2023年4月26日更新

『ワイルド・スピード』ハンは生きてた!死亡疑惑から復活までの軌跡をおさらい【ネタバレ注意】

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『ワイルド・スピード EURO MISSION』ハン(サン・カン)
© UNIVERSAL PICTURES/zetaimage

大人気アクションシリーズ「ワイルド・スピード」。第9作目『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で、死んだと思われていたハンが復活しました! 抜群のドライビングテクニックと、飄々としたキャラクターで人気を集めたハンは、どのように復活したのでしょうか。その理由と、これまでの活躍をふり返っていきます。 ※この記事には、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の重要箇所のネタバレが含まれます。本編を未鑑賞の場合は、ご注意ください。

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『ワイルド・スピード』ハンのプロフィール

『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011年)
©︎ UNIVERSAL PICTURES/All Star Picture Library/Zeta Image
本名 ハン・ルー
愛車 マツダRX-7(『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』) トヨタ90スープラ(『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』)
恋人 ジゼル・ヤシャール
俳優 サン・カン

3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)で初登場し、主人公のショーンを差し置いて大人気となったハン。 ヤンチャな人物が集まる「ワイルド・スピード」シリーズのなかでは、数少ない「落ち着いた」キャラ。大人の余裕あふれるたたずまいには色気すら漂い、信念を貫き行動する姿は男気満点。人気が集まるのも納得のキャラクターです。

ハンが死亡した経緯を整理

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』サン・カン
© 2020 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved...

『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』で主人公ショーンにドライビングテクニックを叩き込む、師匠のような存在として登場したハン。しかし作中で事故に遭い、ハンは死亡したかと思われました。 時系列的には「ワイルド・スピード3」の前にあたる、4作目の『ワイルド・スピードMAX』(2009年)から6作目の『ワイルド・スピードEURO MISSION』(2013年)まで登場し大活躍!そして6作目のラストで、ハンを仕留めたのはデッカード・ショウだったということが明かされました。

【解説】ハン復活の理由と背景

なぜ助かったのか?

実はハンは、東京でアメリカ政府の極秘組織のボスであるミスター・ノーバディと出会っていました。彼はハンにある仕事を依頼していたのです。それは、「ジェットブレイク」で鍵となるアイテム「アリエス」を盗み出すこと。 ハンはなんとか任務を成功させますが、1つ問題が起きてしまいました。それを隠蔽するために、ノーバディはデッカードのハン殺害計画を利用して、彼が死んだように見せかけていたのです。その後ハンは、ノーバディのエージェントとなりました。

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東京で何をしていたのか?

「アリエス」を盗み出したとき、ハンはその開発者の娘であるエルを発見します。彼女の両親は、「アリエス」を狙っていたほかの組織によって殺されてしまいました。しかし実は、エルこそが「アリエス」の重要な秘密を握る存在だったのです。 それからというもの、ミスター・ノーバディの指示によって、ハンはエルを守るために彼女とともに東京に身を潜めていました。 そして今回、ノーバディが残した記録をもとにレティとミアが東京を訪れ、彼と再会したのです。

【考察】なぜハンは再びワイスピにカムバックしたのか

ファンたちのデッカードへの怒りと「#JusticeForHan」

先述のとおりハンはシリーズ3作目の交通事故で死亡します。この事故はドミニクへの復讐のためにデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が起こしたことがシリーズ6〜7作目で明かされました。 シリーズ7作目「SKY MISSION」では悪役だったデッカードですが、8作目「ICE BREAK」ではドミニクたちに協力することになります。このため「ICE BREAK」結末では何とデッカードが“ファミリー”のバーベキューに招待されることに! しかしハンを殺したデッカードに対するドミニクたちの態度が手のひらを返したように良くなったことに、ハンのファンたちは激怒!「ハンが報われるようにしろ」とハッシュタグ#JusticeForHanで熱いキャンペーンを展開しました。 もともとハンというキャラクターはジャスティン・リンが生み出したもの。リン監督が再び「ジェットブレイク」でメガホンを取るにあたり、こういったファンの声に応えようと考慮してハンを復活させることになったのではないでしょうか。

