So Young 過ぎ去りし青春に捧ぐ
So Young 過ぎ去りし青春に捧ぐ
So Young
rating 4 4
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『So Young 過ぎ去りし青春に捧ぐ』のchangpianの感想・評価・ネタバレ

changpian
changpian 4 2014年1月31日

北京の中国電影博物館で購入したDVDで鑑賞。ビッキー・チャオ趙薇の監督デビュー作。日本では2013年の東京国際映画祭で公開された。中国では大ヒットしたこの映画、ビッキーの初監督作という話題性も大きいだろうと思っていたが、なかなか素晴らしい映画に仕上がっていた。 本作のプロデューサーでもあるスタンリー・クワン關錦鵬監督の『ロアン・リンユィ 阮玲玉』のポスターが寮の部屋に貼られている。香港での公開は1992年だが、学生時代の場面の時代設定はその頃だろうか。ロックバンド、スウェードが話題になるが、同バンドのデビューも1992年だ。 ヒロインは学生時代の場面では感情の起伏が激しく、好きな男性のために猪突猛進するタイプ。原作者の辛夷塢はビッキー自身がヒロインを演じるのにふさわしいと考えていた(ヒロインの名前も「鄭微」で趙薇と近い音)そうだが、実際にヒロインを演じた杨子姗もビッキーとよく似ている。相手役が、鈕承澤監督の《愛 Love》でビッキーの相手役を演じた趙又廷なので、時々ビッキー自身が演じているのかと思ってしまう瞬間も。ビッキーが出演した大ヒット映画『少林サッカー』の「火星に帰れ」というセリフがここでも再現され、意識的に監督自身の影をフィルムの中に描き込もうとしたことは疑いない。 それにしても、90年代に中国の北方の大学に在籍した者として、懐かしい気持ちを感じる(私の通っていた大学では学部生の寮は6人一部屋だった気がするが、ここでは4人一部屋)。そして、中国の急速な社会の変化により、90年代がすでにノスタルジーの対象になっていることを感じる(そういえば、ピーター・チャン監督の『ウインター・ソング』(如果·愛)も、90年代の北京と現代が交錯する映画だった)。そして青春が終わった後の現代、愛情に向かって突き進むばかりではいられない大人のほろ苦さ。ルームメイトたちやかつての学友たちの様々な運命(そう、この映画は「お墓映画」でもある)。 冒頭やいくつかの場面でCGを採り入れたり、創意工夫が感じられるシーン(合格証書が風で飛ばされるシーンなど)も少なくなく、前半と後半の作風を変えるなど、監督の意気込みも伝わってくる映画だった。 ルームメイトの一人(阮莞)は雲南の布依族という設定(だが、酒が強いということ以外は特に雲南らしさは感じられなかった)。