2017年7月6日更新

『仮面ライダー龍騎』ライダーたちが大合戦した異色作に迫る!

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平成仮面ライダーシリーズ第3作目『仮面ライダー龍騎』

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『仮面ライダー龍騎』は、2002年2月3日から2003年1月19日にかけて、テレビ朝日系列で全50話が放送された特撮TVドラマ。平成仮面ライダーシリーズ第3作目にあたり、キャッチコピーは「戦わなければ生き残れない!」です。 平成の『仮面ライダー』では、作中で初めて”仮面ライダー”の言葉が登場したほか、設定や世界観を重視した前2作とも異なった展開の作品だそう。「13人の仮面ライダーが願いのために殺し合う」戦い、そこから見える人間模様に重点を置くなど、過去シリーズに無い独自の描写が見られます。 異色の設定は賛否両論でしたが、今作は特撮番組というもの自体にも影響を与え、平成仮面ライダーシリーズの長期化を決定付けたと言われる作品です。

『仮面ライダー龍騎』のあらすじ

西暦2002年。街では謎の連続失踪事件が起きていました。主人公・城戸真司は、「OREジャーナル」の新人記者として事件を調べていた際、ある失踪者の部屋でカードを発見し違和感を覚えます。 真司は鏡の世界へ迷い込み、「仮面ライダーナイト」の秋山蓮と神崎優衣に出会いました。2人からミラーワールドの存在、一連の失踪事件は人々を襲う「ミラーモンスター」のせいであること、ミラーモンスターの力で戦う「仮面ライダー」について聞かされるのです。 龍型モンスターと約束を交わした真司は、「仮面ライダー龍騎」に変身し人類を守ると決意。しかし共闘どころか、突然襲いかかってきたナイトこと蓮から、「龍騎を潰す」という驚愕の発言が!13人のライダーたちは”正義の味方”などではなく、願いのために殺し合う運命にありました。 やがて、戦いを止めようとする真司の願いは裏腹に、「ライダーバトル」は激化していき・・・・・・。

『仮面ライダー龍騎』の主なキャスト

城戸真司・仮面ライダー龍騎/須賀貴匡

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本作の主人公で、WEBニュース配信会社「OREジャーナル」の見習い記者です。偶然にカードデッキを手にし、苦戦するナイトを助けようと仮面ライダー龍騎に変身することに。しかし、最後の一人になるまで殺し合う仮面ライダーの宿命、それぞれの願いを知り苦悩を抱えていきます。 須賀貴匡は、1999年の舞台で俳優デビューし、2002年に本作でTVドラマ初主演を果たしました。主な出演作は、大河ドラマ『八重の桜』や連続テレビ小説『マッサン』、主演映画『天国からのラブレター』などがあります。

秋山蓮・仮面ライダーナイト/松田悟志

神崎優衣とミラーワールドで情報収集を行う際、真司と出会ったもう一人の主人公です。神崎士郎による実験で意識不明に陥った恋人の意識を取り戻すため、仮面ライダーナイトとしてバトルに参加します。 松田悟志は、1998年の「第11回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」を機に芸能界入りし、翌年に俳優デビューを果たしました。本作は代表作の一つであり、ドラマ『ヴァンパイアホスト』やNHK連続テレビ小説『てっぱん』、映画『252 生存者あり』などにも出演しています。

神崎優衣/杉山彩乃(現:藤沢あやの)

藤沢あやの『GTO(2012)』
本作のヒロインで、仮面ライダー同士のバトルを仕組んだ神崎士郎の実妹です。真司たちの戦いを見守りつつ士郎の手掛かりを追っていましたが、彼女には何やら秘密があるようで・・・・・・。 神崎優衣を演じたのは、ファッションモデルとしても活躍する杉山彩乃です。 2010年に漫画家・藤沢とおるとの入籍を発表し、2012年に産休から復帰したのを機に、芸名を藤沢あやのに改名して活動中。夫の代表作をTVドラマ化『GTO(2012年リメイク版)』、『仮面ティーチャー』にも出演しています。

北岡秀一・仮面ライダーゾルダ/涼平(現:小田井涼平)

凄腕の弁護士である一方、時に法外の報酬を請求する一面も持つ悪徳弁護士です。不治の病で余命幾ばくも無く、”永遠の命を得る”という目的で「ライダーバトル」に参加しています。 小田井涼平は”涼平”名義でのモデル活動を経て、2002年に本作で俳優デビューしました。以降はTVドラマやCMなどへの出演が増加し、アニメ『ガンダムSEED』では声優デビューを果たすことに。2007年に酒井一圭らと結成した、歌謡グループ「純烈」のコーラスとしても活動しています。

