑星アクシズでの潜伏生活を経て、地球圏に帰還します。この時、クワトロ・バジーナという戸籍と地球連邦軍の軍籍を入手し、反地球連邦軍組織「エゥーゴ」に加入しました。 宇宙世紀0087年3月、地球連邦軍組織「ティターンズ」が開発した新型モビルスーツ「ガンダムMk-Ⅱ」を奪取するため、サイド3のグリーン・ノア1に潜入。カミーユ・ビダンの協力もあり作戦は成功するものの、この一件によって”グリプス戦役”が開幕します。 度重なる作戦失敗に見舞われた後、地球圏に帰還したアクシズとの結盟のため、シャアは使節団としてグワタンへ赴きます。しかし、実質的な指導者であるハマーン・カーンと決裂し、同盟は失敗に終わってしまいました。 同年11月、テレビ演説で身分を明かしてティターンズの非道性を糾弾し、世論は徐々にエゥーゴ寄りに。宇宙世紀0088年2月、ついにエゥーゴ・ティターンズ・アクシズの三つ巴戦が勃発。シャアはハマーンとの交戦で乗機の百式が大破し、戦艦の爆発に巻き込まれて行方不明になってしまいます。

赤い彗星の復活【逆襲のシャア】

ネオジオン総帥となったシャア

一年戦争を描く『機動戦士ガンダム』から14年後、宇宙世紀0093年における”第二次ネオ・ジオン抗争”が語られた『逆襲のシャア』。宇宙世紀0092年12月末、行方不明になっていたシャアは、新生ネオ・ジオン総帥シャア・アズナブルとして再び姿を現しました。 それ以前の足取りは不明ですが、0090年頃にはネオ・ジオンの再興のため軍備を増強していたとのこと。スペースノイド弾圧を続けるアースノイド粛清を決意し、自らの経歴と名声を利用。旧ジオン軍の残党、ナナイ・ミゲルなどの優秀な士官を集め、少数精鋭の部隊を作り上げていきます。 そしてついに、戦火から遠ざかっていた地球連邦政府に対し、自らの艦艇をもってスウィート・ウォーターの占拠を宣言します。宇宙世紀0093年2月末、テレビのインタビューにて事実上の宣戦布告を行いました。

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アムロとの決着

宇宙世紀0093年3月、シャアは艦隊を率いてスウィート・ウォーターを出港します。アムロらが所属する地球連邦軍の外郭新興部隊ロンド・ベルの抵抗に遭い、自らサザビーで出撃。小惑星5thルナを、地球連邦軍の本部所在地であるチベットのラサへ落下させることに成功しました。 サイド1のロンデニオンにて、地球連邦軍の高官に偽の和平交渉を持ちかけ、ルナツーを急襲して核兵器を奪取。それをアクシズに搭載して、地球に”核の冬”をもたらすため”アクシズ落とし”を決行します。 同年3月12日、γガンダムを操るアムロと最後の決着をつけるべく、サザビーで戦うものの敗北することに。シャアは脱出ポットを捕獲され、分断されたアクシズの落下を防ぐアムロと共に、サイコフレームの光の中に消えていきます。アクシズは軌道を変え地球圏から離れていき、2人はその破片もろとも消息不明になりました。

シャアのその後

シャアは、「逆襲のシャア」でアムロと共に行方不明となり、その後姿を現していません。ですが、『機動戦士ガンダムUC』のエピソード7「虹の彼方に」でララァと共に一年戦争時の姿で霊体として登場。 その後、フル・フロンタルに「潮時か…」という言葉をかけて、姿を消しました。

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シャアが使用したモビルスーツを紹介!

MS-06S 指揮官用ザクⅡ(ザクⅡS型)/『機動戦士ガンダム』

一年戦争開幕以降、シャアの愛機となった「指揮官用ザクⅡ」。正式名称はザクⅡS型であり、一般に”シャア専用ザク”と言うと当機のことを指します。 この機体は、ジオン軍の量産型ザクⅡF型をベースに、機動力とそれに伴うプロペラント増加の改修が施されました。主にエースパイロットに支給されており、”指揮官用”という通称は、搭乗者のほとんどが指揮官だったことに由来しています。

MSM-07S ズゴック後期型 /『機動戦士ガンダム』

ジオン軍が開発した、水中での行動を可能とする「ズゴック後期型」。機体に首がなく、胴体にジオン機の特徴であるモノアイカメラを内臓しているのが特徴です。ガルマの死後に左遷から復帰したシャアが搭乗し、ジムを貫くシーンが非常に有名になりました。 もともとシャア専用ズゴックは、より高性能な指揮官用だったのですが、後に量産型も同じ仕様に改修されたとのこと。両機の違いはカラーのみになり、性能上は同等の機体になったという経緯があるそうです。

