2023年1月6日更新

『ハウルの動く城』都市伝説・裏設定まとめ 城がボロボロになった理由は?

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『ハウルの動く城』

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『ハウルの動く城』の都市伝説を徹底検証!

『ハウルの動く城』は原作小説を元に宮﨑駿が手がけ、2004年に公開されたジブリ映画です。ファンタジックで謎めいた世界観や独特なキャラクターたちが人気を博し、数あるジブリ作品の中でも興行収入2位を獲得した人気作。 この記事ではそんな『ハウルの動く城』の都市伝説として囁かれている噂について、徹底的に検証していきましょう。

①ハウルの城が動く理由は女から逃げるため

『ハウルの動く城』

『ハウルの動く城』ではタイトル通りに城が動きます。この城が動く理由は、ジブリ映画の中では描写的に戦争を避けるためと説明されていました。ですが戦争が登場するのは映画オリジナルの話。原作小説では戦争は出てきません。 では原作小説で城が動くのはどうしてなのか......。それはハウルが落とした女の子から逃げるためです。ハウルは映画でも原作でも稀代の色男であり、様々な女性たちから追いかけられています。それから逃げるために城が動いているのです。 映画でもサリマン荒地の魔女から好かれ狙われていました。2人ともハウルの罪深い魅力に魅せられてしまったのかもしれません。

②ハウルの浮気性はカルシファーのせい

『ハウルの動く城』

さまざまな女性に好かれるハウルは軽薄な男。その性質は原作ではもっとひどく、かなりの女ったらしとして描かれています。 しかしこの浮気性な性質には理由があったのです。それはカルシファーに心臓を預けていたため。本当の意味で誰にも心を奪われたり、心を捧げることができなかったのです。そして心臓が戻ってきた時、ハウルはあまりの重さに驚いていました。 人の心の重さ・尊さを知ったハウルは、ようやくソフィーを一途に愛し続けることができるようになるのです。

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③ソフィーの呪いは牛乳アレルギーだった

『ハウルの動く城』

『ハウルの動く城』の主人公、ソフィーは本来は少女ですが荒れ地の魔女によって老婆へと変わる呪いをかけられています。これは作者が牛乳アレルギーにかかってしまったことから着想を得たそうです。 食品アレルギーは実は軽く見てはいけないもので、原作者であるダイアナ・ウィン・ジョーンズは牛乳アレルギーによって髪が白く染まり、皺が急増してしまいました。 ちなみに彼女は幼少の頃から英雄譚に男性しかいないことに歯がゆさを感じており、これも合わさって老婆に変わってしまった少女という独創的な主人公が生まれたのです。

④ボロボロの城はハウルの心を表している

『ハウルの動く城』

原作の城は天空に浮かぶ西洋風の美しいお城でしたが、映画ではボロボロの不思議なデザインに変更されています。 理由は明らかになっていませんが、考察されている理由は2つ、1つはお城がハウルの心を表しているからというもので、もう1つはハウルが片付けが苦手すぎたからというものです。 城のデザインは良く見てみると、兵器と民家と工場がぐちゃぐちゃに合わさったような構造になっています。これはハウルが必要だと思ったものを適当につぎはぎしたからではないでしょうか。 そして後半のシーンで写っている城では、工場の煙突や兵器がかなり削ぎ落とされています。これはソフィーが片付けをしてくれたから、そしてハウルがさまざまな肩の荷を下ろせたからかもしれません。

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⑤犬のヒンはバラバラにされた王子の一部

『ハウルの動く城』

サリマンのスパイとして送り込まれた犬のヒンは、初期設定では人面のデザインでした。そのためもともと人間で、原作に登場したジャスティン王子がサリマンによって変形させられた姿だと噂されています。 しかし原作を正確に読むと、犬のヒンはジャスティン王子そのものではありません。そしてサリマンの仕業でもありません。 原作設定ではサリマンは男で、荒地の魔女の餌食になります。荒地の魔女は自分の理想の男性を作り上げるために、ハウルとジャスティン王子とサリマンの頭と心と体をばらばらにして、つなぎ合わせようとしていたのでした。 そして余った心や顔を犬やカカシに入れ込んだのです。犬のヒンは完璧な人間を作るために捨てられたジャスティン王子のパーツだったのでした。

