2017年4月3日更新 688view

『攻殻機動隊』の笑い男を徹底解説!【SACの重大ネタバレ注意】

『攻殻機動隊』シリーズ、SACの中に登場するサイバーテロ犯罪者、笑い男。彼は一部のユーザーから英雄扱いされ、その事件も謎めいたものが多いです。一体笑い男とは何者で彼の起こした犯罪はどのようなものだったのでしょうか?

笑い男って一体何者?

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笑い男とは、『攻殻機動隊』に登場するサイバーテロ事件を起こした犯人のことを示します。笑い男というのは通称で、何故そう呼ばれているかには理由があります。それは、笑い男が初めてメディアに顔を出した時の事です。彼は素性がバレないようにメディアをハッキングし、笑い顔のマークを自分の顔の上に上書きしました。そのことから笑い顔の男、通称”笑い男”となったのです。

最終的には1人の犯人へと行きつくのですが、模倣犯が登場したり笑い男の存在自体が他の人間に利用された経緯から、一時は笑い男とは偶像で実態のないネット上の複合体ではないか、と推察されこともありました。また、彼の起こした事件には実際にモデルとなった事件があり、一連の企業を脅迫したグリコ・森永事件や、3億円の窃盗事件である三億円事件などがそれにあたります。

本記事には『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の重大なネタバレが含まれますので、未視聴の方はお気をつけください!

笑い男事件について【ネタバレ注意】

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事件の概要

笑い男が最初起こした事件です。セラノゲノミクス社の社長、瀬良野が誘拐された事件と、セラノゲノミクス社と同じくマイクロマシンを開発していたメーカーに対するサイバーテロを含んだ事件のことを示しています。正式な事件の名称は広域重要081号事件という名称がついており、誘拐されていた瀬良野本人と、笑い男本人がテレビに登場した事で話題になった事件でもあります。

事件の真相

実はこの事件瀬良野の誘拐事件とマイクロマシンメーカーへのサイバーテロ及び脅迫は別の人物が起こしています。誘拐事件の方の犯人はアオイタカシで、彼こそが本当の笑い男なのです。アオイはある時、ネットで電脳硬化症という不治の病に効果がある薬が開発されていたこと、効果があるにも関わらず認可が下りなかった事、などを書いた告発文を見つけます。

その事実に憤りを覚えたアオイは真実を公表させようとします。その結果、企てたのが瀬良野の誘拐でした。瀬良野はアオイに拘束され、一時は真相を発表することを約束したのですが、自由になった途端に約束を破棄。逃げ出した瀬良野とそれを追いかけてきたアオイがテレビに映ったという訳です。瀬良野の裏切りにより真相は発表できず、アオイは姿をくらまします。

もう1つのマイクロマシンメーカーへの脅迫は真犯人は警察の上層部や政治家といった国を動かす組織であり、彼らは笑い男事件の模倣犯であり便乗者です。彼らは嫌がらせじみた某外工作によって企業の評判を落とし、公的資金を導入する代わりに裏金を貰うという取引を行っていたのでした。

警視総監殺害未遂事件と真相について【ネタバレ注意】

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事件の概要

この事件は笑い男事件から5年後に起きた事件です。笑い男事件の特捜部にいた山口という人物は、警察上層部に不審な動きがあることを察知し、その事実をかつての同僚だったトグサに知らせようとします。しかし、証拠となる写真を入手したのも束の間、山口は何者かに殺害され、写真は山口の妻からトグサへ渡りました。

写真を解析した結果、特捜部の刑事たちがインターセプターを埋め込まれており、その写真がインターセプターを通してのものだと気づきます。インターセプターによるプライバシーの侵害は禁止されているはずなので、これは何かある、と公安9課は真相を探り始めます。そして警察に真相の開示求めるのですが、警察はあくまでも警部補個人の問題だと言い切り、荒巻はこれは警察の自作自演では?と疑い始める中、長官への襲撃予告が入ります。

この事件ではナナオAという人物が笑い男の容疑者と認識されていたので、公安ではナナオの見張りと長官の護衛の両方を受け持ちます。長官護衛の現場では、ウィルスに感染したSPが長官を殺そうとするのですが、その場にいたマスコミや一般人までもが「自分こそが笑い男だ」と襲撃を始めます。そして、もう一方では追っていたナナオAが謎の人物によって殺害されてしまったのでした。

事件の真相

この事件はアオイも絡むのですが、別の人物も絡んでおり、前回と同じく真犯人と模倣犯が起こした事件となりました。アオイは警察がこれは警部補個人の問題だ、と言い切って真相を隠そうとしたことに憤り、長官殺害を予告していたのです。そのため、長官殺害の予告及びSPに対してウィルスを埋め込んだところまではアオイの犯行です。

