青春の殺人者

青春の殺人者

1976年製作 日本 132分 1976年10月23日上映
rating 3.9 3.9
16 10

『青春の殺人者』とは

小説家・中上健次が昭和49年、千葉県で起きた実際の殺人事件をモデルに描いた短編小説『蛇淫』を映画化。理由もなく、勢いで両親を殺害してしまった青年の落ちぶれていく様が描かれた衝撃作である。また、長谷川和彦の監督デビュー作品。脚本は、『夏の妹』(1972年)の田村孟が手掛け、撮影は『祭りの準備』(1975年)の鈴木達夫が担当した。そして、音楽はゴダイゴが担当。キャストは水谷豊、内田良平、市原悦子、原田美枝子らが名を連ねる。

『青春の殺人者』のあらすじ

斉木順(水野豊)は、厳しい両親に過保護にされて育った22歳の青年。3か月前、親からもらったスナックの経営を、恋人の常世田ケイ子(原田美枝子)の手を借りて始めた。ある日、父親(内田良平)に取られた車を返してもらう為に実家に戻ると、両親にケイ子との交際に反対される。口論は続き母親(市原悦子)が買い物に出ている間に順は父親を殺してしまう。帰って来た母親は、自首をしに行こうとする順を引き留め二人で逃げようと言う。しかし、母親はケイ子の話が出ると嫉妬心から錯乱し包丁を順に向け、もみ合っている間に順は母親まで刺し殺してしまうのだった。そして、両親を殺してしまった順の末路は......。

『青春の殺人者』のスタッフ・キャスト

『青春の殺人者』の感想・評価・ネタバレ

  • tomomi osaki
    tomomi osaki 5 2015年4月27日

    めちゃくちゃよかった。最高。一家ものでは、石井聰互監督の逆噴射家族を観た時の暴れる衝撃、青春ものでは園子温監督のヒミズを観た時のどうしようもない少年と隣にいる少女の暗く青臭い衝撃に似たものを感じました。私的に1/4くらいの前半部分と8ミリ映像の部分がたまらなくよかったと思います。前半で腹一杯になったくらいよかった。親殺しのシーンは本当に名作だと感じました。父親を殺した後の水谷豊の表情と汗が忘れられないのと、血の上を野菜が転がったり、頭がおかしくなったのかセリフがどことなく愉快な感じが垣間見えたり、不謹慎だけどちょっと笑ってしまった。そして母親もかなり怖かった。目の奥が真っ黒で人間の目をしていないというか本気で不気味さが伝わりすぎて、途中気持ち悪くなった。母親と暗闇で話すシーンからは恐怖がものすごく冷んやり伝わって、バックで、なぜか誰かのうなり声のような「んーんー」となっているのが怖くてしょうがなかったし、とにかく前半は、母親が気持ちが悪いと感じた。 父親の死体をとりあえず洗おうと、でかい漂白剤かなんかの箱を持ってテキトーに「ばちあたり~ ばちあたり~♪」ってふりかけてたり、不謹慎だけどかなり笑えた。 しかし、もう、脚本がかなり好みでしたね。具体的ではなくて「あれしよう」とか「国で決めたあれだから」とか、「あれ」が多かった笑 「血で滑りやがんの〜」のとこれが一番よかった。とりあえず狂気的すぎて突っ込みどころ満載。 水谷豊が、若くてハンサムです。70年代のヒッピー調のファッションだったりして、日本の若者らしくそれが取り入れられていたりして細部まで時代を感じて面白かった。

  • utsumi yu
    utsumi yu 3 2014年11月25日

    水谷豊のデビュー作で、長谷川和彦のデビュー作。太陽に盗んだ男の衝撃ほどはなかったですが、なかなか初期衝動に溢れた作品でした。市原悦子の演技も凄まじいが、彼女が殺されるシーンはトラウマになりました。原田美枝子のしゃぶりつきたくなるパイオツとゴダイゴの音楽も最高

  • 名月

    誰もが感じた若さゆえの鬱屈した気持ち、もうどうだっていい、という投げやりな気持ちを親殺しという普通ではないテーマを使って見事に表していて感動した。この作品より先にヒミズを観たので若い2人の姿は住田と茶沢に被った。こちらがヒミズの影響元なんだろうな。

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