2017年7月6日更新

『ヒックとドラゴン』の知られざる10のこだわり

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ヒックとドラゴン

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こどもから大人まで楽しめる最高品質アニメ『ヒックとドラゴン』

2010年に公開されたドリーム・ワークス制作の3Dアニメーション『ヒックとドラゴン』。バイキングの一族の少年ヒックとナイト・フューリーという種類の伝説のドラゴン・トゥースの友情を描いた作品です。 ハイクォリティな映像美と文句のつけようのないストーリーテリングで世界中のアニメファンをうならせました。 今回は、『ヒックとドラゴン』の魅力を支えるスタッフたちのこだわりをご紹介いたします。

1.トゥースの眼!?

今作で特にこだわっていたのがトゥースの眼です。 ヒックがトゥースを初めて発見した時には閉じられていた眼。しかし、ヒックが捕らわれたトゥースに近づくとカメラがズーム、胴体から頭に向かいカメラが移動すると見開いた眼が現れ、ヒックを睨みつけます。 トゥースの眼はとても恐ろしく、背筋の凍るような眼光でした。 この場面は映像でストーリーを語っている良い例です。セリフ無し、眼だけでトゥースがどんなキャラクターかを表現していました。

2.親子で同じセリフを言っていた!?

ヒックと父ストイックは異なる場面で同じセリフ“I did this”と言っています。その場面はどちらもトゥースが傷を負う場面で、対の構造になっています。 二人とも囁くようにセリフ(“I did this”)を言っているため、注意しないと聞き逃してしまいます。

3.ドラゴン図鑑の絵が動いた意味とは!?

ヒックがドラゴン図鑑を読むシーン、ヒックが図鑑を読み始めた時はもちろんドラゴンの絵は動いていません。 しかし、雷にヒックが驚いて一旦読む手を止めた後に再び読み始めると、ドラゴンの絵がかすかに動きます。 これは図鑑の絵が実際に動いたことを意味する訳でなく、ヒックの恐怖がドラゴンの絵に反映された演出でした。

4.キャンドルで分かるディテールへのこだわり!?

同じくヒックが図鑑を読むシーンから。 ヒックはロウソクの灯った部屋で図鑑を読んでいましたが、この場面からどれだけクリエイターのレベルが高いかが分かります。 このシーンのロウソクがとてつもなくリアル、ディテールにトコトンこだわりを感じる場面です。 わずかな風から影響を受けるロウソクの揺らめきもリアルに表現、2本のロウソクがヒックが本が開く時などに反応していました。 ここまでのキャンドルを再現するまでにはとてつもない労力と時間がかけられていたはずです。

5.『マダガスカル』のキャラクターがカメオ出演!?

2005年公開、今作と同じドリームワークスの人気作品『マダガスカル』のキャラクター、カバのグロリアが今作に登場します。 トゥースがヒックとアスティを乗せてドラゴンの隠れ家へ向かうシーンでは様々なドラゴンが飛び交っていました。その内のドラゴンの1頭がグロリアを掴みながら飛んでいます。

6.ゲップはワープを使える!?

ヒックが闘技場でモンスター・ナイトメアと戦う準備をしていた時、横に鍛冶屋のゲップが立っていました。 ゲップが“やっちまえ”と言うとゲートを閉まり、ヒックはリングのセンターへと向かいます。およそ10秒後、盾やナイフを取っているカットへ。 それから突然ヒックが闘技場に入ってきた場所と反対側に立つストイックが映りますが、そこにはゲップの姿もありました。 わずか数秒の間にどうやって闘技場の反対側へと移動出来たのでしょうか。ゲップは義足でドッシリとした体形、とても足が速いようには見えません。 バイキングはテレポーテーションを習得しているのかもしれません。

7.似た者同士の二人!?

トゥースは食べ物を決して盗まないドラゴンで、他のドラゴンとは違い、異質の存在、ヒックは小食でみんなから邪魔者扱い、他のバイキングとは違い、異質の存在です。 他のドラゴンが同じ状況にいたら、きっとヒックを殺していたはず、だけどトゥースはヒックを殺しませんでした。その結果として尻尾の一部を失うことになります。 他のバイキングがヒックと同じ機会を得たら、きっとトゥースを殺していたはず、だけどヒックはトゥースを殺しはしませんでした。その結果、ヒックは片足を失うことになります。 ドラゴンは人を殺すものと教えられた後、ヒックはトゥースに尋ねます“なぜ僕を殺さなかった?”。 後にヒックはアスティに尋ねられます“なぜトゥースを殺さなかったの?” 二人は他のみんなとは異なる感覚を持った似た者同士だったからこそ固い絆を結ぶことが出来たのでしょう。

8.レアな赤ドラゴン!?

バイキングの船がドラゴンの住む島に上陸したとき、ストイックが山肌を見ている場面に赤いドラゴンの尻尾が映り込んでいます。一瞬なので見逃している人が多いはずです。

9.映画の設定に忠実!?

映画クライマックスのトゥースがしばらく水中に潜り、再び登場する場面。この時トゥースはしばらくドラゴンクイーンを攻撃しようとしていませんでした。 これは映画冒頭に設定したあるルールを忠実に守っていた証拠です。 ドラゴントレーニングの場面でゲップがこんなことを言っています。“濡れたドラゴンは火を吐くことが出来ない。” トゥースは水中にいたため、飛び回りながら身体を乾かさなくてはなりませんでした。こういった細かいディテールや一貫性が『ヒックとドラゴン』の大きな魅力の一つになっています。

10.制作陣が込めた皮肉!?

ヒックはトゥースと確かに友情を結んでいましたが、皮肉なことに直接ドラゴンを殺す描写があるバイキングはヒックだけです。 ストイックや他のバイキングたちがドラゴンを殺した自慢をする中、ヒックはドラゴンを殺せないとも言っていました。ストイックはドラゴンにパンチしたりするシーンはあったものの、実際ドラゴンを殺すシーンは映っていません。