2017年11月15日更新

多重人格者が登場する12のゾクゾクする映画【超ネタバレ含】

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『スプリット』ジェームズ・マカヴォイ(2016)
© Universal Pictures/zetaimage

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解離性同一性障害を持つ者たちを描いた映画【二重人格】

本来の人格とは別の「解離性同一性」を持つ、いわゆる多重人格障害を持つ人物を描いた映画は、過去に幾度となく作られてきました。その多くはホラーやサスペンスといったジャンルムービーにカテゴライズされますが、中には一ひねり加えた物も_。 多重人格者に扮する俳優の怪演や、スリリングなストーリーテリングが堪能できるおすすめ作品を12本選出しました。ネタバレはふんだんに記載されておりますのでご注意を。

アルフレッド・ヒッチコックの代名詞スリラー【1960年】

サイコ
つい魔が差して客の金を盗み逃亡を図った不動産会社のOLマリオンは、その道中「ベイツ・モーテル」という宿に泊まります。そこで彼女は、モーテルの管理人を務める青年ノーマン・ベイツと会話し、その後シャワーを浴びるのですが…。 アンソニー・パーキンス演じる青年ノーマン・ベイツの二重人格者演技を筆頭に、シャワー室での惨殺シーンやショック度を煽るバーナード・ハーマンの音楽などなど、語られる要素がてんこ盛りのサスペンス映画の頂点ともいえるクラシックです。

記憶喪失の青年ははたして無実か?スリリング満載の法廷サスペンス【1996年】

真実の行方
Paaaaanda 完全にエドワードノートンにやられましたわ。二転三転する話、たまらん!
シカゴの大司教殺害容疑で捕まった記憶喪失の青年アーロンの弁護を引き受けることとなった敏腕弁護士マーティン。しかし次第にアーロンの二面性がよみがえるにつれ、恐るべき真実が明らかとなっていき…。 本来の主役はマーティン役のリチャード・ギア。しかしアカデミー助演男優賞ノミネートされてしまったアーロン役のエドワード・ノートンの二重人格者の演技(これがデビュー作!)に、完全に食われる形となりました。

ブランド依存症や消費社会をぶっ潰せ!男のアナーキー映画【1999年】

ブランド物の家具や食器の収集に執着する不眠症の男が、偶然知り合った石鹸売りの男タイラーと知り合ったのを機に、秘密組織「ファイト・クラブ」を結成します。彼らは深夜のストリートファイトで生きる実感を得ますが、組織の規模が大きくなるにつれ事態に変化が訪れます。 アナーキストとなった男たちの暴走を描くデヴィッド・フィンチャー監督の傑作ドラマ。『真実の行方』での二重人格演技も冴えていたエドワード・ノートンが、ここでも類まれなる演技を披露しています。

善と悪の二重人格を持ってしまった男の悲劇【1931年】

人間の悪い面を除去する薬の研究を続けていたジキル博士はある日、研究とは真逆の善を除去する薬を発明してしまいます。好奇心に駆られてその薬を服用した彼は別の人格ハイドとなり、悪事を繰り返すこととなります。 『宝島』で知られる作家スティーヴンソンのもう一つの代表作を映画化。二重人格の代名詞的存在であるジキルとハイドを描いた映画は10本近く存在しますが、1931年版でジキルを演じたフレドリック・マーチは、本作でアカデミー主演男優賞を受賞しています。 また、映画化された中には『リーグ・オブ・レジェンド』のようなアドベンチャーものの出演キャラの一人として登場する作品もあります。

怪しき孤島に乗り込んだ捜査官を待つ真実とは【2010年】

fmofmojimo ミスリードにひっかからないようにひっかからないようにって気を張って見すぎて疲れた。伏線を拾っていくというより、すべての糸が繋がっていて、1本引かれたら網状に全部釣れちゃった感じ。ラストがきれい。 このころ、ロボトミーが画期的な発見だとして推進されてた時代で、授業で習ったけどなんかそれを、ようやくリアルに感じた。人の頭は複雑すぎる。
KawazuyA12 物語の中にある謎が明かされていくんじゃない 物語そのものを覆してくる。最高にズルイ。
失踪した女囚の調査で、精神病患者を収容する施設がある孤島に乗り込んだ連邦捜査官のテディ。しかし島内で起こる不可解な出来事により、次第に妄想と現実の区別が曖昧になっていきます。 マーティン・スコセッシ監督がレオナルド・ディカプリオと4度目のタッグを組んだサスペンス。ディカプリオ演じるテディの身に起こるラストの顛末が話題となりましたが、実は彼の役どころは前後に出演した『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』のフランク・ウィーラー役や、『インセプション』のドム・コブ役とも通底するものがあったりします。

