野いちご

野いちご

Smultronstallet
1957年製作 スウェーデン 89分 1962年11月1日上映
rating 4.1 4.1
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『野いちご』とは

ひとりの老人の1日を通して、夢と現実、そこから派生する虚しさや孤独を描いたドラマ。回想を交えながらも、悪夢や願望などの心象風景をも描写した映像詩。ベルリン国際映画祭金熊賞、アカデミー外国語映画賞など、多くの映画賞を受賞している。監督・脚本は、『夏の夜は三たび微笑む』や『処女の泉』で世界的に知られるスウェーデン人のイングマール・ベルイマン。主演は、スウェーデン映画の父とも称される、映画監督ヴィクトル・シェストレム。

『野いちご』のあらすじ

医師イサクは長年の功績が認められ、名誉博士号を授与される予定だった。だがその前夜、自分の死を暗示するような夢を見てしまう。授与式の当日、イサクは式場のあるルンドまで車で向かう事にする。義理の娘・マリアンヌもイサクに同乗を願い出る。ルンドへ向かう途中、イサクは思い出の邸に立ち寄る。そこは、イサクが初恋の人を弟に奪われた場所でもあったのだ。イサクは思い出の地で、初恋の人にそっくりな女学生・サラを車に乗せる。ところが、イサクの乗る車が別の車にぶつかってしまう。相手の車が横転したため、イサクはその車に乗っていた夫婦を自分の車に乗せることにする。だが、仲の悪い夫婦は車内でもケンカする。とうとう、マリアンヌは夫婦を車から降ろすのだった。マリアンヌとイサクの息子・エヴァルドもやはり不仲だった。マリアンヌはその訳をイサクに話す。2人の間に子供がいないのは、エヴァルドが父イサクを見て家庭に絶望しているからだと言う。息子が人生を楽しんでいないと知ったイサクは、家庭を顧みなかった自分の人生を反省するのだった。

『野いちご』のスタッフ・キャスト

『野いちご』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2015年10月26日

    ベルイマン初鑑賞が『処女の泉』でした。その際は『鮮血の美学』に引っ張られすぎたレビューを書いたかと思うので、事実上ベルイマンを本作初鑑賞としたいくらいです。元々ロード・ムービーが好きなのもあり本作の設定がおじいちゃんが旅をするという点で、自己ベストロード・ムービーである『ストレイト・ストーリー』と似ていることから相対的に高くなっているかと思います。 ものすごく共感できる映画です。僕は実家に帰ると小学生の時に通った通学路を歩くようにしているのですが、それだけで色々な思い出が蘇ります。現在を過去と比較し、相対化しているという点で本作のおじいちゃんがやっている冒険と似ていると思うのです。その過去が大きくなればなるほど、つまり年を取れば取るほどこの作品の重みは増してくるのではないでしょうか。家に閉じこもりがちな一人暮らしの老人に何か一つ映画を渡すなら本作を選んで、繰り返し見るように奨めるでしょう。多分そんな映画です。

  • Yuzukappa
    Yuzukappa 5 2015年7月22日

    見るのがおそすぎた。 すばらしい。人生で何が大切なのかがよくわかる。そして人生は本当にいろんなことがある。生と死が常にある。エンターテイメントとしても前衛的映画としても(夢、一人二役)こんなに全てが備わってるとは。そしてこれから何度も観たくなるだろうな。 なによりも表情のみで心情がわかる年季の入ったシワ、 もう野イチゴはない。 過去の清算。 最後のベッドのシーン、私もあなたが大好きだ、ぼくも年老いてこう言われる人生を送りたいとおもった。あ、影響されてる、

  • tmmyon

    イングマール・ベルイマン、ハマっちゃうかもなあ。 医者のおじいちゃん、頑固だけど若者に優しくて私も車乗せてほしいなあ。 若き日の切ない思い出、名声、大きい車、助手席に美女、若者に好かれる、という老人のロマンを凝縮した作品。

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