2019年3月25日更新

スーパーマンについて知っておきたい10のこと【強さ・能力から“S”の意味まで】

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『マン・オブ・スティール』ヘンリー・カヴィル/スーパーマン
© Warner Bros.

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DC初のスーパーヒーロー、スーパーマンを徹底解剖!

1938年、DCコミックスから最初に誕生した最強のヒーロー、スーパーマン。2000年代になっても『スーパーマン リターンズ』や『マン・オブ・スティール』、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と、彼を主人公にした作品が次々と製作されています。 「スーパーマン」というキャラクターを生み出したのは、当時高校生だったジェリー・シーゲルとジョー・シャスター。彼らはスーパーマンが世界的ヒーローになるとは思いもよらず、DCコミックスへわずか130ドル(現在の価値で約21万円)で売却!後に権利訴訟にも発展しましたが、スーパーマンは「アクション・コミックス」第1号で初登場して以来、20世紀から21世紀をまたいで活躍するスーパーヒーローとして愛され続けています。 DC実写映画シリーズ(DCEU)の『ジャスティス・リーグ』においても重要なキャラクターであるスーパーマン。その基本的な情報を、トリビアやエピソードなどと交えて紹介していきます。

1.スーパーマンってどんなキャラクター?

本名と出生地

スーパーマンはクリプトン星生まれのクリプトン人で、本名はカル=エルといいます。父親で科学者のジョー=エルは、まだ赤ん坊のカル=エルを救おうと、宇宙船に乗せて崩壊寸前のクリプトン星から地球へ送りました。 宇宙船はアメリカのカンザス州スモールヴィルに飛来し、カル=エルはそこに住むケント夫妻に拾われて、“クラーク・ケント”と名付けられて育ちます。

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普段は新聞記者とヒーローの二重生活

成長したクラークは大都市メトロポリスに出て、デイリー・プラネット新聞社に就職。自らの能力を活かすため、ヒーローと新聞記者の二重生活を始めるのです。 普段は髪型を変え、メガネをかけて新聞記者クラーク・ケントとして生活しています。真の姿を隠すため、メガネのレンズには目の雰囲気を変えるための加工も施されており、周囲の人物がクラーク=スーパーマンと気づくことはありません。 また、コミック版ではメガネで変装する以外にも声帯をコントロールして声を変える、大きいサイズの服を着るなどしてスーパーマンである事実を隠しています。

2.登場作品を公開年順に一覧で紹介

公開・放送年 作品タイトル 分類 スーパーマンを演じた俳優 声優
1948年 連続活劇スーパーマン 映画 カーク・アリン 吹替版なし
1950年 アトムマン vs スーパーマン 映画 カーク・アリン 吹替版なし
1951年 スーパーマンと地底人間 映画 ジョージ・リーヴス 吹替版なし
1952〜1958年 スーパーマン ドラマ ジョージ・リーヴス 大平透
1966〜1970年 スーパーマン新冒険 アニメ バッド・コルヤー 広川太一郎
1973〜1986年 スーパーフレンズ アニメ ダニー・ダーク 吹替版なし
1978年 スーパーマン 映画 クリストファー・リーヴ ささきいさお/東地宏樹
1981年 スーパーマンⅡ/冒険篇 映画 クリストファー・リーヴ ささきいさお/東地宏樹
1983年 スーパーマンⅢ/電子の要塞 映画 クリストファー・リーヴ ささきいさお
1988〜1992年 スーパーボーイ ドラマ ジョン・ニュートン/ジェラルド・クリストファー/ロン・エリー 吹替版なし
1987年 スーパーマンⅣ/最強の敵 映画 クリストファー・リーヴ ささきいさお
1993〜1997年 LOIS&CLARK/新スーパーマン ドラマ ディーン・ケイン 堀内賢雄
1996〜2000年 スーパーマン アニメ ティモシー・デイリー 花田光
2001〜2011年 ヤング・スーパーマン ドラマ トム・ウェリング 野島健児
2001〜2004年 ジャスティス・リーグ アニメ ジョージ・ニューバーン 花田光
2004〜2006年 ジャスティス・リーグ・アンリミテッド アニメ ジョージ・ニューバーン 吹替版なし
2006年 スーパーマン リターンズ 映画 ブランドン・ラウス 東地宏樹
2006〜2008年 リージョン・オブ・スーパーヒーローズ アニメ ユーリ・ローエンタール 吹替版なし
2010年 DCスーパーフレンズ アニメ デビッド・ケイ 吹替版なし
2012年 スーパーマン・オブ・トーキョー アニメ ブレア・アンダーウッド/ジェフ・ベネット 吹替版なし
2013年 マン・オブ・スティール 映画 ヘンリー・カヴィル 星野貴紀
2016年〜 ジャスティス・リーグ・アクション アニメ ジェイソン・J・ルイス 吹替版なし
2016年 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 映画 ヘンリー・カヴィル 星野貴紀
2017年 ジャスティス・リーグ 映画 ヘンリー・カヴィル 星野貴紀

