
『湯殿山麓呪い村』のスタッフ・キャスト
『湯殿山麓呪い村』の感想・評価・ネタバレ
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即身仏となったミイラの発掘のため、恋人の父親に依頼した考古学者。その夜、父は密室状態となった風呂場で殺害されていた。 ミステリーとしては目新しくありません。ネタバレになるので伏せますが、エラリー・クイーンの小説で似たものがありました。雰囲気は抜群。トリックに厚みもないことから映画自体がミステリーとしての完成を狙っていないように思います。まるで取り憑かれたように不幸の渦に飲み込まれていく関係者たちは、まるでオカルト映画を見ているかのよう。直接的に恐怖映像はありませんが、どう見てもミイラの呪いとしか思えない地獄のような展開に身が震えます。池田敏春の静謐な絵作りとも相まってなかなか見応えのあるオカルトサスペンス映画になっていました。