朽ちた手押し車

日本
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「朽ちた手押し車」のスタッフ・キャスト

「朽ちた手押し車」の感想・評価・ネタバレ

  • funnypochi
    funnypochi 5 2014年7月21日

    三國連太郎唯一の未公開作品。 30年の時を経て「発掘」遂に「公開」ー。 三國連太郎は生涯180本以上の映画に出演して来たそうですが、その中で唯一の未公開作品ということで、そういう「未公開」「限定」「特別」という言葉にやたらと弱い僕はもう2ヶ月近くもも前からこの前売り券をゲットして、待ち構えていたのだった…でも、危うく上映スケジュールを見落とすところで今日が祝日でなければアウトになるところでした。 80歳の老人を61歳の時に演じたというこの作品、これからじっくり拝見します。(以上、開演前) …三國連太郎って、本当に凄い俳優さんだったんだ、と改めて思わされました。役へのなり切り具合は素人の僕に語れるようなものではありません。 監督を始め、主要なキャスト15人のうち、10人がすでにお亡くなりになっているというこの映画、30年という長い歳月を経て今、この平成26年に上映されてもストーリーとして全く違和感がありません。安楽死、尊厳死という言葉に変わっていますが、今だに社会的なコンセンサスが十分に得られていないと考えられる問題だと僕は認識していますが、この安楽死、認知症の高齢者の介護に関わる問題を、30年前にすでにここまできちんと描き出していたことに驚きました。 出てくる風景は確かに30年前のもので、ダイヤル式の赤電話(公衆電話)に郷愁を覚えるものの、ストーリーのリアルタイム感はその懐かしい風景すら忘れさせてしまいます。 最後の未公開作品、今後三國連太郎の未公開作品が発掘されるのかどうかわからないけれど、もしもあるのならぜひまた足を運ぼうと思わされました。 今年観た未公開・発掘ものの映画にはナンバーテンブルース、ダークブラッドなどがあったんだけど、朽ちた手押し車はとりわけ現代の社会に迫る迫力に満ちた素晴らしい作品だと思いました。