2018年3月5日更新

林真理子原作のおすすめドラマ7選【『ラブストーリーは突然に』から大河ドラマ『西郷どん』まで】

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数々の作品が映像化されてきた直木賞作家・林真理子

林真理子
コピーライターだった1982年に出版したエッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなり、一躍時の人となった林真理子。1986年には、『最終便に間に合えば』と『京都まで』で見事第94回直木賞を受賞し、作家としても不動の地位を築きます。 以後、数々の作品を発表し、今や直木賞の審査員をつとめるほどの大御所女流作家となりました。女の本音を赤裸々に描く作風が、とりわけ多くの女性読者から熱い支持を受けています。 その結果、これまで多数の作品がテレビドラマや映画など映像化されてきました。ここでは、ドラマ化した作品にしぼり、代表的な7作品をご紹介します。

1.『ラブストーリーは突然にUn coup, l'amour arrive...』【1991】

林真理子『東京胸キュン物語』
90年代、トレンディドラマを多数量産することになるフジテレビ系列で1991年3月25日に放送されたスペシャルドラマが、『ラブストーリーは突然に Un coup, l'amour arrive...』です。林真理子原作の『素敵なボーイ・ミーツ・ガール』、さらに柴門ふみ原作の『見合い専科』、鷺沢萠原作の『卒業』という3作からなるオムニバスでした。 『素敵なボーイ・ミーツ・ガール』の原作は林真理子が1988年に発表した小説集『東京胸キュン物語』。東京に住む少女たちの切なく甘酸っぱい日常を描いた作品です。脚本を手掛けたのは後に多数の大ヒットトレンディドラマを手掛けることになる水橋文美江。ヒロインの佐知を和久井映見が演じ、大鶴義丹、別所哲也らが共演しました。 主題歌となったのは小田和正の「FAR EAST CLUB BAND SONG」であり、同曲が後のメガヒット曲「ラブ・ストーリーは突然に」を生み出す基となったことはよく知られています。

2.『不機嫌な果実』【1997】

不機嫌な果実
数多くのベストセラーを持つ林真理子の作品の中でも、90年代を代表する小説と言えば『不機嫌な果実』です。発売されるやいなや映画化とドラマ化が同時進行し、大きな話題をよびました。 「夫以外の男とのセックスは、どうしてこんなに楽しいのだろうか。」との衝撃的なキャッチコピーからわかる通り、人妻の奔放な性生活と恋愛を描き、ある種の社会現象すら巻き起こします。1997年10月から12月までTBS系列で放送された連続ドラマでヒロインの水越麻也子を演じたのは石田ゆり子。夫を渡辺いっけい、愛人を内藤剛志と岡本健一が演じていました。 脚本を担当したのは、その後、林の映像化作品を数多く手掛け、公私に渡る親交を持つことに至る中園ミホです。

3.『anego[アネゴ]』【2005】

anego〔アネゴ〕
林真理子の同名小説を原作に、2005年4月から6月まで日本テレビ系列で放送された連続ドラマが『anego[アネゴ]』です。東済商事経営戦略部で働く入社10年目の独身美人OL・野田奈央子を主人公に、恋や仕事に悩みながらもひたむきに生きる女たちを描き、大きな共感を呼びました。 平均視聴率は15.7%を記録し、ヒロインを魅力的に演じた篠原涼子は、第45回「ザテレビジョンドラマアカデミー賞」で主演女優賞を受賞しています。相手役となるイケメン新入社員の黒沢明彦には赤西仁が扮し、戸田菜穂やともさかりえらが演じた同僚とのやり取りも人気でした。 最終回を終えたあとも続編を望む声が多く、同年12月にはスペシャルドラマが放送されています。林真理子と脚本家・中園ミホコンビによる代表作のひとつとなりました。

4.『ウーマンズ・アイランド〜彼女たちの選択〜』【2006】

林真理子『ウーマンズ・アイランド』
資生堂の一社提供により、「マキアージュ ドラマスペシャル」と銘打って2006年2月24日に放送されたスペシャルドラマが、林の同名小説を原作とした『ウーマンズ・アイランド〜彼女たちの選択〜』です。 同社のコスメブランド「MAQuillAGE」のイメージモデルを務める篠原涼子が主演し、やはり同モデルの栗山千明と蛯原友里が共演しました。 篠原扮する主人公の高瀬祐季は、編集プロダクションの記者。仕事漬けの毎日でストレスいっぱいだった祐季が、取材先で出会った女たちを通し、次第に成長していく姿を描きます。3人の他にも、井川遥や中越典子、男性陣は谷原章介や中村俊介らさすが資生堂らしいキャストが勢揃いしました。

5.『下流の宴』【2011】

『下流の宴』
フリーターの息子に翻弄される中流家庭の主婦を描き、新聞に連載中から評判だった林の同名小説を原作に、2011年5月から7月までNHKで放送されたのが『下流の宴』でした。 下流を毛嫌いするヒロインの専業主婦・福原由美子を演じたのは黒木瞳。高校を中退したフリーターの息子・翔を窪田正孝、恐妻家の夫を渡辺いっけいが演じました。 「医者のムスメ、国立大卒業、高学歴の夫、そんな私が『下流』になるの?」というキャッチコピーも話題に。翔が連れてくるフリーターの彼女、さらに周囲の人々を巻き込んだ狂騒劇は、林真理子がお得意とする本音と建て前が表裏をなす人間模様です。野際陽子、遠藤憲一らレギュラー陣に加え、毎回のゲストも豪華でした。

6.『不機嫌な果実』【2016】

『不機嫌な果実』
1997年のドラマ化と映画化に続き、同原作をもとに3度目の映像化作品となったのが、2016年4月から6月までテレビ朝日系列で放送された本作です。 今回、主人公の工藤麻也子を演じたのは栗山千明。夫を稲垣吾郎、不倫相手を市原隼人が演じたほか、独身時代の不倫相手を成宮寛貴、その他、名取裕子、萬田久子、六角精児、高梨臨ら深夜ドラマらしからぬ豪華なキャストが脇を固めました。 2017年1月には、この物語の3年後を描いた続編『不機嫌な果実スペシャル〜3年目の浮気〜』が、2話に渡るスペシャル版として放送されました。

7.『西郷どん』【2018】

明治維新から150年となるのを記念し、2018年1月に放送スタートのNHK大河ドラマ第57作目『西郷どん』(せごどん)。その名の通り、維新の中心的人物の一人である西郷隆盛の生涯を描く、林真理子の小説『西郷どん!』が原作です。 脚本を手掛けるのは、もちろん林と不動のコンビ・中園ミホ。主人公の西郷隆盛に鈴木亮平、大久保利通に瑛太、ヒロインとなる岩山糸に黒木華、西郷の両親を風間杜夫と松坂慶子など続々と豪華なキャストが発表されています。 クランクインは2017年7月の予定とのこと。どんなドラマになるのか、さらなる続報が待たれます。

林真理子が手掛ける原作は「本の旅人」に連載中!

『本の旅人』
実は原作はまだ完結しておらず、従って単行本化はしていません。株式会社KADOKAWA発行の文芸月刊誌「本の旅人」に連載中です。 新刊紹介を主な目的にしており、書店では無料で手にすることもできますから、いち早く林真理子の手による原作を読み進めてみてはいかがでしょうか?