⑥細田守が監督するはずだった

おおかみこどもの雨と雪

『ハウルの動く城』はもともと、細田守監督のもと制作されていた作品でした。細田守は『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』などで広い支持を受ける名監督。 しかしこの細田守版『ハウルの動く城』は諸事情により頓挫します。詳しい事情はわかりませんが、制作スタッフが解体してしまったためだと「Cut 2010年9月号」で宮崎駿監督が語っています。 また最終的に細田守監督が『ハウルの動く城』から降りた理由は主に原作の世界観を描くのが非常に困難であったからだそうです。かれのバージョンの「ハウル」も見てみたかったですね。

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詳細はこちらの記事で!

⑦ハウルとソフィーは続編で死ぬ

ハウルの動く城

ハウルとソフィーが『ハウルの動く城』続編でともに天国に行くという描写があるという都市伝説がありますが、これは真っ赤な嘘です。 続編ではハウルとソフィーは結婚し、2人の子どもも出てきます。カルシファーも活躍する、さらなる冒険が楽しめるストーリーです!

⑧ハウルの指輪が持つ魔法パワーとは

ジブリ公式画像 ハウルの動く城

冒頭のシーンでハウルがソフィーを見つけた時、ハウルの指輪がキラリと光ります。これはハウルの指輪が「心から探している人を導くもの」だからなのだとか。 公式な情報元は見つけ出せませんでしたが、指輪は冒頭のシーンだけでなく、ソフィーがサリマンのところから帰るときにも導いてくれた「お守り」です。何かしら付けている本人の助けになってくれる魔法アイテムであることは確かでしょう。

⑨第一次世界大戦やサラエボ事件が元ネタ

ハウルの動く城

『ハウルの動く城』は原作から変更が加えられ、戦争のストーリーが足されていました。この戦争の元ネタ・モデルとなっているのは第一次世界大戦ではないかと考えられます。 理由は2点あり、まず1点目は兵隊の服です。時代設定もどこかレトロな『ハウルの動く城』ですが、兵隊たちの服装は第一次世界大戦時のフランス軍の服にそっくりでした。ほかにも使用している武器や戦い方からも、第一次世界大戦に近いような描写がたびたびみられます。 2点目は王子への襲撃がきっかけで戦争が始まっていることです。映画の中では王子が行方不明になった(実際はカカシになっている)ことをきっかけに戦争が起こっていますが、第一次世界大戦でもオーストリアの王子が襲撃されたサラエボ事件がきっかけで戦争が始まりました。

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⑩戦争はまだ終わっていない

戦争の描写がなかった原作小説はハッピーエンドを迎える『ハウルの動く城』ですが、映画版は「ハッピーエンドとは限らない」と宮崎駿監督がコメントしています。 さらに「サイゾー」2005年2月号ではプロデューサーの鈴木敏夫が「あなたは最後のカットをどう見ましたか?飛行機が飛んでいるでしょ。宮崎駿としては、また新たな戦争が始まっているんですよ。あの飛行機は帰ってきたんじゃなくて、また戦場に、向かっているんです。」と語っているのです。 探してみたらまだほかにも、愚かな政治が繰り返されるという監督からのサインが見つけられるかもしれませんね。

『ハウルの動く城』そのほかのトリビア

ジブリが付けたタイトルが原作に影響を及ぼした

原作『魔法使いハウルと火の悪魔』は姉妹編『アダブラと空飛ぶ絨毯』(こちらにもハウル、ソフィーらが登場します)とともに『空の中の城』というシリーズ名で売り出されていました。しかし、ジブリ映画『ハウルの動く城』公開に伴って原作のシリーズ名を『ハウルの動く城』にしたようです。

名作『オズの魔法使い』に影響を与えた

『オズの魔法使い』
© 1939 Warner Home Video.

『オズの魔法使い』の魔女、かかし、犬という登場人物は、原作『魔法使いハウルと火の悪魔』に影響を受けたと言われています。

『ハウルの動く城』には都市伝説がたくさん!

ハウルの動く城
© Studio Ghibli/Walt Disney Pictures

『ハウルの動く城』には知られていない都市伝説や裏設定がたくさんあります。情報や考察を尽くしてから、ぜひもう一度鑑賞してみてください!