2022年9月14日更新

全「アダムス・ファミリー」あらすじネタバレ結末と感想解説 実写映画から2019年アニメ版まで

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アダムス・ファミリー
© Paramount Pictures

1991年に映画が公開され、日本でもその不思議で不気味なキャラクターたちが大人気となった『アダムス・ファミリー』。原作は雑誌に掲載されていた一コマ漫画でした。 ここでは過去の作品も含めて「アダムスファミリー」シリーズの映画・ドラマ・アニメ作品を取り上げつつ、原作やトリビア、そして魅力的なキャラクターについても紹介していきます。

「アダムス・ファミリー」は全部で何作品?

「アダムス・ファミリー」の映像作品は、2022年8月現在までに公開・放送されたもので全部で9作品あります。

そのうち実写映画が2作、アニメ映画は2作、テレビドラマは3作、テレビアニメは2作、テレビ映画が1作製作されました。2022年秋には、Netflixでスピンオフドラマ『ウェンズデー』の配信が予定されています。

続編『アダムス・ファミリー3』は制作される?

実写映画「アダムス・ファミリー」シリーズの3作目制作の予定はありません。

理由の1つは、ゴメズを演じたラウル・ジュリアが1994年に病気のため54歳の若さで他界したこと。オリジナルキャストでの続編製作は叶わなくなってしまいました。

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『アダムス・ファミリー』あらすじネタバレ

1991年公開

『アダムスファミリー』(1991年)
©︎ PARAMOUNT/ All Star Picture Library / Zeta Image

アダムス家の当主ゴメズは、25年前に失踪した兄フェスターを探していました。そんな折、借金で首が回らなくなったアダムス家の顧問弁護士アルフォードは、高利貸しのアビゲイルの息子ゴードンがフェスターにそっくりなことを利用して、彼らから金を盗むことに。 ゴードンはフェスターとしてアダムス家に潜入。その後アダムス家の当主は長男フェスターであるとされ、ゴメズたちは家を追い出されてしまいました。 フェスターと話し合おうと家に戻ったモーティシアはアルフォードたちに捕まってしまい、ハンドから妻の危機を知らされたゴメズは、急いで彼女を救出しに行きます。

アビゲイルにけしかけられたゴードンはゴメズに向かっていきますが、そこで彼女は本当の母ではないと知り、ゴメズに味方します。彼は頭に雷を受け、自分が本当にフェスタ―・アダムスであることを思い出しました。 アダムス一家はアルフォードたちを撃退することに成功し、フェスターも一緒に暮らすことになります。

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『アダムス・ファミリー』と言えばコレ!ブラックコメディにしかない面白さがある。全キャラが個性的で魅力的で、キャストの演技がばっちりあってる。名作なのでぜひみんなに観てほしい。

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小学生の頃に初めて見て、ウェンズデー可愛いと思ったのを覚えています。改めてみると、結構ブラックなところがあって面白い。とくに学芸会のシーンが好き!30年も前の作品なのに全然色あせてない。Netflixで配信されるウェンズデーのドラマが楽しみです。

『アダムス・ファミリー2』あらすじネタバレ

1993年公開

『アダムスファミリー2』(1993年)
© Paramount Pictures/Photofest/ Zetaimage

アダムス家に次男のピューパートが誕生。しかしウェンズデーとパグズリーが弟を殺そうとするため、ゴメズはデビーという女性をベビーシッター兼ナニーとして雇われました。 彼女はウェンズデーとパグズリーをサマーキャンプへ送り出し、フェスターに急接近。実はデビーは、資産家の男と結婚しては遺産目当てに相手を殺害する連続殺人鬼でした。アダムス家の財産を狙う彼女は、計画通りフェスターと結婚。彼を一家から引き離します。 一方、サマーキャンプでデビーの正体を知ったウェンズデーは、伯父を救うためパグズリーとキャンプを抜け出しました。

