太陽を盗んだ男
太陽を盗んだ男
日本 147分 1979年10月6日上映
rating 4.2 4.2
60 20

『太陽を盗んだ男』のエミデブの感想・評価・ネタバレ

エミデブ
エミデブ 4 2017年10月30日

素晴らしい! 日本映画も捨てたもんじゃないなと思わせる。いや、この荒削りというかあまりにもツッコミどころが多い点は国内だからこそ許されるようなものだと思うが。西部警察や大都会などのバックグラウンドを知っめてなりたつ「当時らしい映画」ではある。しかし本作が描くのは、日本では特にタブーと言って良い内容だ。三上寛やRCサクセションのCDが発売禁止をくらうなら、この映画はDVD化規制がかかっててもおかしくはないはずだ。そんな内容。 沢田研二演じる中学校教師は、プルトニウムを盗み、自身で原爆を製作する。その途中でもちろん被爆している身体のだが、完成した原爆を盾に国家を動かすほどの要求をする。 最高にエネルギッシュな映画であることは間違いないんだけど、なによりも感じられたのがイデオロギーを主張する人々である。例えば赤派などの団体がデモ行進をしていたり。当時の情勢を反映しているのだが、今やこう言ったものは危険思想とみなされる。よく知らない人がなんとなく良くないものだと思い込み、なんとなくマジョリティに加勢する。まぁ、最近言われるサイレントマジョリティーだろうか。平和ボケとも言えるかもしれない。この時代は若者が真剣に考え権力に対抗している。この映画も一種の主張のように思える。広島長崎に歴史的な悲劇を巻き起こした原爆をこの映画に登場するラジオのパーソナリティは「希望」という。そのような主張が特に表れていたのが、沢田研二と菅原文太のローリングストーンズの話ではないだろうか。 犯人は特になにか望みを果たすわけではないが、派手な事件を起こし、警察に捕まりたくないと逃げる。その根底から汲みとれることはたくさんありそうだ。 プールにプルトニウムを撒くシーンと、ラストシーンはかなり衝撃的。あれは銀座だろうか、、、。 個人的には高中正義の曲が使われててテンションが上がった。