アレックス
アレックス
Irreversible
2002年製作 フランス 98分 2003年2月8日上映
rating 3.4 3.4
41 14

『アレックス』のmazdaの感想・評価・ネタバレ

mazda

妻を殺された男が復讐心で狂ったように犯人を探し殺害する話を逆再生にして描く映画。 やっぱりギャスパー作品って観た後の目の疲労感がものすごい。落ち着いてから後々この作品を考えてみると映画的に考えればわりと普通な珍しくないストーリーなのにやり方がもう尋常じゃないやばさなのですごいもの観ちゃったって感覚になる。 残虐なシーンもスプラッター映画もあまり気にせずに観れるけど、どれもこれも共通してあるのが観ていてものすごい空虚感で溢れて、どこか冷めた目線で見てしまう。 そのきもちの抑えられない荒ぶる感情と取り返しのつかないどうにもならない事態は苦しいや悲しいなんていう域を超えていて無感情に近いどう感じることもできない感覚に襲われる。 逆再生でこの出来事を見るおかげで、どうしてこの事態が起きたのかという原因の原因の原因を探っていくような構成になっていて、観者に行き場のない後悔を感じさせ、さらにはそれさえも超えた人には観てしまったことさえ後悔させるようなきもちにさせる。 はっきりいって自業自得だったよなあと思わせる原因にいくらでも攻め立てる言葉は出てくるけど、そんなことを言ったところでもうどうにもならない結末を冒頭から見せられてるので言葉もあるのにでてこない。 妻が読んでいた本に描かれていた「未来は決まっている」というものが完全に私たちを絶望的にさせていて、見ている側からしたら事を止められるような改善点をいくらでも見つけられるんだけど、全てが決まっていたとすればそれさえも無駄なのかなあと思って、ああなんか考えれば考えるほど行き着く答えは同じだし虚しくなるからもうおしまい。好きな監督とはいえないけどすごい監督だとは言えますギャスパー・ノエ。