しかしアダムス家の面々はデビーに捕まり、電気椅子に座らされてしまいます。彼女が一家を殺そうとしたとき、ベビーベッドから抜けだしたピューバートが電線にいたずらし、電流が逆行。デビーは灰になリマした。 こうしてアダムス家への脅威は去り、彼らは幸せな生活を取り戻したのでした。

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ウェンズデーの性格が強化されてて最高でした。フェスターが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクだと知って驚いた。ゴメズ役のラウル・ジュリアが亡くなったことで、続編がとん挫したの悲しいな。

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ストーリー、キャラクター設定、音楽すべてが好き。1作目より2作目のほうが面白いんじゃないかな。基本はブラックコメディだけど、マイノリティに対するアダムスファミリーが描かれています。今に通じるものがあると思いました。

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アニメ映画『アダムス・ファミリー』あらすじネタバレ

2019年公開

2019年に公開されたCGアニメ映画。オスカー・アイザックやクロエ・グレース・モレッツなど、人気俳優たちが声優を務めたことでも話題になりました。 人間たちに迫害され、人里離れた廃墟に住むことになったアダムス家。あるとき、彼らの住む丘のふもとに住宅地建設計画が持ち上がります。この計画をプロデュースするマーゴは、アダムス家の不気味な屋敷が近くにあっては、住宅が売れないと考えます。 彼女はアダムス家に家のリフォームを持ちかけますが、思うとおりにいきません。そこでマーゴは彼らを街から追い出すために、フェイクニュースを流しました。

フェイクニュースに踊らされた住民たちは、アダムス一家を迫害します。しかしウェンズデーとマーゴの娘パーカーは、マーゴが住民たちを監視していることを暴露。アダムス一家の噂はすべて嘘だったことがわかりました。 住民たちは彼らに謝罪。アダムス家の親戚も、周囲に引っ越してくることができました。

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あのアダムスファミリーが帰ってきた!実写映画が好きだったのでアニメ映画にも期待していましたが、やはりブラックユーモアの効いた実写のほうが好きでした。アニメ映画はより子ども向けになったと思います。多くの層に観てもらう作品としては面白いと思います。

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原作により忠実な「アダムス・ファミリー」。吹き替え声優版で見ましたが、オリジナルのウェンズデーはクロエ・モレッツが声を当てていたのですね。オリジナルも吹き替えも声優キャストが豪華なので、両方観る価値あるかもです。

アニメ映画『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』あらすじネタバレ

2021年公開

思春期のウェンズデーは、家族のなかで自分だけが浮いていると悩んでいました。ゴメズは娘との絆を深めるため、家族旅行を提案します。しかし出発しようとした矢先、ウェンズデーは生まれたときに病院で取り違えられた、別の家の子だと主張する弁護士がやってきます。 ゴメズはありえないと一蹴し、旅行へ出発。しかし弁護士は彼らの後を追っており、ウェンズデーに事情を白状させられます。彼女の実の親だと主張していたのは、科学者のサイラス・ストレンジでした。ウェンズデーは半信半疑ながらも、彼のもとへ行くことに。

しかしサイラスも本当の親ではなく、ウェンズデーの科学の才能を利用しようとしていただけでした。娘を取り戻そうとやってきたゴメズたちは捕まってしまい、動物と融合させられそうになります。 そのとき、ウェンズデーの実験でタコと融合したフェスターが乱入。サイラスのラボを破壊し、家族を救出します。その後ウェンズデーは家族の一員であることを確信し、家に帰ったのでした。

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『アダムス・ファミリー』は昔から、多様性を認めて愛に溢れているので好きです。アニメ映画2作目では特にモーティシアが魅力的でした。そしてウェンズデーのことをもっと知れてよかった。

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シリーズとしての魅力は相変わらずですが、1作目のほうが面白かったと思います。少し設定がチープになってしまったような……。とはいえ、愛ある一家のひと夏を垣間見ることができてよかったです。

