2017年7月6日更新

ロシア(ソ連)のアニメがにわかにアツい!?8つのオススメ作品を紹介

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チェブラーシカ

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1.雪の女王【1957年】

『雪の女王』
(C) 2004 Films By Jove Inc. in association with Soyuzymultfilms studio
仲良しの少年カイと少女ゼルダ。ある時、雪の女王にカイが連れ去られてしまい、なんとかカイを助けようと、少女ゲルダは熱く一途な想いを胸に雪の女王が支配する死の国へ向かいます。
『雪の女王 新訳版』
アンデルセンの名作童話『雪の女王』を、ソ連アニメの巨匠レフ・アタマーノフ監督がアニメ映画化。若き日の宮崎駿監督が「生命の根源」を感じ取り心打たれ、その後の創作活動にも大きな影響を受けているという作品です。2007年、全面的に翻訳を見直した新訳版が「三鷹の森ジブリ美術館」の配給で公開されました。

2.ミトン【1967年】

『ミトン』画像
(C)MITTEN+ PROJECT
子犬が欲しくて欲しくてたまらない主人公のアーニャですが、母親はどうしても許してくれません。雪が積もった中、真っ赤な手袋を子犬に見立てて遊んでいると、手袋がかわいい子犬に変身して……。
『ミトン+こねこのミーシャ』
ロマン・カチャーノフ監督が世界的なヒット作『チェブラーシカ』を生み出す2年前に手掛けた短編パペット・アニメです。セリフを用いず、表情や動きの変化だけで細やかな感情を見事に表現。フェルトや毛糸で作られたパペットの優しくあたたかい質感にも心癒される作品です。 日本初公開は2003年で、その後2013年にも『ミトン+こねこのミーシャ』のタイトルで公開されています。

3.チェブラーシカ【1969-1983年】

『チェブラーシカ』
(C)Cheburashka Project
チェブラーシカはロシアの絵本『ワニのゲーナ』に登場するキャラクターですが、あまりの愛らしさに本来の主人公ゲーナよりも人気者です。そのチェブラーシカを実質的な主人公に、ロマン・カチャーノフ監督パペットを使いアニメ映画化しました。
劇場版チェブラーシカ
ゲーナとチェブラーシカが友だちになる『こんにちはチェブラーシカ』や、ゲーナからもらった手紙を読めるようになりたいとチェブラーシカが学校に通う『チェブラーシカ学校へ行く』など、4つの短編がつくられています。 日本でもチェブラーシカの人気は絶大で、2008年に全4話完全版が公開。また、2009年にはテレビアニメ化、2010年には中村誠監督によって既存のストーリーに新作を加えた3編構成の『チェブラーシカ』が発表されました。身近なところでは、お菓子などとコラボしているのをよく目にしますね。

4.霧につつまれたハリネズミ(霧の中のハリネズミ)【1975年】

『霧の中のハリネズミ』
(C)2016 F.S.U.E C&P SMF
日が暮れかかる頃、急ぎ足で友だちの家へと向かっていたハリネズミのヨージック。野原を進んでいると急に霧が立ち込め道に迷い、ヨージックは様々な体験をすることに……。 本作を手掛けたユーリ・ノルシュテイン監督は、切り絵を用いたアニメで名高く、神秘的な霧も非常に細かく切った紙片を使い表現したのだとか。気の遠くなるような作業を重ね、幻想的な作品を生み出すアニメーションの神様です。
きりのなかのはつかねずみ
日本での初公開は1996年。また、2016年12月10日から、本作を含むノルシュテイン監督の代表作6編で成る『アニメーションの神様、その美しき世界』の上映がスタートしており、全国で順次公開されるそうです。また、DVDでは『ユーリ・ノルシュテイン作品集』に収録されています。

5.話の話【1979年】

『話の話』
(C)2016 F.S.U.E C&P SMF
こちらもユーリ・ノルシュテイン監督の切り絵アニメで、オオカミの子どもをが狂言回しとして登場。人々がひとつの家に集った平和な時代、男たちが戦争に駆り出された時代など、繊細な切り絵で詩的に表現されているのはノルシュテイン監督自身の思い出なのだそうです。
『ユーリ・ノルシュテイン作品集』DVD
世界のアニメ史上に残る名作と言われ、第13回全ソ連映画祭最優秀賞をはじめとする多くの賞を獲得しました。『霧につつまれたハリネズミ』と同じく、2016年12月10日から全国順次公開の『アニメーションの神様、その美しき世界』で上映され、DVDでは『ユーリ・ノルシュテイン作品集』に収められています。

6.犬が住んでいました【1982年】

『ロシア・アニメーション傑作選集 Vol.1』DVD
年老いて役に立たなくなった犬が飼い主から愛想を尽かされてしまい、見かねた一匹の老オオカミがある計画を練ります。その結果、犬は元通りに暮らせることになるという、老犬と老オオカミの友情を描いた物語です。 ウクライナ民話をベースに農民の姿を描いた作品で名高いエドゥアールド・ナザーロフ監督の代表作であり、2004年にユーリ・ノルシュテイン監督の作品とともに『ユーリ・ノルシュテインの世界』内で上映されました。DVDでは『ロシア・アニメーション傑作選集 Vol.1』に収録されています。

7.春のめざめ【2007年】

『春のめざめ』
ツルゲーネフの『初恋』を読み、恋物語に浸る16歳の少年アントンは、同じ年頃の可憐な少女パーシャと、女神のような25歳の女性セラフィーマを同時に好きになってしまいます。異なった魅力を持つふたりの間で心揺れるアントンですが……。 巨匠ユーリ・ノルシュテインに師事したアレクサンドル・ペトロウ監督による、油絵を用いたアニメーションです。透明のアクリル板に直接油絵具で画を描き、変化する所を描き足したり消したりしながら動きをつけていくのだとか。 その淡く優しい色彩は印象派絵画を思わせ、まさに「動く油絵」。息をのむほどの美しい映像で思春期の少年の繊細な心を表現した傑作です。『雪の女王』同様、2007年に「三鷹の森ジブリ美術館」の配給で公開されました。

8.マーシャと熊【2009年~】

『マーシャと熊』
マーシャという小さな女の子を主人公にした、子ども向けのテレビアニメシリーズです。いたずら好きで元気いっぱいのマーシャが、熊やウサギたちとの友情を深めていく様子やドタバタ劇などを、鮮やかなCGで描いています。 2009年から放送が開始されると、そのキュートさで人気を博し、ロシア国内に留まらず世界各国での放映が拡大しているのだとか。言葉が理解できなくても、豊かな表情と身振り手振りでストーリーを感じとれる楽しい作品です。