3.圧倒的強さを誇るスーパーマンの能力

スーパーマンの主な能力

スーパーマンの基本的な能力は、核爆発にも耐えうる耐久性と80万トンもの物体を持ち上げる怪力、そして最高時速800万キロという速さの飛行能力です。 加えて透視能力を持ち、ヒートビジョンという熱線を眼から発することができます。吐く息でものを凍らせるフリーズブレスという能力も。 高校に入りこういった超能力パワーがあふれ出すと、クラークはそのパワーを抑えることに苦労していました。養母のマーサはある日、クラークを地球へと運んだロケットがヒートビジョンによって焼かれていなかったことに気が付き、その窓をクラークのメガネに使用。 これで、クラークが感情を抑えることが出来なくても、メガネがヒートビジョンの熱をブロックして人に危害を加える危険性はなくなりました。

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リブートシリーズで得た新能力

リブートシリーズ「The New 52」で、スーパーマンは新たな能力を獲得しました。それは太陽エネルギーを凝縮してブラストを放つことで、400m圏内全てを焼き尽くすことができる強力なもの。 しかし、この能力を使った後のスーパーマンは24時間パワーがない状態が続きます。この時スーパーマンのパワーは一般市民と全く変わりありません。

4.そんなスーパーマンにも弱点がある

最大の弱点であるクリプトナイト

スーパーマンの弱点といえば、クリプトナイトという鉱石。これはクリプトン星にある鉱物で、クリプトン人を死に至らしめるほどの影響を与えます。 実はこの弱点はオリジナルではなく、後から付け加えられた設定でした。コミックデビューして人気を獲得した後にラジオシリーズが開始され、スーパーマンの声優バッド・コルヤーの休暇のためにスーパーマンの弱点が生まれたと言われています。 クラークが記者として地球に衝突した隕石の取材へ向かうと、めまいを覚えて弱体化してしまいます。クリプトナイトによって弱ったスーパーマンは、一時任務を離れることとなりました。その間、バッド・コルヤーもスーパーマン同様休暇を取っていたそうです。

赤い太陽と魔法にも弱い

スーパーマンは、地球が周りを回っている若い“黄色い太陽”からパワーを得ており、出生地のクリプトン星が周回していた老いた“赤い太陽”からはエネルギーを得られません。 赤い太陽の光を浴びると超能力が使えなくなり、打撃や弾丸に対して他の人間と同じようにダメージを受けるようになります。 さらに、人間同様魔法に対する耐性がないため、ヴァンパイアやウォーウルフなど空想上の生物が苦手なようです。

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5.シンボルである“S”マークの本当の意味とは?

スーパーマンの胸にある有名な“S”のマークは、単にSupermanの“S”というわけではありません。 “S”はクリプトン星のエル家の紋章であり、2013年の『マン・オブ・スティール』では父親のジョー=エルがこの紋章を身につけていました。 また、紋章“S”はクリプトン星では「希望」を意味するという設定もあります。さらにそのSを逆に描くと、「復活」という意味に変わるそうです。

6.クラーク・ケントの気になる恋愛事情

同僚で恋人、そして妻となるロイス・レイン

スーパーマンの同僚で、後に恋人になり妻となるロイス・レイン。デイリー・プラネット新聞社の記者で、スーパーマンの活躍を追って記事にしていました。クラークが新聞社に入社してからは、彼がスーパーマンだとは知らずに親しくなっていきます。 同僚・恋人として長年付き合ってきた二人ですが、こんなおかしなエピソードもあります。ロイス・レインが、リトルアフリカと呼ばれるメトロポリスのスラム街に取材へ出かけた時、白人だったことで取り合ってもらえませんでした。そこでスーパーマンはロイス・レインを助けるために、彼女を1日黒人に変身させたのです。

実は恋多き男!?