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15年前のデッカードとの会話が伏線だった

ジェイソン・ステイサム
©︎Apega/WENN.com

※画像はジェイソン・ステイサム ハンとデッカード・ショウには因縁がありますが、彼らを演じるサン・カンとジェイソン・ステイサムには不思議な縁があったようです。 2007年の映画『ローグ アサシン』で共演した際、撮影終了後にカンはステイサムに次は「ワイスピ」に出演すると話したそうです。そのときステイサムは「あれは良いフランチャイズだ」と強調したとか。 それから15年近くたって同シリーズで共演することになり、当時自分がフランチャイズに参加することになるとは思っていなかっただろうステイサムの言葉を思い出し、「クレイジーだね」と言ったそうです。

「ワイスピ」ハンの活躍を時系列でおさらい

これまでの「ワイルド・スピード」シリーズ作品でハンがどのように活躍してきたのか、時系列で振り返っていきます。

4作目『ワイルド・スピード MAX』(2009年)

ハン初登場!“ファミリー”としてミッションへ

『ワイルド・スピード MAX』(2009年)
©︎ UNIVERSAL PICTURES/ All Star Picture Library / Zeta Image

1作目のようにドミニクとブライアンのコンビが復活した4作目『ワイルド・スピード MAX』は、巨大な麻薬密売組織に運び屋として潜入し、FBIに捜査協力する話です。ハンはドミニク率いるガソリン運搬車強盗団の一員として登場します。 本作での登場シーンは少なく、冒頭でガソリン車を襲うシーンと石油を売り上げを山分けするシーンのみです。そこでも持ち前の観察眼でドミニクにバラコアにあるアジトが警察の奇襲を受けたこと知らせ、強盗団を解散することを勧めています。 また、ドミニクと別れる前にハンは「東京でレースをする」と、3作目の『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』を意識させるセリフを残しています。

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5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011年)

美女ジゼルとのロマンスも

『ワイルド・スピード MEGA MAX』
©️Supplied by LMK/zetaimage

ブラジルの裏社会を牛耳るエルナン・レイエスの金庫を盗み出す計画を立てたドミニク、ブライアン、ミアはかつての仲間を集めチームを再結成。ハンは凄腕ドライバーとしてチームに参加しています。 また、作戦遂行中にコンビを組む美女ジゼル・ヤシャールに惹かれていきます。ジゼルのドリフト技術や運転テクニックを間近でみて恋に落ちたハン。作戦終了後はジゼルと恋人になり、2人でヨーロッパへと旅立ちます。 次の旅行先に東京を希望するジゼルに、彼はいつか一緒に行くことを約束するのでした。

6作目『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)

ハンに東京行きを決意させた悲しい理由

『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)
©︎ UNIVERSAL PICTURES/ All Star Picture Library / Zeta Image

ヨーロッパを舞台にオーウェン・ショウ率いる国際的犯罪組織からドミニクの元恋人レティを取り戻すため、ドミニクが仲間を再度集結しチームを結成します。ハンはジゼルと香港に腰を据え、2人の将来を考え始めていました。 ドミニクの呼び出しに応え2人はロンドンへ向かい、ドライバー兼偵察班としてチームに参加。本作で彼はハーレーダビッドソンで敵を追跡するというオートバイスキルも見せています。 しかし最終決戦で、ハンを救うためジゼルは転落死。目の前で恋人失ってしまった彼は心に傷を負い、東京に行くことを決意するのでした。そしてハンの物語は『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』へと続いていきます。

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3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)

まさかの事故でハンが死亡

『ワイルド・スピード X3 TOKYO DRIFT』(2006年)
©︎ UNIVERSAL/ All Star Picture Library / Zeta Image

『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』はシリーズ3作目ですが、時系列としては6作目と7作目の間になります。 本作の舞台は東京。高校生の主人公ショーン・ボズウェルはアメリカで問題を起こし、お手上げ状態の母親は日本の米軍基地で働く父親のもとにショーンを送ります。 ショーンは日本の高校で“ドリフトキング”の異名を持つタカシと勝負をすることに。その際にタカシのビジネスパートナーであり、自身の修理工場を持つハンがショーンに車を貸します。勝負の結果、車は大破してしまいますが、ショーンに才能を感じたハンは彼を特訓します。 距離を置くようになったハンのもとへ、叔父からくすねた金を取り戻すために再びタカシが現れます。そのことが原因でカーレースに発展し、彼の走行中に横から別の車が衝突。身動きがとれないうちに車は炎上し、ハンは亡き人になってしまいました。

7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015年)

ハンの死因、そして犯人が明らかに!