しかし、その他大勢が一度に浸食され「笑い男だ」と名乗り長官を狙ったのはアオイではなかったのです。笑い男は過去の事件以来、一部で英雄扱いされており、聴衆を操ったのは笑い男に感化された不特定多数の人物だったのです。なので、こちらの犯人に関しては個人が行ったというよりも、ネットが生み出した偶像による犯行ということになっています。

また、殺害されたナナオAは今回の事件を有耶無耶にするため、ナナオAを犯人に仕立て上げてあげていました。そして、最終的にはナナオAを始末することで収束させたのです。裏側は多くの思惑が絡む複雑な事件だったのですね。

セラノゲノミクス社とは?

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セラノゲノミクス社は、マイクロマシンメーカーの1つです。元々、電脳硬化症の特効薬を開発したのは村井という博士でした。この特効薬を使うには、労働省に認可が必要だったため、村井も当然許可を貰おうと申請したのですが、何故か認可が下りなかったのです。実は当時の労働省のトップには今来栖という男がおり、彼は村井の同期。村井に嫉妬した今来栖は態と不認可にしたのです。

しかし、電脳硬化症への対策は必要だったため、今来栖は当時開発中だったマイクロマシン療法に目をつけました。セラノゲノミクス社も認可を申請していたので、今来栖は当時まだ無名だったその会社に目をつけ、強引に認可をしたのです。結果、セラノゲノミクス社は注目を浴びて一躍大企業へと躍進、一方で村井は失意のうちに亡くなってしまうのでした。

こういった背景から利益を得たセラノゲノミクス社でしたが、アオイが真相を暴いたことで、瀬良野は数少ない真実を知る立場となり、警察に軟禁される立場となりました。

笑い男マークとは

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アオイがTVに顔を出した際に、自分の素性を隠す為に映像をハッキングして自分の顔に張り付けたマークです。ニコニコと笑う少年が帽子をかぶっているようなマークで、白地に紺色のラインで書かれており、円形をしています。アオイは自分の顔以外にも天気予報の画面などにもそれを張り付けており、センセーショナルな事件であったことから注目を浴びました。

一部の若者には人気も出たようでロゴマークとして扱われてグッズやTシャツになど、いろいろな場所で見られるようになりました。実際にこのマークのデザインを手がけたのは英国のデザイナーであるポール・ニコルソンです。

笑い男とJ・D・サリンジャー

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笑い男にはモデルとなっているものがあります。それはJ・D・サリンジャーの『The Laughing Man』という小説です。その中で団長と呼ばれる青年がおとぎ話のように笑い男の話をしています。その内容は「笑い男はある時山賊に攫われ、醜い顔にされてしまった。彼は芥子の花びらで仮面を作り、自らも山賊になった」というものです。ちなみにこの内容もヴィクトル・ユーゴーの小説『The Man Who Laughs(笑う男)』が元ネタになっています。

笑い男であるアオイは施設を去る時に「I thought what I’d do was,I’d pretend I was one of those deaf-mutes」(僕は耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと考えた)という文言を残しているのですが、この文言もJ・D・サリンジャー著書の『ライムギ畑で捕まえて』の文言を引用しています。

笑い男の声優は?

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笑い男の声を担当しているのは、実はトグサの声優を担当している山寺宏一です。主要な役なのに一人二役とはとても器用ですね。流石7色の声を持つ名高い山寺宏一、というところでしょうか。山寺は1961年6月17日生まれ、宮城県の出身で通称山ちゃん、などの相性で親しまれています。

1985年に『メガゾーン23』の中川真二役にてデビュー。1989年『らんま1/2』で響良牙と豚のPちゃんを演じたことで広く知られるようになりました。とにかく役の幅が広く、アニメ以外にも洋画の吹き替えをしており、ウィル・スミスやエディ・マーフィ、ジム・キャリーなどを彼が担当しています。近年ではバラエティ番組や物真似番組にも出ており、7色ボイスから繰り出される歌声なども披露しています。

笑い男の俳優は?

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2017年4月7日に公開されるハリウッド版攻殻機動隊、『ゴースト・イン・ザ・シェル』。実写版で笑い男を演じるのはマイケル・ピットです。映画『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で頭角を現し、2005年に公開された『ラストデイズ』では主演でカート・コバーン役を務め絶賛されました。

マイケル・ピットは音楽活動も精力的に行っており、「pagoda」のボーカルとしても活動していました。

この記事はこちらの特集に含まれています。

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