三重スパイ
三重スパイ
TRIPLE AGENT
フランス 2012年4月21日上映
rating 3.5 3.5
4 1

『三重スパイ』のsouthpumpkinの感想・評価・ネタバレ

southpumpkin
southpumpkin 3 2017年9月24日

スパイとその妻の物語。 非常に難しい映画です。その時代のヨーロッパにおける歴史的背景やそれに伴う政治活動などを正確に頭に入れておかなければ話に取り残されます。主人公がスパイである、と妻にバレるタイミングがいまいち分からず、しばらくたってからスパイであることが僕にもわかりました。しかし個人的にはそれで良いと思います。史実を捉えた歴史モノではなく、その時代の混沌を「夫婦の会話」の中だけで描ききってしまうところにこの映画の面白さはあります。スパイ映画らしさはラスト付近で一瞬顔を出すだけで、基本的にはやれ上階に住むご家族のお子さんの肖像画を描いてみたやら、やれ妻の調子が悪いから田舎に引っ越そうだとかその程度。そんな普通の夫婦生活を送る妻はある日夫が何か隠し事をしているのでは、と勘ぐる。そうしてスパイであることが暴露されるのです。そして住む場所を変えないか、と提案される。夫婦愛の中に当時の政治情勢が入れ子になっているのです。面白い構造。そういう映画として観ているとラストはかなり衝撃的でした。