亂世兒女, A DEBT OF BOLD

亂世兒女
香港
rating 3.5 3.5
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「亂世兒女, A DEBT OF BOLD」の感想・評価・ネタバレ

  • changpian
    changpian 3.5 2012年10月30日

    1966年公開の香港映画。台湾・豪客唱片より次々とリリースされる香港キャセイ(電懋/國泰)のDVDで鑑賞。香港電影資料館のサイトでは、樂蒂(と監督の袁秋楓)がキャセイに加入して最初の作品としているが、すでにレビューした『最長的一夜』は、前年に公開されている。  さて、中身は抗日映画。DVDのパッケージの説明も間違いだらけだが、主人公の兄弟の多さにもその一因がある。男4人女3人の兄弟。「老三」「老四」というのは姉妹を含めず、男兄弟だけの長幼を指しているので注意が必要だ。最後まで生き残るのはそのうち四人のみ。長男は日本軍に脅された父のためやむなく日本軍に協力し、次男は日本留学のせいで日本の軍人となり家族を裏切り、最後には父に殺される。四男は日本軍の爆撃で命を落とす。長女は虚栄を好み漢奸のガールフレンドだったが日本の軍人に強姦される。次女樂蒂は中国の地下工作者。三女も日本軍にレイプされ、精神を病んで車に轢かれる。  日本軍の横暴ぶりはこの映画で際立っていて、『最長的一夜』で日本人に心を開いた樂蒂も、ここでは毅然として日本軍に立ち向かう。そのギャップは印象的だ。父親役は喬宏。これまでのキャセイ映画で主人公、あるいはその同世代を演じてきた彼は、ここでは老け役を演じている。日本人に対して、日本語でやり取りする姿があるのも印象的。彼は実際にも軍人あがりで、戦争中に日本軍と対峙したこともあるはず。後に彼が痴呆老人を演じた『女人、四十。』では、ボケて日本軍に対して機関銃を放つ(振りをする)シーンもあった。悪役が多い田青は、ここでは地下工作に参加する三男の役を演じていて凛々しい。  胡金銓キン・フー監督がショウ・ブラザーズで撮った『大地児女』と混同してしまいそうになるが、こちらのほうがずっとヘビーな内容であった。後に1990年にテディ・ロビン監督により同名映画(邦題『愛と欲望の街 上海セレナーデ』)が撮られるが、内容はもちろん全く無関係である。

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