ワイルド・スピード スカイミッション
© Universal Pictures/zetaimage

前作で敵対したオーウェン・ショウの兄、デッカード・ショウが弟の敵討ちをするためFBI捜査官ルーク・ホブスのコンピューターをハッキングし、ドミニクのチームメンバーの居場所をつきとめます。 デッカードは手始めに東京に行き、ハンの名前で爆弾をロサンジェルスにあるドミニクの自宅に送ります。そして、彼を事故に見せかけ殺害します。『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』でのハンの死の真相はここで明かされるのです。 劇中で彼の葬儀が行われ、ドミニクは棺の前で「残された人々の心の中で生き続ける限り、死ではない」という言葉を残しました。

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9作目『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021年)

ミッションの鍵を握り、満を持して復活!

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
©︎UNIVERSAL PICTURES/zetaimage

ドムたちは、モンテキントで消息を絶ったミスター・ノーバディから奪われた「アリエス」という装置を奪還するため、世界中で捜索をつづけます。そんななか、ハンがこの1件に関わっていたという情報を手に入れたレティとミアは手がかりを求めて東京へ。 そこで彼女たちはハンに再会。ハンはミスター・ノーバディのはからいで死を偽装し、「アリエス」を開発した科学者の娘で、装置を起動させるための鍵である少女エルを守っていたのでした。彼はエルを連れてドムたちに合流。 「アリエス」を起動し世界中のコンピュータをハッキングしようとするサイファーの陰謀を止めるため、ハンはファミリーに復帰します。

『ワイルド・スピード』ハンの歴代愛車

マツダRX-7

『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)
©︎ UNIVERSAL/All Star Picture Library/Zeta Image

「TOKYO DRIFT」でハンの愛車として登場し、華麗なドリフトや激しいレースを見せてくれたマツダRX-7。劇中の車はさまざまなカスタムが施されていて、一見RX-7とはわかりづらくなっていますが、ハンのドライビングテクニックと相まって、抜群のかっこよさです。 印象的なのは、なんといってもオレンジと黒のカラーリング。悲劇的な事故で車体は大破してしまうのですが、それでもその美しさは目に焼き付きます。

トヨタ90スープラ

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
© Universal Pictures/Photofest/ Zeta Image

「ジェットブレイク」で復活したハンが乗っていたのは、トヨタ90スープラでした。RX-7を意識したオレンジと黒のカラーリングになっているのがファンには嬉しいですね。 今回は車体のカスタムはほとんどなく、作戦のポイントとなる磁気装置が搭載されていました。ハンはこの車でもキレキレのドリフトや超絶ドライビングを披露してます。

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ハンを演じたのは韓国系アメリカ人のサン・カン

サン・カン
©️FayesVision/WENN.com/zetaimage

ハン役を演じる俳優サン・カンは1972年にアメリカ・ジョージア州で韓国系移民の両親のもとに生まれました。 カリフォルニア大学リバーサイド校在学中にロー・スクールをやめて俳優の道を志したサン・カン。1999年からテレビを中心に活躍しており、テレビドラマでは警察官の役を演じることが多い役者です。 今回の「ジェットブレイク」でのハン復活はギリギリまで極秘にされており、撮影中もメディアに出演情報が漏れないよう、「No.11」、「No.9」のように役の名前が伏せられていたそうです。 「シネマトゥデイ」のインタビューでサン・カンは「情報を伏せたままにするのは、作り手や役者の義務だと思いますし、好きな作品やキャラクターに関するサプライズが飛び込んでくると、普段の生活が楽しくなる。今の世界では大切なんです」と語っています。

『ワイルド・スピード』ハンの活躍はまだまだ続く

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
(c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

3作目「TOKYO DRIFT」でデッカード・ショウに殺されてしまったハン。人気キャラクターだっただけに、その後ショウがファミリー入りするという展開に納得がいかなかったファンは多かったようです。 しかし2021年8月に公開された『ワイルド・スピード/ジェット・ブレイク』で復活し、ファンは喜びに沸きました。 監督ジャスティン・リンは、「この世界では、出来事には理由があるものです」とし、「彼の復帰を決して軽く考えてはいません。」と語っています。 その言葉のとおり、ハンの復活とこれまで登場しなかった理由には納得させられるものがありましたね。今後のシリーズでの活躍も期待したいところです!