
『ブランカニエベス』のs_p_n_minacoの感想・評価・ネタバレ

闘牛とフラメンコ、そして「白雪姫」が一つになった暗黒お伽噺。モノクロ&サイレントの仰々しく禍々しい様式美に、スペインの光と影の強烈なコントラスト、女優の濃い顔が映えること!邪悪な継母、幽閉された父と娘、血と因縁がどこまでも過剰にドラマティックに展開し、更にフラメンコのパーカッションが激情を畳み掛ける。7人の小人と毒リンゴ、そして王子様のキス…これもなかなか濃い。闘牛場の白いハンカチ、黒い雄牛、俯瞰ショットにモンタージュ。映画の原点を辿るかのように、でもすべて戯れのように、やりすぎなくらいがちょうどいい。やっぱスペイン映画は愛か死か、なのですな。