人間には、知ってはならない事がある【1987年】

Satoko_Suzuki ちょっとオカルト入ってるミステリー。今じゃよくあるドンデン返しも、この当時は新鮮。期待しないで観たので、ものすごく面白かった記憶。こういう胡散臭いの、大好き。
mamichiru 若き日のミッキー・ロークがすごくかっこいいのです。お尻に釘付けになりました。ストーリーもわたし好み。苦手な人多そうだけど。
1950年代のブルックリンで探偵業を営むハリー・エンゼルは、ルイ・サイファーという人物から戦前の歌手ジョニー・フェイバリットを探してほしいという依頼を受けます。ハリーはジョニーと交流があったとされる人物と会っていきますが、彼らはみな惨殺されてしまうのでした。 製作当時セックスシンボルとして人気を博していたミッキー・ローク主演のオカルト・スリラー。二重人格に関わる衝撃のラストが話題となりましたが、ルイ・サイファー役のロバート・デ・ニーロの怪演も見ものです。

解離性同一性障害によって3つの人格を持ってしまった女【1957年】

イブの三つの顔
平凡な主婦のイブは、ある日突然の頭痛と記憶喪失に悩まされます。診断の結果、おとなしい妻、自由奔放な女性、そしてエレガントな女性という3つの顔を持つ女を体に宿していることが判明し…。 サスペンスというより深層心理を追求する人間ドラマといった作りの映画。3人の人格を持つ女性を演じたジョアン・ウッドワード(ポール・ニューマンの妻)は、本作でアカデミー主演女優賞を受賞しています。

2人の人格が協力しあって研究に没頭するブラックコメディ【2003年】

ドッペルゲンガー
介護用人工人体の開発に取り組む研究者の早崎は、あまりのスランプに陥った末に、自身同じ外見を持つ“ドッペルゲンガー”と対峙することに。真逆な性格の2人は、やがて協力して早崎の研究成功に力を注ごうとします。 ミステリー要素の強いブラックコメディと言える作品で、役所広司が早崎とそのドッペルゲンガーを演じ分けます。2人の人格が次第に葛藤していく様が、実に滑稽です。

スティーブン・キング原作の二重人格者ミステリー【2004年】

Daichi_Yamada 映画冒頭からヒッチコックを意識した演出で、ネタ的にはやっぱりなだが、やっぱり結末は大事である。
人気作家のレイニーの前に、自分の小説を盗作したと難癖をつける男シューターが現れます。レイニーは当然ながら困惑するも、それ以降彼のまわりで奇怪な出来事が起こるようになっていきます。 “ホラー小説の帝王”スティーブン・キングの中編『秘密の窓、秘密の庭』を、ジョニー・デップ主演で描いたミステリー。主人公が小説家という辺りはキング自身を彷彿とさせますが、比較的早い段階で二重人格のオチが読めてしまうのが難点。

中村獅童のダークサイド演技に注目!【2005年】

Naoko_Kanehira ここ数年心が氷河期のため、救われないダーク系の作品は避けていましたが、好奇心に勝てず勇気を出して鑑賞。 いやー、それはもうダークでした。 ホラー?サイコ?分類が難しいですが、ただのそれに留まらず十三と13号、二つの存在の意味がとても深い。他の方のレビューを拝読してスゴイなるほど!本当のジュウゾウは…逆転の発想。 色々な見方があるとは思いますが、観る人によって違う見解を持たせる監督ほど尊敬します。冒頭の心情を表すシーンもまぁオシャレだなと。 新井浩文のチンピラな感じも絶品ですし、中村獅童の異常性にはゾクゾクしました。二人の演技には一見の価値ありです。 ただ、子供への暴力を想像させるシーンがあるのでご注意を。
kuniyosan 獅童のキャラすげぇ。アヤマッテクダサイ。謝るって大事!教育映画だよこれ。中高生にこそ見せるべき。
小学生時代にいじめられていた十三は、その過剰ないじめから13号という凶暴な別人格が宿っていきます。 復讐を果たすべく、成長した13号はイジメの主犯格が勤務する職場へ潜入し_。 同名漫画を原作としたサスペンス映画で、十三を小栗旬、そして別人格の13号を中村獅童が演じるという大胆なキャスティングが取り入れられています。中村獅童の怪演がスゴイとしか言えません。

多重人格者のストリッパーを描いた実録ドラマ【2009年】

EllyMimy 多重人格で苦しむ女性の実話を基にした映画です。 流石、ハル・ベリーですね。彼女の熱演に魅せられました。
1970年代のアメリカで実在したという解離性同一性障害の女性ストリッパー・フランキーを描いた実録ドラマ。人種差別問題にも触れており、なぜ彼女が多重人格者となったのかを探っていきます。 主演を務めたハル・ベリーは、1人3役ともいえる難解な役どころを見事にこなしていますが、自らプロデューサーとしても10年をかけて映画化権を獲得したほどの入魂作です。

23の多重人格を持つ男と、彼に捕われた女子高生たちの攻防【2017年】

正体不明の男に拉致された3人の女子高校生が脱走を試みようとするも、なんとその男は23もの人格を持つ多重人格者でした。そして新たに“24番目”の人格が現れたことで、事態は思わぬ展開に…。 『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督の新作スリラーで、長らく低迷していた本人のキャリア的にも久々の大ヒット(北米)となりました。 ジェームス・マカヴォイ演じる多重人格者がとにかく不気味で、その演技の幅はとにかく必見です!