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原作は雑誌の一コマ漫画

『アダムス・ファミリー』の原作漫画を描いたのは、1912年生まれのカートゥーン作家チャールズ・アダムス。1937年から雑誌「ザ・ニューヨーカー」に連載されていた一コマ漫画のキャラクターの一部が、「アダムス・ファミリー」と呼ばれるようになりました。 実は雑誌掲載時には、家族の誰一人として名前も付いていませんでした。当初はタイトルすらなく、1964年のテレビドラマ化の際、アダムスの名前を取って「アダムス・ファミリー」となり、キャラクターたちにも名前が付けられたそうです。 『アダムス・ファミリー』がテレビで放送されている間、「ニューヨーカー」の編集者ウィリアム・ショーンは、アダムスのカートゥーンを掲載しないようにしていたといいます。どんなに秀逸なものを書いても、テレビで動いているキャラクターと比べたら陳腐に見えると思ったのがその理由。当時はテレビの影響力が絶大だったようですね。

個性豊かなキャラクター紹介

「アダムス・ファミリー」はきちんとした身なりの裕福な一族なのですが、とても不気味で変わり者ばかり。丘の上の洋館に住んでいる、不幸で邪悪な事や不気味な物が大好きな「お化け一家」なのです。

ゴメズ&モーティシア

『アダムス・ファミリー』(1991年)
©︎ PARAMOUNT/ All Star Picture Library / Zeta Image

アダムス家の家長であるゴメズは陽気なラテン系で、家族思いの父親。いつもストライプ柄のスーツを着て、葉巻を吸っています。そのゴメズが愛してやまないのが、妻のモーティシア。先祖代々魔女の家系で、死んでも何回も生き返っており、ゴメズと出会ったのも自分の最初の葬式でした。

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ウェンズデー&パグズリー

『アダムス・ファミリー』(1991年)
©︎ PARAMOUNT/ All Star Picture Library / Zeta Image

黒髪の三つ編みおさげが印象的な長女ウェンズデーは、優等生ながらも陰湿な性格で、一家の中では一番の危険人物。そんなウェンズデーですが、ゴスロリ的な見た目がキュートで、ハロウィン仮装の定番にもなっているようです。 一方弟のパグズリーは、縞シャツにサスペンダーの半ズボン姿が定番。なかなかの悪童ですが、ウェンズデーにはまったく敵いません。原作者アダムスは元々「パグズリー・ピューバート」と名付けたかったのですが、 “ピューバーティ(年頃)”という響きがファミリー向けの健全な番組には適さなかったため採用されませんでした。 映画『アダムス・ファミリー2』では、ピューバートというアダムス一家の次男坊が登場しています。

アダムス一家と共に過ごす人々

『アダムスファミリー』(1991年)
©Paramount Pictures / Photofest/ Zetaimage

フェスターはゴメズの兄で、禿頭で怪しい風貌ですが、雑誌の表紙を飾るほどの実業家。ご長寿魔女のグラニーは、原作ではフェスターとゴメズの母、ドラマ・映画ではモーティシアの母という設定です。アダムス家の執事で「フランケンシュタインの怪物」そっくりなラーチは、一家に愛されるうっかり者キャラ。

ハンド

『アダムスファミリー』(1991年)
©︎ PARAMOUNT/ All Star Picture Library / Zeta Image

ゴメズの幼なじみで、手首から先だけのハンドも家族の一員。1990年代に入ると、映画『アイドル・ハンズ』で“悪魔に憑りつかれた手”を好演したべテラン手品師クリストファー・ハートがハンドを演じています。

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「アダムス・ファミリー」シリーズのその他の映像化作品

ドラマ『アダムズのお化け一家』(1964年〜1966年)

