
『黄色い星の子供たち』の感想・評価・ネタバレ
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ナチスドイツの占領下にあったフランス。 ドイツの命令でユダヤ人の一斉検挙が行われた。約一万五千人のユダヤ人が"絶滅収容所"に送られたヴェルディヴ事件が基に作られた映画。 この内四千人は子供だったそうで、後に生還した100人の中には1人も子供がいなかったそうです。 映画の中のノノのような子供は幻だったということがより一層戦争の悲惨さを物語っています。 映画の中での台詞で約1万人のユダヤ人が勇敢なパリ市民により検挙を逃れたそうです。どんな理由があってもどれだけ難しくても1万人のユダヤ人を救ったパリ市民のように、無断で水を分け与えて手紙を届けた消防士たちのように、メラニー・ロランが演じた看護婦のように自分の良心に従うことが2度とこのようなことを起こさせない事だと改めて感じました。 それにしても、メラニーはやっぱり好きです。
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「サラの鍵」と同じテーマのヴェル・ディヴ事件を扱った作品。 実際に起こった恐るべき事件を正面から真っ直ぐに描いています。彼らを匿った人が沢山いたと言うことも。 ユダヤ人医師(ジャン・レノ)看護士(メラニー・ロラン)あと子供達。彼らの目線で話は進みます。 人が人としての扱いを受けられない悲惨さ。子供の瞳は純粋で真っ直ぐだったのに、その瞳に何が映ったのか…。ドビュッシーの「月の光」の優しいメロディーが印象的です。
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大好きなメラニー様が出てる映画、 おまけに辛くても必ず見てしまう ナチス政権、戦争映画ということで 飛び付いて見た映画。 とにかく、子供たちが不憫すぎる。 最後、少しだけ報われてよかった。 縞模様みたいな後味のわるさはないです。
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どうして僕たちはこうなるのか?理由が分からないだけに子供たちは辛い。全部大人が悪いのだが。
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目線が近くて、つらかった。 ストーリーを作りすぎてない感じで、現実感が増していた。
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なんて映画だろう。なんて、なんて辛い映画だろう。 フランス政府がホロコーストに荷担した、1995年までは公式には認められていなかった事実を元にした映画。 ヒトラーを始めとする命令系統は現実にユダヤの人々を前にすることは一切なく、現実に執行していく人々はユダヤの人々の健気な様子に常に惑っている様子が余りにもリアルで、現実を見なければひとはいくらでも残酷になれるのだな、と恐ろしくなりました。
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ヴェルディヴ事件。こんな残酷な事がありました、だけでは終わらせない『サラの鍵』のほうがより心揺さぶられましたが、ラストシーンで、アネットと再会したジョーとノノの表情の違いには、考えさせられるものがありました。
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フランスであったホロコーストのことを実話を元にしたお話。フランスでもユダヤ人の虐殺が起きていたことを知らなかった。何を憎むべきなのか、、見ててとても辛かったけどこのことを知れてよかった。今こうして普通に生活できてる事にほんまに感謝。 最後にドビュッシーがかかった。これからこの曲を聞くたびにこの事を思いだしそうです。
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1942年ナチス占領下のパリ、ユダヤ人は胸に黄色い星をつけるよう義務付けられ 公園や映画館、遊園地への立ち入りが禁じられていた。 それでも11歳のジョーと家族、隣人たちは、ささやかな暮らしは続くと信じていた。 同年7月16日、フランス警察によるユダヤ人一斉検挙が始まり およそ1万3,000人もの人々がヴェル・ディヴ(冬季競輪場)へと送られる。 先日、「サラの鍵」を観たので、ヴェル・ディヴ事件がなんなのかが 分かっていた上でこれを観たのですが 「サラの鍵」よりもノーマルにヴェルディヴ事件が描かれていて、見やすいと感じました。 誰もが知ってる、ヒトラーがユダヤ人を消し去ろうとした 忘れてはならないホロコーストが、なんとパリでも起こっていたという事実。 ナチスの支配下にあったパリで1万3,000人ものユダヤ人が検挙されたのです。 そして、生きて戻ってこれたのはたったの25人だけだったそうです。 この事件は長年の間、ずっと封印されてきて 今のパリに住む若者はこの事件のことを知らなかったようです。 私もはじめて知ったときは、ショックでした。 あのパリでも、こんな悲劇があったなんて... と少し見損なった感もありました。 実際に検挙された子どもたちの中で生き残った数少ない人物の証言などを基に 元ジャーナリストのローズ・ボッシュ監督がこの作品を作り上げたので 非常にリアルなものになっていて、涙無しでは観ることが出来ません! 今や日本では、ドラえもんになってしまったジャン・レノも出演しています。 ユダヤ人の医者で、ヴェルディヴに集められたユダヤ人の世話をする仕事を任された役です。 ヴェルディヴに集められたユダヤ人たちは、5日も水も飲めず 人権を無視された状態で過ごすことを強制されました。 それでも、勇気のあるフランス人たちが、希望を届けてくれていた事実も描かれています。 メラニー・ロラン演じる看護師の勇気ある姿にも、感動です。 たくさんの人が心ではどうにかしたいとおもっていても、実際には行動にできないものです。 それでも屈することなく、勇敢に立ち向かった看護師は素晴らしい。 ヴェルディヴの時点で、心が折れそうになっている私に さらに追い打ちをかけるようにして、信じ難いことが次々と無情にも行われていくのです。 本当にホロコーストを描いた映画は観ていて辛いですが、知らなければならないという 気持ちからか、どうしても観てしまうのです。 知ることで、どうにかなると思っているかのように。 ヴェルディヴ事件とは違いますが、あの有名な 「ライフイズビューティフル」よりも柔らかめに描かれているので 見やすいと思います。ぜひ、多くの人に見て欲しいと思います。 無知は罪だといいますから、これを観て、知ることで、少しでも罪が軽くなるのなら。 そして、決して二度とこんな悲劇が繰り返されないことを祈り また、もし起こってしまった時に自分に何が出来るのか、考えたいと思います。 しっかし、ノノが可愛すぎた。 最後のノノをみて、涙が止まらなかった...
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この手の映画は辛いけど観ることをやめない。
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ヴェル・ディブ事件の事も、近年までフランス政府がこの事件の事を黙殺していた事も全く知りませんでした。 ユダヤ人というだけで、ここまで酷い扱いを受ける当時の現状をまざまざと見せつけられる中で、子供達の澄んだ瞳と、先に待つ絶望がなんともやりきれなかったです。 ここ最近見た映画の中でも抜群に良かった。
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2011/08/20 シネ・リーブル梅田 実話を語られると、どんなホラー映画よりも恐ろしい。作り物は全然平気だがドキュメントには弱いのだ。最後に少しだが確かな希望を見せられて救われた気がした。
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子ども達の目が純粋で皆可愛くて、だからこそ余計に彼らを見殺しにしてしまったフランス人の忸怩たる思いを感じた。消防士さん…;ω;