浅倉威・仮面ライダー王蛇/萩野崇

萩野崇
「イライラした」という理由で家族さえ手にかけた、シリーズ史上初・唯一の凶悪殺人犯です。バトル活性化のため、神崎士郎に刑務所内でデッキを託され、仮面ライダー王蛇に変身して脱獄しました。 浅倉威は1991年に俳優デビューし、1996年『超光戦士シャンゼリオン』で初主演を務めました。そのほか、HNK連続テレビ小説『すずらん』や『アストロ球団』、多数の舞台に出演しています。

神崎士郎/菊池謙三郎

神崎優衣の実兄であり、ライダー同士の戦いを仕組んだ「ライダーバトル」の主催者。ミラーワールドの存在になっているため、仮面ライダーオーディンを通してバトルに参加します。 菊池謙三郎は、2002年に本作の神崎士郎役で俳優デビューしました。放送終了後はネット媒体で作家活動も行い、ドラマ『ウルトラマンマックス』や『仮面ライダーカブト』などに出演。しかし2008年1月30日、所属事務所のサイトにて俳優・タレント活動の引退が正式に発表されました。 引退後は、株式会社カドヤの東京本店に勤務し、店長を務めているという情報があります。

それぞれの願いを持った13人の仮面ライダーたちの戦い

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本作における一番の特徴は、13人もの仮面ライダーが登場すること。これは前作『仮面ライダーアギト』の新要素、複数ライダー制を推し進めて生まれた設定だそうです。 また、誰でも仮面ライダーへの変身が可能で、必ずしも”正義の味方”である必要はありません。ライダー自らの願いのために戦うのであり、力を犯罪行為に使う者さえいるのだとか。当初は”悪の仮面ライダー”への反発が強く、脱獄犯の浅倉威が仮面ライダーに変身する展開には、視聴者から苦情が殺到したようです。 監督の田崎竜太は、”同族争い”の設定はシリーズの生みの親である原作者、石ノ森章太郎の作品世界に近いものであると語っています。

キーアイテム「アドベントカード」を使ったカードバトル!

仮面ライダー龍騎 アドベントカードアーカイブス
『仮面ライダー龍騎』は、シリーズで初めて”カードバトル”の概念を取り入れた作品です。仮面ライダーは「バイザー」という機械にカードを”ベントイン”し、武器や特殊能力を発動します。 この「アドベントカード」で全てのライダー共通なのが、各ミラーモンスターとの契約の証である「アドベント」、必殺技を使用する際の「ファイナルベント」の2種類。残りはそれぞれのライダーに応じ、契約モンスターを模した装備、間接攻撃に使用する特殊能力のカードなどが構成されます。 それぞれのアドベントカードは、契約モンスターによって内容が左右されるため、場合によって非常にトリッキーな構成になることもあるそうです。

op主題歌は松本梨香が歌う『Alive A life』

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op主題歌に起用されたのは、声優としても有名な松本梨香が歌う『Alive A life』。この当時、女性がソロで主題歌を担当するのは『仮面ライダー』シリーズ初のことでした。 ギターの疾走感あふれるサウンドに乗せ、パワーボイスに定評のある松本が力強く歌い上げます。またアレンジ版として、映画『仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』に使用された、『Alive A life-Advent Mix-』などが存在しています。 2002年3月発売のシングルのカップリングには、『仮面ライダー龍騎』の挿入歌・ed主題歌の一曲として使用された、”きただにひろし”の『果てなき希望』が収録されました。

『仮面ライダー龍騎』の最終回以外に3つの結末が存在する!?

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全ての物語は、13年前に現実世界の神崎優衣が死亡したことから始まります。本編の優衣はミラーワールドの存在が具現化したもので、士郎は優衣が”20歳の誕生日に死ぬ”運命を変えようと画策。ミラーワールドの研究とライダーシステムの開発を行い、優衣を蘇生すべく「ライダーバトル」を仕組んだのです。 士郎が操る分身”仮面ライダーオーディン”は、生き残ったライダーと戦って勝利し、奪った命を優衣に与えることが使命なのだとか。TVドラマ本編の最終回は、仮面ライダーナイト(蓮)が願いを叶えるも息を引き取り、エピローグで新しい世界らしき日常が描かれました。 「最終回の先行公開」と銘打った、劇場版『仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』でも世界観・設定は共通ですが、ライダーの生死や結末に違いが見られます。 さらに、2002年9月19日放送のテレビSP『仮面ライダー龍騎スペシャル 13 RIDERS』では、ようやく13人全てのライダーが勢ぞろい。他の2作とは異なる設定の世界が描かれ、2つの選択肢から視聴者の投票によって結末が決定したため、結果的に4つの結末が存在することになりました。