ドラマ『アダムスファミリー』(1964年)
©︎ ABC/ All Star Picture Library / Zeta Image

アメリカABCテレビで1964年から1966年に、2シーズン65エピソードが放送されたドラマ『アダムズのお化け一家』。テーマソングは、60年代にコメディ映画やドラマの作曲家として人気を博したヴィクター・ミジーが作曲しています。 ゴメズ役をジョン・アスティン、モーティシア役をキャロリン・ジョーンズが演じました。アスティンは1992年のアニメ版『アダムス・ファミリー』でもゴメズの声を担当し、1998年のドラマ『新アダムス・ファミリー』ではアダムスおじいちゃん役でも出演しています。 日本でも1968年から1969年に東京12チャンネル(現・テレビ東京)の「怪奇コメディー」枠で放送され、人気を博しました。

アニメ『アダムスのおばけ一家』(1973年〜1975年)

アニメ『アダムス・ファミリー』(1973年)
©︎ HANNA-BARBERA/ All Star Picture Library / Zeta Image

『アダムス・ファミリー』初のアニメ版で、1973年から1975年の間に放送されました。日本語版も制作され、ゴメズは“シケモク”、モーティシアは“アゲカス”など、キャラクター名が独自に付けられています。 MGMで『トムとジェリー』を制作した「ハンナ・バーベラ・プロダクション」が制作を担当し、なんとパグズリー(カンカラ)の声をあの大物女優ジョディ・フォスターが務めていました。

ドラマ『アダムス・ファミリー オリジナル版』(1977年)

1964年版のドラマと同じキャストで第3シーズンのパイロット版として製作されたスペシャルドラマで、日本では『アダムス・ファミリー オリジナル版』というタイトルで吹替版ビデオが発売されました。 ゴメズの日本語吹替版はアニメ『名探偵ホームズ』のホームズ役で知られる広川太一郎、モーティシアは『ドラえもん』の野比のび太役で有名な小原乃梨子が務めました。タレントの小倉久寛がパンチョ・アダムス役でゲスト出演しています。

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アニメ『The Addams Family(原題)』(1992年〜1995年)

1992年から1995年にかけて、米ABCで放映されたテレビアニメ。日本ではテレビ放送もソフト発売もされていません。

テレビ映画『アダムス・ファミリー サン 再結集』(1998年)

原題は『Addams Family Reunion』で、1998年にテレビ映画として放映されました。日本版タイトルは“サン”として三部作に数えられていますが、映画の続編ではなく、テレビドラマ版のリメイク的内容です。 そのため日本語吹替は、ゴメズ役の広川太一郎やモーティシア役の小原乃梨子など、テレビドラマ版の声優を多く起用しています。日本でも劇場未公開で、VHSビデオ版が字幕版と吹替版で発売されました。

ドラマ『The New Addams Family(原題)』(1998年)

1998年から1999年にかけてアメリカのFOXファミリー、カナダのYTVで放送されたテレビドラマです。日本では放映・ソフト発売はされていません。

スピンオフ『ウェンズデー』(2022年)

「アダムスファミリー」のスピンオフドラマ『ウェンズデー』が、今秋Netflixで配信されます。ティム・バートンが製作総指揮&監督を務めることでも注目されています。 主人公のウェンズデーを演じるのは、映画『ザ・ベビーシッター キラークイーン』(2020年)などに出演しているジェナ・オルテガ。本作はリメイクでもリブートでもなく、「ウェンズデー・アダムスが大人になっていく道のりを描く作品」だと言われています。

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名作「アダムス・ファミリー」シリーズをネタバレあらすじでおさらい

ブラックユーモア満載のシュールなダークコメディ「アダムス・ファミリー」シリーズは、これまで多方面のメディアで展開されてきました。1930年代のゴシック調で統一されたデザイン、登場するキャラクターの不思議な魅力などなど愛され続けている理由は様々。 その後も2010年にミュージカル舞台化したり、2019年に3DCGアニメーションが公開されたりと、まだまだその人気は衰えることを知りません。世代を超えて愛される作品として、これからも楽しませてくれることは間違いありませんね。