2016年12月11日更新 47view

アルマンド・トロヴァヨーリ、イタリアコメディの有名作曲家を紹介!

『黄金の七人』などで知られる映画音楽の作曲家、アルマンド・トロヴァヨーリ。数々のイタリア式コメディの音楽を作曲した多作の作曲家としての顔だけでなく、ピアニスト、ジャズ奏者としても成功した近代イタリア音楽の巨匠についてご紹介します。

イタリアコメディを代表する作曲家アルマンド・トロヴァヨーリ

Armando Trovajoli

アルマンド・トロヴァヨーリはイタリアの映画音楽の作曲家・指揮者・ピアニストで、300以上もの映画に作曲家・指揮者として参加しました。

楽曲の多くはジャズで、イタリア式コメディ映画のために書かれました。特に『ボッカチオ’70』(1962)などを始め、映画監督・俳優のヴィットリオ・デ・シーカとのコラボレーションを多く手掛けています。また、アルマンドはミュージカルの執筆も行っていました。

才能の開花は少年時代

Armando Trovajoli

1917年イタリア・ローマに生まれたアルマンド・トロヴァヨーリは、バイオリニストの父の影響を受け、4歳でバイオリンを弾き始めました。その当時から類稀なる音楽の才能の片鱗を見せていたそうです。そして、6歳の頃にはピアノ、更には音楽全般を学び始めます。

その後成長したアルマンドは、ローマにあるS.セシリア音楽学校にてピアノと作曲を本格的に学び、オーケストラやジャズバンドなどで活躍し始めました。

イタリアを代表するジャズ奏者

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アルマンド・トロヴァヨーリはジャズを特に好み、イタリアで最も重要なジャズプレイヤーとして長く認識されていました。デューク・エリントン、ルイ・アームストロング、マイルス・デイヴィス、ジャンゴ・ラインハルトなどといった名だたる演奏家たちも参加したパリの国際ジャズフェステバルにも招待され、演奏したこともあるのです。

『アンナ』でのダンスミュージックがヒットへ


アルマンド・トロヴァヨーリはイタリアのラジオ番組への作曲やジュゼッペ・デ・サンティス監督の『苦い米』(1949)での指揮を行った後、『アンナ』(1951)への楽曲提供を行いました。

アンナが踊りながら歌うアルマンドの”El Negro Zumbon”は世界的なヒットとなりました。この『アンナ』は、実は無名時代のソフィア・ローレンが端役の踊り子として出演していたことでも知られています。

エキセントリックな作風、多作で知られる

アルマンド・トロヴァヨーリは多様な方面の音楽を扱い、彼の活躍した時代の中では最もエキセントリックなミュージシャンの一人だったと言われています。

先述のとおり、300にも上るサウンドトラックを手掛け、ともに仕事をした映画監督も、ヴィットリオ・デ・シーカを始め、マリオ・モニチェリ、エットーレ・スコラ、ルイジ・マーニ、ディーノ・リージなど多数です。有名作としては、ヴィットリオ・デ・シーカ監督『昨日・今日・明日』(1963)、マルコ・ヴィカリオ監督『黄金の七人』(1966)、ディーノ・リージ監督『セッソ・マット』(1973)、エットーレ・スコラ監督『特別な一日』(1978)などがあります。

90歳で現役活躍!

Armando Trovajoli

アルマンド・トロヴァヨーリは2013年に95歳で亡くなるまで1940年代から2000年代と長きにわたって活躍しました。2000年にはイタリア共和国功労勲章の騎士の称号(カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ、日本人では黒澤明監督が受賞)を与えられています。

業界でもファン多し。楽曲は『キル・ビル』でも使用


スタン・ヴァンス監督『星空の用心棒』(1967)に提供した楽曲は、のちにクェンティン・タランティーノ監督の 『キル・ビル』(2003)に使用されて話題となりました。

そのほかにも、最近では、アメリカで人気のドキュメンタリー風コメディドラマ「ラリーのミッドライフ★クライシス(原題:Curb Your Enthusiasm)」でも複数回にわたりアルマンド・トロヴァヨーリの楽曲がフィーチャーされています。

2つの『ルガンティーノ』

アルマンド・トロヴァヨーリの最も有名な楽曲としてミュージカル用に書かれた”Roma Nun fa’ la Stupida Stasera”がありますが、これにはちょっとした裏話があるのです。

1962年に当時劇作家であったパスクァーレ・フェスタ・ カンパニーレが、19世紀のヒーロー・ルガンティーノを題材とした映画を撮ろうと考え、アルマンドに作曲を依頼しました。ところが偶然、ローマのシスティナシアターのマネジャーであったサンドロ・ジョヴァンニー二とピエトロ・ ガリネイが同じくルガンティーノを主人公とするコメディ・ミュージカルを準備していたことがわかりました。

衝突を避ける為、カンパニーレは同作の制作を延期させることに同意し、アルマンドはミュージカルの為の音楽も作曲することになったのです。1962年12月、ミュージカルは公開とともに、またたく間に大ヒット。数ある楽曲の中でも”Roma Nun fa’ la Stupida Stasera” (ローマ、今夜はバカなことはしないでくれ)は今でも地元民に愛され続けています。

カンパニーレはガリネイ、ジョヴァンニーニ、マッシモ・フランチオーザとともに共同執筆したこのミュージカル「ルガンティーノ」をさらに脚色し、監督として1973年に映画『ルガンティーノ』を制作。こちらも音楽はアルマンド・トロヴァヨーリが担当しています。

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