
『ザ・バニシング 消失』のスタッフ・キャスト
『ザ・バニシング 消失』の感想・評価・ネタバレ
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キューブリックをもって「最も恐ろしい映画だ」と言わしめた本作の破壊力は凄まじい。突然消失してしまった女と、女を失った彼氏。彼は3年の間女を探し続けるが、その動機は「女は今どうなっているのか」へとスライドしていく。観客は誘拐犯の様子も知ることができるが、その動機を知らされない。つまり彼氏と同じ目線になるのだ。ここまでの誘導の末、彼氏と誘拐犯が対面し、強烈なまでの真相が明らかとなる。彼氏と我々は好奇心という悪魔に囚われて地獄へと落ちていくのだ。映画の構造が大きな罠という性質を持ち合わせている。凶悪で残酷な映画である。
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1988年オランダ フランス共同製作のサスペンス、後味の悪さ不気味さが下手だか上手いんだか判断出来ない演出と相まってかなり特異な作品になっています、謎解きに面白さを求めない方にお薦め。
(C)1988 Published by Productionfund for Dutch Films