
『悪童日記』のあらすじ
第2次世界大戦末期、双子の「僕ら」は、小さな町の祖母の農園に疎開する。 粗野で不潔で、人々に「魔女」と呼ばれる老婆の下、過酷な日々が始まった。 双子は、生きるための労働を覚え、聖書と辞書だけで学び、様々な“練習”を自らに課すことで肉体と精神を鍛えていく。 そして、目に映った真実だけを克明にノートに記す――。
『悪童日記』のスタッフ・キャスト
『悪童日記』の感想・評価・ネタバレ
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さすがハンガリー!死ぬほど暗い!!
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ずっと気になってた映画をやっと鑑賞。 寂しさに勝つために強くなる。 空腹に耐え、寒さに耐え、痛みに耐え、母の愛さえ忘れようと訓練する。 でもそれは二人でひとりだったからこそ我慢できた。 そんな二人の最後の訓練のなんと切ないことか… 大きな盛り上がりは無いし、心が痛む場面の連続だけど、双子から目が離せない。
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超好きな小説の映画版。 双子の少年が、戦時下で生き抜くために自ら考え続け訓練し続けるのが素晴らしい。 戦時中では誰かが死んだりというのは日常的なことで、死は非常に身近なものなので、双子も幼いからといって「悲しい、寂しい」とか「どうしてこんなに辛い目に遭わなければいけないのだろう」というような自己の内面と向き合ったり感傷的になっているような悠長な暇はないはずだ。 この作品では、そういった自己の内側と向き合ってみたりというような描写がなく、双子がただ現実と向き合い行動し続けているのが描かれているので、とてもリアルで生きる力に溢れていて好きだ。 双子は好きで訓練しているのではなく、ただ死なないために必要なことをしているだけなのだと思う。
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