2017年7月6日更新

映画『アメリカン・ビューティー』がもっと面白くなる事実15選

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アメリカンビューティー

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1.本当はバラではなく水の入ったプールだった?

レスター(ケビン・スペイシー)がバラのしとねに全裸で横たわるアンジェラ(ミーナ・スバーリ)を空想する有名なシーン。本作で監督デビューをし、アカデミー賞を受賞したサム・メンデスがこの名シーン誕生秘話を明かしています。
「もともとは水の入ったプールという設定でしたがバラに変えました。その方が撮影も簡単だったしね。クレーンから本物のバラの花びらを落としながらハイスピードカメラで撮影し、逆再生するという方法を用いました」
引用:mental_floss
ところがカメラが壊れ、フィルムが傷ついてしまったために撮り直しをする羽目に。これが不幸中の幸いだったようです。というのも撮影された映像では、ミーナ・スバーリが静止しているように見えたからです。
「このシーンを美しいものにしているのは、ミーナの動きにほかなりません。通常よりも6倍遅いスローモーションで撮影したので、ミーナは狂った蝶のように腕をぱたぱたさせなければなりませんでした」
引用:mental_floss

2.アンジェラ役を断った女優たち

ミーナ・スバーリがアンジェラ役に決まるまでには、キルスティン・ダンスト、サラ・ミシェル・ゲラー、ブリタニー・マーフィが候補にあがりましが、全員が出演を断りました。 キルスティン・ダンストはその理由を次のように説明しています。
「当時、私はまだ15歳で、ケビン・スペイシーとキスをするのも、バラの花びらの上に裸で寝転がる姿を披露するのも嫌でした」
引用:BUSTLE

3.アンジェラの名字は『ロリータ』から

アンジェラの名字ヘイズは、ウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』に登場する、中年男を惑わす美少女ロリータ・ヘイズにちなんだもの。

4.映画のモデルになったエイミー・フィッシャーとジョーイ・バタフューコ

エイミー・フィッシャーとジョーイ・バタフューコは、1990年代はじめに全米メディアを騒がせたカップルです。「ロングアイランドのロリータ」と呼ばれることになるフィッシャーは当時17歳で、年上の妻帯者ジョーイ・バタフューコと不倫関係になり、彼の妻メアリー・ジョー・バタフューコの頭を撃ちました。フィッシャーは6年ほど服役し、ジョーイは法定強姦罪で4カ月服役しました。 脚本家アラン・ボールはニューヨークで起きたこの事件をモデルにして、8年かけて物語の構想を練ったそうです。事件当時、ニューヨークに住んでいたボールは、次のようなエピソードも明かしています。
「ある日、通りでエイミーとジョーイについてのコミックが売られているのを目にしました。片面にはヴァージンのようなエイミーと、大きくていやらしい目つきをした、みだらで強欲そうなジョーイが描かれていました。裏側には、地味で無口な感じのジョーイと、安っぽく着飾り、みだらで口うるさい売春婦のようなエイミーが描かれていました。私たちにはどちらが彼らの本当の姿なのか、決してわからないだろうなと思ったことを覚えています」
引用:mental_floss

5.物議をよんだソーラ・バーチのトップレス

レスターの娘ジェーンを演じたソーラ・バーチは撮影当時17歳になったばかりでした。そのため、彼女がトップレスを披露するシーンには両親の許可が必要で、撮影時は児童労働委員会のメンバーまでセットにやって来たそうです。

6.チアリーディングの振り付けを担当したのはポーラ・アブドゥル

アンジェラとジェーンが所属する高校のチアリーディング・チーム、スパルタンの振り付けを担当したポーラ・アブドゥルは、人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」の審査員を務めたこともあるポップ・スターで、振付家でもあります。 NBAのチアリーダーをしていた経験を活かした彼女の振り付けは、レスターを空想の世界へと誘います。

7.アネット・ベニングはキャロリンそのもの?

