砂の器

日本
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「砂の器」のスタッフ・キャスト

「砂の器」の感想・評価・ネタバレ

  • Junichi__Nakamura
    Junichi__Nakamura 0 2016年12月25日

    20161218 TOHO 上大岡

  • mataro_mince
    mataro_mince 3 2016年12月8日

    12月7日 西宮5

  • HMworldtraveller
    HMworldtraveller 4 2016年3月1日

    松本清張の同名小説が原作。約40年前の映画とあって演出・セリフ・衣装など随所に古さは感じるけれど、それを補って余りある見応えある人間ドラマ。登場人物の誰にも感情移入できないドラマも少なくない中、本作は加害者やその父親の心の機微を感じ、思い巡らさずにはいられない。犯人はなぜ犯行に及んだのだろうか。 これを観ようと思い立ったのは樹木希林さんの自然な演技が心にすうーっと沁みた映画「あん」を観たのがきっかけ。どちらもハンセン病の黒歴史を物語の下敷きにしている。この病いは手足や目鼻の変形など目に見える症状を伴うため差別や偏見, 迫害の対象になってきた。かつては遺伝性と考えられ「業病」などと呼ばれ、前世の罪の報いとか血筋による病という迷信がまかり通り、親族に発病者が出ると地域社会からつまはじきにされたり、強制隔離で一家離散に追い込まれたという。 以前原作を読んだ時には、おもしろいと思いこそすれ、心が感じ入ることはなかった。が、映画でその印象はガラリと変わった。ハンセン病への政府の対応や差別への警鐘がメインテーマではない。これは宿命でさえも断ち切れない親子の強い絆を描いた物語だ。 当時の社会通念と善意が裂いてしまった親子の人生。あの善意が紛れもなく人生の大きな転換点であり、あれがなければ親子は野たれ死にしていたかもしれないし、犯人の今の姿ももちろん無かっただろう。が、何とか凌ぎ冷たい世間の仕打ちに耐えながら人生の多くの時を共にしていたかもしれない。 途中まで、惹き込まれるけどそれ以上でも以下でもないと思っていた私の涙腺が終盤いきなり緩んだ。加藤嘉が写真を見て我が子だと確信しながら「こんな人は知らねぇ」と叫ぶ場面だ。病気と年齢のため朽ちかけた身体と心で思いの丈を内に秘めて精一杯絞り出したその声が胸に突き刺さった。 「宿命」の旋律にすべてを注いで渾身の演奏をする主人公。映し出されるのは父子が苦楽を共にしながら歩き続ける旅のシーン。引き裂かれた父への 誰にも言えない思いを、何者にも邪魔されず表わし浸ることができるのが音楽なのだろう。このシーケンスはセリフがほとんど無いのにとても饒舌だ。正義感に溢れた善良な恩人を殺める動機への充分な納得感はないけれど、作中の人物の気持ちにほんの少し近づいた気がした。 犯人は序盤から明らかだし、サスペンスとしてはあまりにも偶然が多過ぎたり捜査が雑だったりと目につくアラもある。が、宿命という音楽が深い意味を携えて迫り、観る者もまた宿命と呼ぶには些細であったとしても何らかの抗えないものがあるから、こんなにも心に強く響くのだと思う。