YMS-14 ゲルググ先行量産型/『機動戦士ガンダム』

一年戦争末期に完成した新型機であり、劇中ではシャア専用ゲルググが先行生産型として初登場しました。B型及びC型バックパックを装備しておらず、後に登場する一般量産機よりも機動力が高い一方で、装甲が薄いという特徴があります。 性能上は、アムロの「RX-78 ガンダム」よりも優れていた機体。しかしこの機体に搭乗する頃には、アムロがニュータイプ能力に覚醒しつつあり、引き分けに持ち込むのがやっとでした。

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MSN-02 ジオング/『機動戦士ガンダム』

一年戦争において、シャアが最後に搭乗した「ジオング」。ガンダムによってゲルググを破壊されたため、キシリアからパイロットの決まっていなかった当機を託されました。ジオン軍による初の実戦型ニュータイプ専用モビルスーツであり、性能のみであればガンダムすら凌駕します。

RMS-099 リック・ディアス/『機動戦士Zガンダム』

クワトロ・バジーナ時代の愛機、「リック・ディアス」です。モビルスーツとしては初めて装甲材質で、内部フレームにはシャアがアクシズから持ち帰ったガンダリウムγが使用されました。 当初は、エゥーゴの指導者ブレックス・フォーラ准将によって「γガンダム」と命名。しかしその外見からシャア本人が「ガンダムに申し訳ない」と申し出て、別のコードネームを使用することに。 宇宙用の機体を意味する”リック”と、喜望峰の発見者バーソロミュー・ディアスの”ディアス”を合わせ、リック・ディアスとなりました。

MSN-00100 百式/『機動戦士Zガンダム』

クワトロ・バジーナ時代、シャアの専用機として配備された「百式」。百式という名は、百年使えるようにという願いと、リック・ディアスの形式”RMS-099”の次の100に由来しています。 シャアに合わせて、機体を軽くして機動性や運動性を高めるなど。かなりピーキーな調整がされており、この頃に用いられたビーム兵器に対抗する機体になりました。性能自体は凡庸ですが、パイロットの技量により他の量産機を凌駕する限界性能が引き出されています。

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MSN-04 サザビー/『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

シャア生涯最後の機体となったモビルスーツ・サザビー。新生ネオ・ジオン総帥シャア・アズナブルの専用機として開発され、ジオン系モビルスーツの技術を結集した集大成的存在になりました。 重装甲と多彩な武装で防御力と火力に優れており、ニュータイプ能力を操縦に反映するサイコミュ、ファンネルを搭載するニュータイプ専用モビルスーツ。全身に装備されたスタスター、アポジモーターによる高い運動性能を保有しています。

シャア役の声優はどんな人?

シャア・アズナブルの声を演じているのは池田秀一です。 9歳の時に子役デビューしており、かつては天才子役として名を馳せていました。その後、1970年代頃に声優活動を開始。テレビアニメでは、『ONE PICE』のシャンクス役や『るろうに剣心』比古清十郎役、『名探偵コナン』赤井秀一役などで知られています。 演じた役の中でも特に有名なのが、シャア・アズナブル。しかし当初は、アムロ・レイ役でオーディションを受けていたのだとか。会場で見たシャアのイラストにインスピレーションを受け、急遽テストを受けさせてもらったのだそうです。 この出来事について、池田は”シャアに呼び止められた”と表現しました。また、随所でシャアへの想いを語っているので、池田自身にとって非常に思い入れ深いキャラなのでしょうね。

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シャアのニュータイプへの想いとは

シャアの父であるジオンは、宇宙世紀史上において、初めてニュータイプの概念を提唱した人物でした。この概念は、宇宙という過酷な環境に適応する中で、人々は誤解なく解り合い戦争が無くなる。というもの。 シャアは、ララァ・スンによってニュータイプ実在の可能性を感じ、アムロ・レイの出現で確信を持つようになりました。そして望んだのは、人類全てがニュータイプになることで平和になっていく世界を、自分が理想とするニュータイプに導いて欲しいということです。 ニュータイプが戦士として高い資質を持つと理解しながらも、シャアは生涯この理想を抱き続けました。ザビ家への復讐を果たした後も戦い続けたのは、ニュータイプが主導する平和な世界を願ったからということもあるのでしょう。