ロイス・レインはクラークの初恋の女性ではありません。スーパーマンは恋多き男で、高校時代にはロイスの親友ラナ・ラングに恋に落ち、ティーンの時には“レギオン・オブ・スーパーヒーロー”のメンバーであるサタンガールに夢中。さらに一時期、ワンダーウーマンに思いを寄せていたこともあります。 スーパーマンはロイス・レインと交際する前、メトロポリス大学で出会ったロリ・レマリスと恋に落ちています。彼女には毎晩8時に帰宅して水槽の水につかる奇妙な習慣が。後にロリは人魚だったことが発覚して海へと帰っていきました。 不思議なことに、ロイス・レイン(Lois Lane)、ラナ・ラング(Lana Lang)、ロリ・レマリス(Lori Lemaris)、ライラ・レロル(Lyla Lerrol)など、スーパーマンの恋人となるキャラクターはなぜかイニシャルが“LL”です。

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7.バットマンとの関係は原作と映画版で大きく違う

DC初のヒーローがスーパーマンなら、二番目のヒーローはバットマンです。バットマンは1939年に「ディテクティブ・コミックス」第27号で初登場しています。 コミックス版では、二人は信頼するヒーロー仲間であり古い友人で、バットマンことブルース・ウェインとクラーク・ケントの間にはかなり深い付き合いがあります。大富豪のブルースは、クラークとロイスが住んでいるアパートを所有し、彼らが結婚した時にはお祝いとしてアパートを贈りました。 さらに、クラークとロイスが働くデイリー・プラネット社が、新しいスポンサーを探していた時には新聞社を買収しています。 しかし映画版では、2016年の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で初めて顔を合わせ、初めは敵対する関係として描かれていました。その翌年に公開された『ジャスティス・リーグ』では、バットマンが結集させるスーパーヒーローチーム「ジャスティス・リーグ」にスーパーマンも加わることになります。

8.スーパーマンの宿敵はある因縁を持つレックス・ルーサー

スーパーマンの宿敵はレックス・ルーサーといい、メトロポリスの大企業「レックス・コープ」社長です。世界征服を企む悪の科学者としてコミックスに初登場したのは、1940年のアクション・コミックス第23号。天才的な頭脳と莫大な経済力を持ち、エイリアンで超人的なスーパーマンを人類の脅威と考えて暗躍しています。しかし10代の頃は、レックスとクラークは友人同士でした。 ある時、研究所で起きた火災を止めるために、スーパーマンがスーパーブレスを吐くと科学薬品が落ちてしまいます。それがレックスの頭にかかり、彼は永久に髪が生えない頭に。一部のエピソードでは、レックスはこのことを根に持っているという設定もあります。 レックスがスーパーマンに対して“アトミック・ボム(原爆)”という名前の爆弾を投げつけるエピソードもありましたが、第二次世界大戦中だったため、このエピソードは検閲にかかってしまいました。

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9.クラーク・ケントを取り巻く重要キャラ一覧

ジョナサン・ケント

ジョナサン・ケントは、地球にやってきたカル=エルにクラークと名付けて育てたスーパーマンの養父です。クラークの超人的な能力に気づき、その力を隠しつつ人助けに使うよう道徳を説きました。スーパーマンの人格形成に最も影響を与えた人物です。

ジョン・ケント

ジョン・ケントはジョナサン・サミュエル・ケントといい、クラークとロイスの息子です。クリプトン人と地球人のハーフであり、父同様の能力を持つ“スーパーボーイ”。バットマンの息子ダミアン・ウェインとともに「偉大なヒーローの子供たち」として活躍しています。

スーパーガール/カーラ・ゾー=エル

本名はカーラ・ゾー=エルで、崩壊後のクリプトン星の生き残りとして育ち、いとこのスーパーマンがいる地球へやってきました。地球では孤児として育ち、後にダンバース夫妻に引き取られ、リンダ・リー・ダンバースという名前になります。能力はスーパーマンと同じで、高校のカウンセラーとして働く傍ら、スーパーガールとして活動しています。

