深夜の告白

深夜の告白

Double Indemnity
1944年製作 アメリカ 106分 1953年12月12日上映
rating 3.5 3.5
4 3

『深夜の告白』とは

後の『アパートの鍵貸します』等、限定空間でのシチュエーション・コメディの最高の名手と謳われたビリー・ワイルダーのもうひとつの得意ジャンルであるサスペンス作品。この作品も類にもれず、自ら執筆した優れた脚本と、細部にまで工夫を凝らしたトリックで、ワイルダー初期を代表する傑作となった。美しい人妻に、夫の保険金目的の殺害を打診される保険外交員が、やがて欲望と犯罪の坩堝に巻き込まれていく様をスタイリッシュに描く。出演は『アパートの鍵貸します』でシェルドレイク部長を演じたフレッド・マクマレイをはじめ、『私は殺される』のバーバラ・スタンウィック、『キー・ラーゴ』のエドワード・G・ロビンソン。ミクロス・ローザのムードあふれるスコアも大いに一役買っている。原題は“Double indemnity”で「倍額保険」という保険用語。

『深夜の告白』のあらすじ

ある深夜のロサンゼルス。街の一角、パシフィック保険社に、社のベテランセールスマンであるウォルター・ネフが銃創を負って倒れ込んだ。瀕死の様相で自分のデスクまで辿り着いたネフは、息も絶え絶えテープレコーダーに、とある事件の真相について吹き込み始めた。数か月前に自動車保険の顧客であるディートリクスン氏を訪ねたネフは、本人不在に肩を落とすが、氏の夫人であるフィリスの美しさには大いに目を奪われていた。翌日、そのフィリスがネフ宅を訪れ、夫の殺害と保険金搾取を持ちかけてくる。あまりに危険なその計画と、フィリスの誘惑の板挟みで当惑するネフだったが、遂に計画実行を決断する。

『深夜の告白』のスタッフ・キャスト

『深夜の告白』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 3 2018年11月10日

    保険屋の男が自分の同僚に録音を残す。その告白では、とある事件の犯人が自分であることが述べられ、どのように犯行に至ったかが詳細に語られる…。 この映画が素晴らしいのは巧妙なサスペンスだけではなく、脚本の美しさがあります。探偵役となる主人公の相棒のキーズの言葉に「殺人を犯した二人が乗った市電止まることなく、墓場まで降りることができない」というのがあります。犯人である主人公はトリックのため低速で走行する電車から飛び降りますが、現実には自らの犯行は白日のもとに晒されるので電車から飛び降りることはできなかった、ということでしょうか。 保険屋が一人の若妻に恋をしたことに始まり、犯罪を目論み、完璧に遂行したものの様々な綻びが生まれます。事件が展開していくことで、未亡人となった若妻と会いづらくなってしまうのです。愛を誓い合い、一人の男を抹殺することに決めた男女が、その事件のせいで徐々に離れていく。殺人が最適解ではなかったのです。無情。

  • Haruka Fukuda
    Haruka Fukuda 3 2014年12月31日

    起承転結ではなく、結起承転な映画。 事件の首謀者ネフが一連の真相を告白するところからはじまり、物語は回想しながらネフの種明かしのナレーションがはいる。 ビリー・ワイルダーといえばコメディだけど、フィルムノワールをつくっても繊細な演出はすばらしい 車の中での男女の駆け引き 作業を終え安堵した瞬間にかからないエンジン とても感情移入しようとは思えない主人公たちの行動でも、ふと無意識に応援している自分に気づいたり ラストのひねりも素敵です

  • 竪琴

    2012.11月に鑑賞

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