2017年7月6日更新

映画『麒麟の翼』トリックと犯人をネタバレ!【向井理も出演?】

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阿部寛『麒麟の翼』

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『新参者』シリーズと映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』

東野圭吾原作原作の推理小説で、刑事・加賀恭一郎を主人公とする一連の作品、『加賀恭一郎シリーズ』とでも呼ぶべきものがあります。そのうち日本橋を舞台としたものが『新参者』シリーズで、TBS系列で2010年以来、阿部寛を主演としてドラマ化された作品です。 『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』はその一環で映画化されてたもので、『新参者』の続編的な位置づけになるでしょう。日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)と警視庁捜査一課の松宮脩平(溝端淳平)が活躍します。

映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』のあらすじとネタバレ・トリックは?

東野圭吾 『麒麟の翼』
ナイフが胸に刺さったまま、日本橋の欄干にもたれている男が発見されます。間もなく死亡が確認されますが、身元は青柳武明(中井貴一)と判明します。青柳は刺された場所からわざわざ日本橋まで移動して死んだらしいのです。その上には麒麟の像があります。なぜなのか?加賀と松宮の捜査が始まります。 捜査をしていく中で、被害者の財布と鞄を所持していた青年が発見されます。警官から逃げようとしてトラックにはねられ、意識不明になっている八島冬樹(三浦貴大)でした。八島の恋人・中原香織(新垣結衣)は彼の無実を訴えますが、八島と青柳の会社のとある関係が明らかになり、警察は八島を殺人犯と断定します。 八島は意識を取り戻さぬまま死亡してしまいます。一方、加賀は青柳の長男・青柳悠人(松坂桃李)が中学生だったときに学校で起きたある事件に注目します。悠人の水泳部の後輩(菅田将暉)が溺れて植物状態になった事故です。その母親が「キリンノツバサ」というブログを開設していて、植物状態の我が子の近況などを綴っていました。 悠人がその母親に匿名でメッセージを送っていたことを加賀は突き止めます。懸命の調査の結果、以下のような事実が分かってきました。水泳部の事故は、悠人、杉野達也(山崎賢人)、黒沢翔太が故意に起こしたもので事故ではありませんでした。当時の水泳部の顧問(劇団ひとり)が発覚を恐れて事故に偽装したのです。 悠人はこのことに罪悪感を抱いていたと思われます。そして父の青柳武明もそれに気づいていた節があるのです。武明は話を聞くために杉野を呼び出します。真相が暴かれることに恐慌をきたした杉野は武明をナイフで刺して逃げてしまいます。 一部始終を目撃していた八島冬樹は、恋人が妊娠して金が必要だったため、武明の財布と鞄をとってしまいます。青柳武明が瀕死の状態で、日本橋の麒麟の像の下まで歩いたのは、一種のダイイング・メッセージだったのです。 ブログ「キリンノツバサ」には「麒麟の翼は勇気の翼」と記されていました。武明は、悠人に勇気をもって罪と向き合ってほしいと願っていたのかもしれません。

向井理はどこに出てたの?

向井理
エンドロールに確かに名前があるのに、向井理がどこに出ていたのか分からなかった、という方もいるでしょう。向井理はテレビドラマ『新参者』では、非常に重要な人物として出演していました。被害者の息子・清瀬弘毅役です。 『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』で加賀恭一郎がカフェ「黒茶屋」に入るシーンがあります。そこでウェイトレスをしているのは黒木メイサ演じる青山亜美です。亜美は加賀の大学の後輩であり、清瀬の元恋人なのです。 清瀬弘毅は俳優という設定ですが、黒茶屋には彼の劇団のポスターが貼られていて、向井理はそれに写っているわけです。ほんの数10秒の出演で、しかもポスターですから気づかないのも無理はないでしょう。

『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』のロケ地

麒麟の翼フォトブック
日本橋は江戸時代に五街道の起点に定められて以来、日本の交通網のスタートラインともいうべき地点です。その欄干に鎮座する麒麟像は明治時代に、日本橋を木造から石造りに架け替えるときに作られたのでした。 この麒麟に翼があるのは、「日本中に飛び立って行けるように」という願いが込められているそうです。 青柳武明が七福神めぐりをするシーンがあります。そこで登場する水天宮は日本橋蠣殻町2丁目に実在し、『新参者』では安産祈願の神様でした。『麒麟の翼』では水難除けとして使われています。 青柳武明が眼鏡ケースを買った『ほおづき屋』は、日本橋人形町2丁目、いわゆる甘酒横丁にある「日本橋ゆうま」という和雑貨のお店です。ここは『新参者』でも独楽を売る民芸品店として出てきました。 黒木メイサがウェイトレスをしていたカフェは、日本橋小伝馬町にあった「Cafe紅」ですが、現在では移転しているようです。

劇場版から参加したキャスト

青柳武明/中井貴一

中井貴一
「カネセキ金属」製造本部長。本作の被害者です。心を閉ざした息子・悠人に誠実に接することができない自分を責めています。 演じるのは中井貴一。俳優・佐田啓二を父に、女優・中井貴惠を姉にもつサラブレッドと言えます。しかも、名付け親はあの小津安二郎監督なのです。

中原香織/新垣結衣

新垣結衣
警察に容疑者と断定された八島冬樹の恋人。八島とともに福島県の養護施設で育ちました。その後、八島と同棲し、彼の子を宿します。 香織役は『逃げるは恥だが役に立つ』、『ハナミズキ』とテレビに映画に大活躍の新垣結衣です。

青柳悠人/松坂桃李

松坂桃李
3年前の事件をきっかけに暗い影を抱え込み、父親や妹(竹富聖花)にさえ心を閉ざしてしまいます。密かに折り鶴を奉納して罪を償おうするのです。 『侍戦隊シンケンジャー』のシンケンレッド役でデビューして以来、『ガッチャマン』など数多くの作品に出演してきた松坂桃李がこの役に挑みます。