
『ゼイリブ』とは
1982年の映画『遊星からの物体X』や1999年の『ヴァンパイア 最期の聖戦』で知られるジョン・カーペンターが1988年に製作し、いまだ特定層からの根強い人気を誇るSFホラー映画。宇宙からの侵略者の姿を見抜くことができるサングラスを入手した主人公と侵略者達との戦いを描く。 主役のネイダは、1980年代にアメリカで人気を誇ったプロレスラーのロディ・パイパーが演じる。1988年の製作から30年を記念して、最新のHDリマスターと音響のリミックスを施したうえで、2018年にリバイバル上映された。
『ゼイリブ』のあらすじ
職を失いとある土地に流れ着いたネイダは、ある工事現場での仕事を得る。ネイダはそこで仲良くなったフランクという現場作業員からの紹介を受けて、町の教会のホームレス用のテントで寝泊まりするようになる。 ある日ネイダは、教会で牧師たちが惨殺される場面に遭遇してしまい、そこで大量のサングラスを発見する。ネイダは、そのサングラス越しに見た人間のうち数人の顔が骸骨のように見えることに気づき、サングラスには普通の人間と宇宙から侵攻してきたエイリアンを判別する力があることに気づく。 やがてネイダは、宇宙からの侵略者と戦うレジスタンスと知り合い、彼らとともに侵略者達との戦いに参加するようになるのだが……。
『ゼイリブ』のスタッフ・キャスト
『ゼイリブ』の感想・評価・ネタバレ
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2019/07/10 Amazon prime
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ちょっと期待し過ぎたかも。資本主義批判とかそういうのは今でも十分生きてるメッセージだとおもうけど、後半の停滞感が残念。公開当時の社会情勢等を見ると、なるほどな、とおもう部分もあり。とにかくジョン・カーペンター節は堪能できた。
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流れ者の男がドヤ街で生活を始める。近くの教会ではなにやら不審な動きがあり、興味を持った男が監視をする…。 貧富の差が色濃くなったアメリカで底辺主観で描かれる序盤、主人公の何処吹く風な感じ、周囲の人間の諦めきった感じもリアリティがあります。主人公が一気に当事者になるのは教会から持ち出したサングラスを掛けるシーン。一気にSFになります。日常と非日常が表裏一体となっている感じ、まさに『マトリックス』。日常の貧困を静観していた主人公は支配からの脱却に一肌脱ぎ物語は進行していきます。支配する者が異形であるという点に主人公たちは奮起するわけですが、そもそも異形であるか否かは問題ではなく、それが人間であっても…。という点に本作のメッセージは込められています。 雰囲気は抜群です。ディストピアなSF感はクローネンバーグを類します。主人公のイメージも『ニューヨーク1997』のスネークにとても似ている。 好きなシーンは大げんかシーン。長い乱闘シーンに感じた違和感は僕だけじゃなかったんですね。ヒロインの扱いも好き。ヒロインと主人公の会話シーンにあのドッキリは意図されたものですよね。