未完の対局

一盘没有下完的棋
日本・中国
rating 3.5 3.5
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「未完の対局」のスタッフ・キャスト

「未完の対局」の感想・評価・ネタバレ

  • changpian
    changpian 4 2013年4月15日

     1982年の日中合作映画。佐藤純彌、段吉順監督。中国製DVDで鑑賞。本日、三國連太郎の訃報に接し、3月に昆明で入手したこのDVDを思い出した次第。  脚本や俳優・スタッフも二転三転したとされるこの映画。佐藤監督が引っ張りだされたのは、『君よ憤怒の河を渉れ』や『人間の証明』が中国で大ヒットした実績を買われてのものだろう。はじめは中国の名優・趙丹が企画を後押しし、主演予定だったがクランクイン前に病死し、孫道臨に変更されたと言われる。  中学を退学して単身中国に密航し、のちに従軍して再び中国に渡った三國。『上海の女』(1952)にも主演しており、中国との縁は深い。中国語の発音はあまりうまくはないが、実際の中国体験が『上海の女』やこの『未完の対局』にも重厚感をもたらしているように思われる。  プロットは、引っかかる部分がないわけではないが(50年代の中国に外国人観光客が目立ち、人々が幸せそうに暮らしているところなど)、日中の人民が共に軍国主義の被害者であることが明確に示される。孫道臨と三國連太郎が50年代に再会し、孫が徐々に心を開いて行くシーンは印象的。  共演者は伊藤つかさ(!)、石田純一(!!)、紺野美沙子ら若手に加え、三田佳子、松坂慶子らも脇を固める。そういえば『君よ憤怒の河を渉れ』にも出演していた大滝秀治(彼も最近亡くなった)が、こちらでは悪人役を演じている。  中国製DVD、日本語のせりふには中国語音声が被せられているのだが、完全な吹き替えではなく、日本語の音量をやや絞って流した後、少し時間をずらして(通訳のように)中国語を遅れてかぶせている。どうせなら、日本語の音声をはっきり聞きたかった。伊藤つかさなどは中国語の発音がかなりうまいように聞こえるが、あれは本人が話しているのだろうか?