2017年7月6日更新

田中邦衛、『北の国から』でおなじみの俳優の魅力と現在を紹介

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北の国から

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田中邦衛のプロフィール

1932年に岐阜県に生まれた田中邦衛は、麗澤短期大学卒業後、一時は教員を目指して地元の岐阜で中学校の代用教員をしていました。 しかし俳優になるという夢も諦められず1955年、3度目の受験で俳優座養成所に入所。研究員生を経て正式に俳優座所属となりました。以降脇役や悪役、そして主役をこなす名バイプレイヤーとして活躍します。

若い頃はチンピラ役や悪役を演じることが多かった

俳優座を退所後は、そのアクの強い風貌を活かし、悪役やチンピラ役を多数こなしました。次第にコミカルや役どころも増え、加山雄三の「若大将」シリーズでは、加山演じる若大将のライバルの、“青大将”こと石山新次郎役として知られるように。 他には黒澤明の『椿三十郎』での血気盛んな若侍役や、深作欣二の『仁義なき戦い』での悪巧みを企てるヤクザ役など、多岐に渡って活躍しました。

『北の国から』で全国的人気を得る

そして、なんといっても田中邦衛の人気を決定づけたのは、倉本聰脚本のドラマ『北の国から』の主人公、黒板五郎役でした。 北海道の富良野を舞台に、順と蛍の2人の子供との共同生活を軸としたファミリードラマとして、1981年から1982年にかけて放送されます。その朴訥で人間味あふれる五郎のキャラクターは、田中邦衛のイメージを確立することとなりました。

独特のしゃべり方は度々モノマネの対象に

『北の国から』の五郎役のイメージが強すぎたせいか、その後田中邦衛のモノマネをするタレントが増えました。 代表的なのは小堺一機でしょう。五郎の独特の口調を模写した彼のモノマネは、勝新太郎と並ぶ彼の十八番となっています。

田中邦衛は人気漫画『ワンピース』のキャラのモデル!

週刊少年ジャンプで連載のマンガ『ONE PIECE』では、数々の著名人をモデルにしたキャラクターが多数登場していますが、田中もその例外ではありません。作中に出てくる海軍大将の一人、黄猿というキャラが田中そっくりにデザインされています。 また同じように作中に出てくる“青雉”は名優の松田優作がモデルで、“赤犬”のモデルは菅原文太だとされています。

田中邦衛は褒章や勲章も受章している

1967年の『若者たち』で毎日映画コンクール男優主演賞します。 その後1986年の『ウホッホ探検隊』でブルーリボン主演男優賞、1993年には日本アカデミー賞最優秀助演男優賞など、数々の栄誉に輝く田中邦衛。1999年には日本の褒章の1つである紫綬褒章を受賞、そして2006年に旭日小綬章も受賞しています。

田中邦衛は現在老人ホームで暮らしている

数々の名演技を見せてきた田中邦衛ですが、2010年公開の映画『最後の忠臣蔵』以降、高齢を理由に表舞台から遠ざかっています。一説には引退して養護施設暮らしをしているとも言われています。 彼の新たな演技が実質的に見られなくなったことに一抹の寂しさを感じずにはいられませんが、だからといって彼の存在が消えたということは決してありません。ぜひともDVDなどでその名演技を再確認してください。