「レディ・プレイヤーワン」あらすじ・キャスト・吹き替え声優一覧 個性豊かな俳優陣が集結　

ハリウッドを代表する映画メーカー、スティーブン・スピルバーグの最新作『レディ・プレイヤー1』が2018年4月20日に公開されました。バーチャル世界を舞台に繰り広げられるSF映画です。 今回は気になるあらすじやキャスト、吹き替え声優などを紹介します。

アーネスト・クラインのSF小説『ゲームウォーズ』を映画化した本作の舞台は、2045年。 VR世界の巨大な理想郷・OASISは、仮想世界でありながらも想像したことがすべて現実のものとなり、若者たちの唯一の希望の場となっていました。 主人公のウェイド・ワッツは荒廃した街に生きる17歳で、やはりOASISに居場所を求めていました。ある時、OASISの生みの親である大富豪が、全世界に向けて遺言を残します。それは、広大なOASISの中に隠された「宝の卵」を見つけ出した者を彼の後継者にする、というものでした。 これをきっかけにウェイドはもちろん、世界中の若者たちが壮大なトレジャーハンティングに参加します。やがて、この過酷なレースを支配しようと巨大な組織が出現。若者たちは迫りくる陰謀に巻き込まれていきます。

ここからは、フレッシュな顔ぶれにベテランが脇を固める本作のキャスト、吹き替え声優を一挙に紹介します。

主人公の少年、ウェイド・ワッツを演じるのは子役出身のタイ・シェリダン。 ニコラス・ケイジ主演の『グランド・ジョー』(2013年)でヴェネツィア国際映画祭の新人賞を受賞した逸材で、『X-MEN：アポカリプス』(2016年)では、サイクロプス役に抜擢された若手俳優です。

日本語吹き替え声優は、俳優や歌手としても活動する声優のKENN。元々はバンド活動から芸能界入りし、後に舞台俳優・声優として知られるようになりました。代表作にはミュージカル「テニスの王子様」の不二裕太役や、アニメ『宇宙兄弟』の南波日々人役などがあります。

オアシスの乗っ取りを企むノーラン・ソレントを演じるのはオーストラリア出身の俳優、ベン・メンデルソーン。 『アニマル・キングダム』（2010年）や『ダークナイト　ライジング』（2012年）、そして『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年)への出演で知られています。

日本語吹き替え声優は、俳優・声優の楠大典。アニメ「トランスフォーマー」シリーズでコンボイ/オプティマスプライムの声優を務める渋い声の持ち主です。洋画ではドウェイン・ジョンソンやヴィン・ディーゼルなどを担当。ダース・ベイダーの2代目専属声優としても有名です。

主人公ウェイド・ワッツが恋する相手、サマンサを演じるのは英国出身のオリヴィア・クック。TVシリーズ『ベイツ・モーテル』で注目されたのち、『ぼくとアールと彼女のさよなら』(2015年)がサンダンス映画祭の審査員大賞と観客賞の2冠に輝いた経歴を持ちます。 2019年には主演映画『サラブレッド』と『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』が公開。Amazonビデオのアンソロジー・ドラマシリーズ『モダン・ラブ』では、エピソード7・8のカーラ役で出演しています。

日本語吹き替え声優を務めたのは坂本真綾。「エヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの真希波・マリ・イラストリアスや「攻殻機動隊ARISE」シリーズの草薙素子の声でよく知られています。歌手としても活発に活動しており、アルバムがチャート首位になるほどの人気ぶりです。

ハリデーと共にオアシスを支えてきた人物オグデン・モローを演じるのはイギリス人コメディアン、サイモン・ペッグ。『ミッション：インポッシブル/ローグ・ネイション』や『スター・トレック』などヒット作に出演しており、コミカルな演技が印象的です。 2019年にはAmazonオリジナル・ドラマ『ザ・ボーイズ』に主人公ヒューイの父親役で出演。また、待望の新作『ミッション：インポッシブル7 (仮題)』の撮影がようやく2020年9月に再開するようで、全米公開は2021年11月に予定されています。

日本語吹き替え声優は人気声優の山寺宏一。洋画の吹き替えではウィル・スミスやブラッド・ピットなど多数の担当俳優を持っています。2020年6月にテレビ放送された「バック・トゥー・ザ・フューチャー」三部作では主人公マーティの声を担当しており、山寺宏一バージョンのマーティは地上波初放送となりました。

オアシスの創始者ジェームズ・ドノヴァン・ハリデーを演じるのはイギリスの名俳優、マーク・ライランス。 もともと舞台俳優として活躍していた人物で、2015年までにローレンス・オリビエ賞を2度、トニー賞を3度受賞しています。 映画俳優としての評価も高く、『ブリッジ・オブ・スパイ』（2015年）ではアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。今作は『ブリッジ・オブ・スパイ』、『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』に次いで3度目のスピルバーグとのコラボになります。

日本語吹き替え声優は、舞台出身の俳優・声優の後藤哲夫。「演劇集団 円」で舞台に出演しながら、洋画や海外ドラマの吹き替えでも活躍しました。2018年に「レディ・プレイヤーワン」が公開した後の11月、食道がんのため惜しまれつつ死去しています。

主人公ウェイドの友人役ダイトウに抜擢されたのが日本人俳優の森崎ウィン。 5人組ダンスボーカルユニットPrizmaXのメインボーカルとして活躍する彼ですが、ハリウッドデビュー作として見事この大役を勝ち取りました。オーディションではスピルバーグ監督自ら指名したのだそう。 トシロウ役の森崎ウィンの日本語吹き替えを担当したのは、もちろん本人！劇中唯一の日本語セリフ「俺はガンダムで行く！」も彼の声で聞くことができます。

監督を務めるのはご存知スティーブン・スピルバーグ。『ジョーズ』や『E.T.』から『リンカーン』まで、ハリウッドを代表するヒットメーカーとして有名です。 ファミリー向けからシリアスなものまで幅広く撮影しており、2016年には冷戦下のサスペンス『ブリッジ・オブ・スパイ』と児童小説を映画化した『BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』という全く異なるタイプの映画が公開されました。 また2018年3月にはアカデミー賞にノミネートされた『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』も公開されています。

元々は2017年12月公開予定だった「レディ・プレイヤーワン」。しかし『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の公開が発表され、公開が被るのを防ぐために2018年へと延期されました。

各キャストには有名俳優の名前が挙がっていました。 マーク・ライランス演じるJ・D・ハリデーには『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』での演技が好評だったマイケル・キートン、オリヴィア・クック演じるサマンサにはエル・ファニングが候補だったのだそうです。スピルバーグの作品だけあってキャスト候補も超豪華だったようですね。

研究者やメディアアーティストなどを務める落合陽一は、「レディ・プレイヤーワン」を「スピルバーグがバーチャル世界を題材にして自己言及した作品」だと述べています。 詳しく言うと、数々の「映画」を手がけたスピルバーグが「バーチャルリアリティー」という新しい世界にまで足を踏み込み、その世界で新しい冒険はできるのか、また自分たちがやってきたことは正しかったのか、と言及している、とコメントしています。 その点を考えると、本作に往年の数々の映画やゲームのキャラクターがたくさん登場することについても新たな視点から考えることができそうです。

VR世界で壮大な冒険が繰り広げられる「レディ・プレイヤーワン」ですが、出演している個性豊かなキャストたちも大きな魅力です。ぜひこの機会に本作を鑑賞してみなおしてはいかがでしょうか。