ケビン・スペイシーによれば、レスターの妻キャロリンを演じたアネット・ベニングはカメラがまわってないときでもすぐさまキャロリンのように振る舞うことができたそう。 1999年にスペイシーが『プレイボーイ』誌に次のように語っています。
「アネットは即興でキャロリンのような口調で話すことができるんだ。彼女の完璧な妻ぶりはとてもおもしろかったけど、同時に恐ろしくもあったね。ウォーレン[・ベイティ]がどう耐えているのかわからないよ。アネットとは大の仲良しだけど、これが毎日続くとなると彼女の子供たちが心配になるね」
引用:mental_floss

8.ジェームズ・ボンドがお好き?

キャロリンとのドライブ中にレスターが、『007』シリーズの一挙放送を見逃してしまうと文句を言うシーンがあります。ご存じのとおりサム・メンデスは後に、ダニエル・クレイグをジェームズ・ボンド役に迎えた『007 スカイフォール』を監督することになります。

9.アドリブで「アメリカン・ウーマン」を熱唱したケビン・スペイシー

即興演技を披露した俳優たちもいます。仕事を辞めたレスターがマリファナを吸いながらドライブスルーへやってくるシーンで、ゲス・フーの名曲「アメリカン・ウーマン」を熱唱するのはケビン・スペイシーのアドリブです。 メンデスは自身の監督手法について次のように説明しています。
「撮影が行き詰った時は、“撮るのをやめろ、みんなコーヒーでも飲んで休憩してこい。それからちょっと即興でやってみようじゃないか”と言うんだ」
引用:mental_floss

10.ケビン・スペイシーのアドリブその2

レスターが夕食の席でアスパラガスののった皿を壁に投げつけるのもケビン・スペイシーのアドリブです。もともとは床に投げることになっており、アドリブに驚いたアネット・ベニングとソーラ・バーチからリアルな反応を引き出すことに成功しました。

11.売人リッキーのマリファナの正体は?

レスターとリッキー(ウェス・ベントリー)がマリファナを吸うシーンで、ベントリーが実際に吸っているのは、はちみつ風味のタバコだそうです。

12.きっかけは風に舞う紙袋

本作でアカデミー賞を受賞した脚本家アラン・ボールが受賞スピーチで明かしたところによると、映画のアイデアを思い付いたのは、ワールド・トレード・センターの中庭に座っていた時に風に舞う紙袋を見たことがきっかけだとか。

13.脚本のインスピレーションはU2のコンサートで

高校生の会話をリアルに描いた脚本の秘密を尋ねられたアラン・ボールは、U2のコンサートでインスピレーションを得たと語っています。
「ロサンゼルスに越してきてすぐにU2のコンサートに行ったんだ。そこで前の列にいた女の子が椅子の上にたって、“オー・マイ・ゴッド!エッジ!愛してる!あなたの赤ちゃんが10000人ほしい!”と叫んでいるのを聞いたんだ」
引用:mental_floss

14.ジェーンとリッキーが有罪判決を受ける幻の結末

当初予定されていた結末では、ジェーンとリッキーは裁判で有罪判決を受けることになっていました。裁判はメディアで大々的に取り上げられ、二人が撮ったビデオが原因で世間から有罪と思われてしまいます。アラン・ボールは、この後味の悪い結末は映画のテーマから脱線していると考えたそうです。
「実際に撮影もしました。しかし編集の段階で、この結末はあまりにシニカルでひどいと思ったのです。ソーラとウェスのおかげでせっかくジェーンとリッキーのラブストーリーがとても感動的なものになっていたのに。それに、レスターの自分探しという映画の本題からも脱線していました。だからカットしたんです」
引用:mental_floss

15.ポスターに写っているのはミーナ・スバーリではない

印象的なポスターのモデルを務めたのはミーナ・スバーリではなく、モデルで女優のクロエ・ハンター。 カリフォルニア出身のハンターは、『Down to You (原題)』、『Leprechaun in the Hood (原題)』、『スパン』に小さな役で出演しています。