アグネス
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『アグネス』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2016年4月14日

    修道院で修道女が出産、その子が死体で見つかる事件が起きる。父親は誰か、子供を死なせたのは修道女アグネス自身なのか。精神分析や催眠術、スティグマなど少々オカルティックな要素もあり、なかなか複雑で隠鬱なミステリー。無垢な信仰の裏に闇を秘めたアグネス、彼女のトラウマを探るうち自身の深層心理に気付く精神科医ジェーン・フォンダ、煙草を介して語り合う院長アン・バンクロフト。世俗、半俗半聖、聖女、3人のグラデーションを通して抑圧や欲望や虐待といった背景が浮かび上がる。血まみれトランス状態のメグ・ティリーが美しくも恐ろしく、女性の社会的受難劇という意味でもゾッとするものがあった。ただ、これほど濃い内容で暗示的なモチーフを多数用いてるのに99分、やや駆け足で勿体なかったかも。