パワーガール/カレン・スター

パワーガールはスーパーガールであるカーラ・ゾー=エルの別名で、「スーパーマン」シリーズの並行世界「アース2」での呼び名です。地球ではクラークとロイスに娘同様に迎えられて、カレン・スターという名を持ちました。プログラマーとして働きながら、パワーガールの活動も行なっています。

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スーパーボーイ/コン=エル

スーパーボーイは、原作コミック『デス・オブ・スーパーマン』(1992)で死んだスーパーマンのDNAから生成された、スーパーマンのクローン。スーパーマンの後継者として、植え付けられた記憶をもとに活動を始め、スーパーガールとともにサイボーグスーパーマンを倒しています。後にスーパーマンから“S”のシンボルを持つ同志として、コン=エルの名を与えられました。

10.スーパーマンを演じてきた代表的な俳優

クリストファー・リーヴ(1978~1987年)

クリストファー・リーヴは、1978年に映画『スーパーマン』でクラーク・ケント/スーパーマン役に抜擢され、1980年代にかけて計4作に出演しています。1995年に落馬事故によって下半身麻痺となり、以後車椅子生活を余儀なくされました。しかしその後リハビリに努め、1999年にはテレビドラマ『裏窓』で俳優として復活を遂げています。 映画『スーパーマン』を製作する際に、プロデューサーはハリウッドの若きスターたちの中から主役を決めようとしていました。アーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローンはこの役を手に入れたかったそうですが、キャスティングの権限を握っていたマーロン・ブランド(映画でジョー=エルを演じた人物)によって拒否。その後、キャスティングされたのがクリストファー・リーヴだったのです。 スーパーマンを演じるには細すぎるといわれていましたが、リーヴは見事役になり切り、役作り中に約18キロもの筋肉をつけました。これに一役買ったのが、ダース・ベイダー役で有名なデヴィッド・プラウズ。ボディビルダーとしても知られるプラウズとともに、肉体改造のトレーニングに挑んだといいます。

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トム・ウェリング(2001~2011年)

トム・ウェリングは、2001年から2011年まで続いたテレビドラマ『ヤング・スーパーマン』で若き日のクラーク・ケントを演じています。全国的なオーディションの中から選ばれ、歴代の中でも最も長期間クラーク・ケントを演じた人物です。 クラークがスーパーマンになる前の物語で、スモールヴィルでのクラークの青春時代が描かれています。シーズン10まで放送され、人気を博しました。 しかし意外なことに、トム・ウェリングはクリストファー・リーヴ同様にスーパーマンのファンではなく、ケント役で有名になった後でもスーパーマンのコミックは読まないようにしているそうです。

ヘンリー・カヴィル(2013~2017年)

「スーパーマン」シリーズのリブート作品として始まった2013年公開の映画『マン・オブ・スティール』。DCEUの第1作目でもあり、以降2017年の『ジャスティス・リーグ』までの3作でクラーク・ケント/スーパーマン役を務めているのが、ヘンリー・カヴィルです。 スーパーマンのコスチュームも一新され、より力強いデザインになり、新生スーパーマンとして颯爽と登場したカヴィル。彼はイギリス人で、初めてのアメリカ人以外のスーパーマンとしても話題となりました。 実はカヴィルはジェームズ・ボンド役のオーディションで最終選考まで残っていましたが、若すぎたため落選。「トワイライト」シリーズのエドワード・カレン役でも年齢が問題となり選ばれることはありませんでした。 しかし何年間もヒーローのアイコン的存在のキャラクター役を求めてきた彼が、最も偉大なヒーローであるスーパーマンに選ばれたのは運命を感じさせますね。

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今後のDCEUでのスーパーマンの活躍に注目!

2017年の映画『ジャスティス・リーグ』に再登場し、「ジャスティス・リーグ」で重要な役割を担うことになるスーパーマン。これまでも、映画やドラマ、アニメなど様々なメディアで愛され続けているスーパーヒーローは、今後一体どのような変貌を遂げていくのでしょうか。 『ジャスティス・リーグ』の続編にも注目が集まっている中、2019年3月現在ではヘンリー・カヴィルの続投はまだ発表されていません。今後のDCEUで、スーパーマンがどんな立ち位置で活躍していくことになるのかも気になるところですね。